美しい毛色とスレンダーなボディが魅力的
イングリッシュ・コッカースパニエルのスタンダード
原産国:
イギリス
用途:
フラッシング・ドッグ
フラッシングとは鳥の狩猟のやり方のうちの1つで、犬の鳴き声で飛び立った鳥をハンターが捉える方法です。ハンターに獲物がいることを知らせるために鳴いて飛び立たせる役割を担っています。
サイズ:
体高
牡: 約39~41cm 牝: 約38~39cm
体重 約13kg~14.5kg
毛色:
・単色 :
ブラック、レッド、ゴールド、レバー(チョコレート)、ブラック・アンド・タン、レバー・アンド・タン。胸にある少量のホワイトを除き、ホワイトは許容されません。
・パーティー・カラー:
バイカラー、ブラック・アンド・ホワイト、オレンジ・アンド・ホワイト、レバー・アンド・ホワイト、レモン・アンド・ホワイト。これらの毛色の場合、小班はあっても、なくても問題ありません。
・トライカラー:
ブラック・ホワイト・アンド・タン、レバー・ホワイト・アンド・タン。
・ローン:
ブルー・ローン、オレンジ・ローン、レモン・ローン、レバー・ローン、ブルー・ローン・アンド・タン、レバー・ローン・アンド・タン。
(ローンとは、地色に白毛が細かく混ざったものを言います)
イングリッシュ・コッカースパニエルの犬種の歴史
ライフスタイルに合わせて、フィールドか、ショーかを選びましょう
1873年に英国KCが設立されて間もなくフィールド・スパニエルやスプリンガー・スパニエルとは別犬種として公認されました。この犬種の起源は「コッキング・スパニエル(シギ猟用のスパニエル)」であり、犬種名は「ヤマシギを飛び立たせる」ということに由来しています。多くのガンドッグ犬種と同様に、今日ではフィールドとショーでは性格および体格に差があります。ショーに用いられているコッカー・スパニエルは、フィールド用のコッカー・スパニエルよりもがっしりして、重い傾向があります。
一般外貌
バランスがとれたボディは、犬好きにはたまらない基本的なスタイル
陽気で、健康的なスポーティング・ドッグです。全身のバランスがよく、かつコンパクトです。体高が、キ甲から尾の付け根までの長さにほぼ等しいのが理想的な体型です。
イングリッシュ・コッカースパニエルの性格
明るく、活発で陽気な性格。寂しがり屋で人が大好き
明るい性格で、絶えず振られる尾は活発な動きを見せます。猟犬の本能からかとくに臭跡追及時には、獲物の隠れている繁った茂みなどにも躊躇しません。穏やかで愛情深い性格ですが、控えめで繊細な一面もあります。寂しがり屋で、飼い主のそばにいるのが大好きです。見た目の優雅さとは対照的に大変活動的です。
毎日の暮らし
十分な運動と美しい被毛のお手入れはかかさずに
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、強い狩猟本能を維持してきました。そのため、鳥を探しに出かける以上に、好きなことはほとんどないとも言っていいほどです。そして、それに匹敵するほどイングリッシュ・コッカー・スパニエルにとって家族のそばにいることが大好きです。家族の活動の一部になることを好み、陽気で、忠実、敏感で、遊び心があります。遊び好きな子供やフィールド好きな大人のためにぴったりな仲間になる犬種です。 もちろん家族だけでなく、他の犬やペット、子供、見知らぬ人にも友好的に接することが多いようです。
元々は高地の鳥を探し回収するため、あるいは一日中狩りをするために飼育されてきました。そのためこのエネルギーは、軽いお散歩程度では消費しきれないことがあります。基本的に運動を必要とする犬種ですので、一日に数回の適切な運動に加えて、ドッグランなどで全力疾走をさせてあげる機会を作りましょう。ただし、狩猟本能が強い犬種ですので、小型犬が同じフィールドにいないことを確認してください。
毛玉やもつれを防ぎ美しい独特のコートを維持するためには、こまめにブラッシングする必要があります。定期的にトリミングが必要な犬種で、特に顔、耳、尻尾、足の周りの毛は伸びてくると衛生的にも普段の生活にも不便がでてきますので、定期的にカットし整えておくことが必要です。特に耳は汚れやすく問題が発生しやすいため、定期的な耳のチェックは怠らないようにしましょう。 また食事をするときは、耳の毛に食べ物がつかないように、スヌード等で耳がさがらないようにしてあげましょう。
※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より
千葉 路子 『月刊WAN』編集長、『DOG FAN』編集長など、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は老犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究しています。ads@ka3.so-net.ne.jp