ノーフォーク・テリアについて

 

垂れ耳がチャームポイント!小さくても勇敢な猟犬

 

ノーフォーク・テリアのスタンダード
狆のスタンダード

原産国 :

イギリス

用途 :

テリア(穴の中に住むキツネなど小型獣用の猟犬)

サイズ :

理想体高 25~26cm

被毛

堅い上毛と密な下毛からなる二重構造のダブルコートです。ワイアーのように堅く真っ直ぐな上毛がボディに密着して生えています。首や肩の毛は粗く長めです。頬と眉の部分を除いて、頭と耳の毛は短く滑らかです。

毛色

レッド、ウィートン(淡い黄色)、ブラック&タン、またはグリズル(青みもしくは赤みがかったグレー)の色調です。白の斑は望ましくありませんが、許容されています。

ノーフォーク・テリアの犬種の歴史

イギリス生まれのひときわ小型のテリア

テリアの中で最も小型な犬種の一つです。18世紀前半のイギリスにいたファーム・ドッグ(農園の犬)の中から、小さくても丈夫で能力の高い猟犬を求めた愛好家によって生み出されました。地上のキツネやネズミだけでなく、地中に潜むアナグマにも挑む勇敢さは、ハンターにだけでなくケンブリッジ大学の学生にも愛されたことで知られています。 1932年にノーリッチ・テリアとしてイギリスのケネルクラブに登録されましたが、1964年に垂れ耳のタイプがノーフォーク・テリアとして独立しました。

一般外貌

戦うための筋肉質な体つき

小さくて足が短いコンパクトな犬ですが、骨太で頑丈な体つきをしています。機敏な動作を可能にする筋肉質なボディは、小柄でも猟犬らしさを感じさせてくれます。キツネなどの獲物との戦いによってついた傷は、スタンダード(犬種標準)で「名誉の傷跡」として許容されていることからも、優れた猟犬であることが伝わるでしょう。

ノーフォーク・テリアの性格

好奇心たっぷりのいたずらっ子

陽気で好奇心旺盛な性格は「いたずらっ子」にもたとえられています。小さいボディや口まわりのひげが愛らしく見えても、猟犬らしいパワーとスタミナがあります。ハンターから離れて獲物を追っていたことから、気が強くて頑固な一面や自立心の強さをもっています。犬の性格を理解して迎えれば、家庭犬として愛すべき家族の一員になってくれるでしょう。

毎日のくらし

散歩に加えて遊びと運動で体力を発散させる

猟犬をルーツにもつ犬種らしく、ノーフォーク・テリアは活発でエネルギッシュです。広い農園や野原で獲物を追う仕事の代わりに、散歩に加えて遊びや運動で体力をしっかり発散させることを心がけます。 運動不足が続くとストレスを抱えてしまうので要注意です。ときには破壊行動などの問題につながり、「いたずらっ子」では済まない事態になります。小さくても愛玩犬ではないこの犬種の特性を理解したうえで、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上を考えてあげましょう。

自立心が強いので、飼い主さんの指示よりも自分のやりたいことを優先することがあります。しつけやトレーニングを行う際は、犬に言うことを聞かせようとするよりも、犬にわかりやすく教える心がまえと一緒に楽しむ気持ちをもちましょう。 好奇心のおもむくままにいろいろな物や場所を調査したがるので、部屋を片付けると共に、危険なところへ行かれないようにペットガードを設置しましょう。犬から目を離すときはクレートやサークルに入れる安全管理も大切です。

短毛なので週2回程度のブラッシングと、多くても月1回程度のシャンプーできれいな状態を保てます。家庭で使うブラシの種類は、ピンブラシなどが適しています。堅いワイアーの毛質を維持するためには、トリミング用のナイフで不要な被毛を除去する特殊なプラッキングを行う必要があります。専門の技術が必要なので、ワイアーのプラッキングを受け付けているトリミングサロンに相談しましょう。

小型犬に見られる膝蓋骨脱臼には注意が必要です。ノーフォーク・テリアは活動的なので、部屋で走り回ったり階段から飛び降りたりした拍子に、足の関節に負担がかかってけがをしてしまう心配があります。部屋には滑りにくい床材を敷き、大きな段差のあるところには行かせないように気を配りましょう。また、関節のケアに対応した総合栄養食のドッグフードを選ぶのも一案です。

※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

Contributor Bio

金子 志緒

金子 志緒

ライター・編集者
初めて迎えた子犬がきっかけでペット雑誌の出版社に勤務。現在はフリーランス。愛玩動物飼養管理士1級と防災士の資格を生かして、動物や防災に関する記事、雑誌、書籍の制作に携わる。パートナーの甲斐犬は初代ジュウザ、2代目サウザー。 しましまブログ:www.shimashimaoffice.work

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