一度飼ったら虜に。歴史ある日本の優等生犬種

 

狆のスタンダード
狆のスタンダード

原産国 :

日本

用途 :

家庭犬

サイズ :

体高 

牡 :59cm25cm前後 牝は牡よりやや小さい。

被毛は、シルクのように細くまっすぐなロングコートです。耳や尻尾、足の後ろ側に美しい飾り毛があるのが特徴的です。狆は、一般的にシングルコートの犬種ですが、ダブルコートの個体も少数ですがいるようです。

毛色

白地に黒又は赤の斑で、ボディと同じく顔の斑は目の周囲から耳全体にかけて左右相対が好ましいとされています。とくにマズルから頭頂にかけて幅広い白のブレーズがあることが望まれます。

狆の犬種の歴史

犬公方、徳川綱吉は100匹以上を飼育

『続日本紀』によれば732年に韓国(新羅時代377年~935年)から日本の宮廷に献上されたという記録があります。祖先犬は、中国から朝鮮を経て日本に渡った、チベットの小型犬と見られていますが、詳細ははっきりとしていません。おそらくチベタン・スパニエル系統の短吻犬種で、ペキニーズとも血統的なつながりがあると考えられます。この犬が狆の祖先であろうと言われています。

その後約100年の間に数多くの狆が渡来しています。これは中国(唐時代618年~910年)並びに北朝鮮(渤海時代698年~926年)に派遣された使者が、直接日本に持ち帰ってきたためです。

徳川綱吉時代(1680年~1709年)には江戸城で室内愛玩犬として飼育されました。1853年には米国人ペリー提督により狆数頭が持ち帰られています。その内の2頭がビクトリア英国女王に献上されました。 1868年以降は、国内でも上流社会の婦人たちの間で抱き犬として、愛されるようになりました。

一般外貌

誰もがしあわせを感じてしまう、キュートな顔立ち

体長と体高がほぼ同じのスクエア型をしています。腰は幅広で丸みを帯びています。尾は上に高らかに背負っていて、豊富な飾り毛があります。
頭部は丸く幅広く、マズルは短くて、愛くるしい顔立ちをしており、鼻は両目を結ぶ間にあります。目は離れていてまん丸で大きく黒く、耳は三角形の垂れ耳で長く下の方に付いています。

狆の性格

物静か、行儀良し、人懐っこいの3拍子揃った優等生

物静かでおとなしく、イタズラもあまりしないという家庭犬の模範のようなお利口さんです。愛情深く、飼い主と一緒にいることが大好きな犬種です。その一方で、繊細なところがあり、飼い主がかまってあげなかったり、留守番の時間が長かったりすると、飼い主に無視されたと感じてしまいます。こういった状況が続くと、分離不安となってしまう傾向があるので注意が必要です。

毎日の暮らし

狆は甘えん坊。しつけのポイントは、ほめて伸ばしていくこと

歴史的に考えても、上流階級で長らく愛され室内で飼育されるために改良されてきたため、お行儀については他の犬種より優れています。いたずらをすることも少なく、運動量もあまり多くありませんから、とても飼いやすい犬種です。しかし、しっかり愛情を注いであげることは大切です。コミュニケーションが不足してくると、不安な気持ちが行動にあらわれてきます。

体臭も少なく、抜け毛も少ないため、手入れのしやすい犬種です。基本的にカットもいらない犬種ですが、シャンプーとブラッシングは欠かせません。飾り毛の部分など、散歩や食事で汚れやすいと感じる部分はサロンでのカットをおすすめします。

鼻の短い短頭種ですので、とくに夏場の温度管理には十分注意が必要です。呼吸器系のトラブルが起きていないかもチェックを怠らないようしましょう。

小型犬に発生が多い膝蓋骨脱臼も見受けられます。歩き方がおかしいな、と思ったらすぐに動物病院で診てもらいましょう。 そのほか、一般的な疾患として、ドライアイ等の目の疾患や目の周囲の皮膚炎等があります。目は狆の魅力のひとつでもありますから、日常的なチェックとケアを忘れずにしましょう。

※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

千葉 路子

『月刊WAN』編集長、『DOG FAN』編集長、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究されています。

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