ゴールデン・レトリーバー の特徴や性格、お手入れについて

 

陽気な性格は、あらゆる人の心を癒やしてくれる

 

ゴールデン・レトリーバーのスタンダード
The Golden Retriever Dog Breed

原産国 : イギリス
用途 : 狩猟犬

サイズ

体高 牡 : 56〜61cm

牝 : 51〜56cm

毛色

ゴールドまたはクリーム色のソリッドカラー(単色)が基本。赤みがかったレッドやマホガニー(赤褐色)は歓迎されない。また、わずかに見られるホワイトは胸にだけ許容される。

ゴールデンの犬種の歴史

誰もが愛さずにいられない、陽気なファミリードッグ

古くからイギリスにいた犬種に思われがちですが、ゴールデンの起源はさほど古くなく、かつ元々の犬種の起源の歴史もはっきりとしていません。しかし、イギリスで現在のゴールデンが作られたことは間違いありません。

起源の歴史が明確になったのは、1858年頃のことで、イングランドのブライトンです。この地で興行をしていたロシアのサーカス団で曲芸をしていた『学者犬』が、あまりに素晴らしかったことから、スコットランドのツイードマウス卿がその犬たちを購入しました。その後、ツイードマウス卿は自分が飼っていたウェイビー・コーテッド・レトリーバーやアイリッシュ・セッター、ニューファンドランドなどと交雑し、約20年以上をかけて、ゴールデンを作り上げたといわれています。

1903年にイギリスのケネルクラブに初めて公認されたときにはフラットコーテッド・ゴールデンという犬種名でしたが、フラットコーテッド・レトリーバーは1864年頃から犬種が確立されていたので、1911年には、ゴールデン・レトリーバー、もしくはイエロー・レトリーバーと呼ばれるようになりましたが、1920年、ゴールデン・レトリーバーという名称に統一されました。

一般外貌

優しい風情と、健全なボディ・スタイル

ゴールデンというその名前にもなっているコートカラーは、明るいクリーム色から暗い赤金色までさまざまなパターンがあります。最近は白に近い被毛をしたゴールデンも見かけますが、ツイードマウス卿が愛したした毛色とは、ちょっと異なるかもしれません。フワフワな飾り毛は、他の部分より明るい色で長く、ボディ前部、胸腹部、四肢後部及び尾下部を覆っています。

毛量の多いダブルコートは、羽毛のように柔らかく短いアンダーコートと、弾力性のある長いトップコートの二種類の毛があります。アンダーコートは防水性が高く、水中での活動にも適しています。

理想的な体長と体高のボディバランスは、11:10とされ、安定的で健全なスタイルをしています。

頭部は大きく、よく似ているといわれる犬種、ラブラドール・レトリーバーとは、頭部の形で区別することができます。

ゴールデンの性格

とことん陽気な、飽きることを知らない遊び心

ゆったりとした顔立ちから、いつも微笑んでいるように見えるゴールデン。その表情と同様、優しい性格をしています。しかもその陽気な性格は、飽きるということを知らずそのしつこさに戸惑ってしまうことがあるかもしれません。さらに、信頼する人から素っ気なくされると、露骨に落ち込んでしまうようなところもあります。それほど周囲の人々を信頼し、愛しているのです。これからゴールデンとつきあって行くならば、とことんつきあう決心が必要といえます。

飼育方法

メリハリをつけた日常生活とこまめなお手入れを

ゴールデンのもうひとつの魅力は、聡明さです。キュートな表情と性格から、犬の思う通りに生活をさせてしまいがちです。しかしそのまま成長してしまうと、大型犬で力も強いため制御不能になってしまいます。楽しいことがあると、尻尾をぶんぶん振りながら、グイグイと引っ張る犬になってしまいます。かといって、のべつまくなし怒っていると、先にも述べたように落ち込んでしまう犬もいます。しつけのポイントはオンとオフをしっかりとつけること。また、とてもキレイ好きですので、犬舎の掃除は毎日、コートの手入れもこまめにしてあげましょう。お手入れをされているイコール、愛されているということも、きちんと認識します。特に夏場になると急に皮膚炎になったり、外耳炎になったりする場合もあるので、日ごろから長い被毛の下の地肌をチェックするように心がけましょう。

※ 犬種名表記はJKC犬種スタンダードに準じています。

※参考資料

一般社団法人 ジャパン ケネル クラブ

 

執筆者のプロフィール
千葉 路子

『月刊WAN』編集長、『DOG
FAN』編集長、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究されています。

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