ビション・フリーゼについて

 

キュートなふわモコスタイルに、天真爛漫 愛されキャラナンバーワン!

 

ビション・フリーゼのスタンダード
ビション・フリーゼのスタンダード

原産国:

フランス / ベルギー

用途:

コンパニオン

サイズ:

体高

体高 25cm~29cm

プロポーションの調和が取れており、性差が明白な場合は、牡では体高が1cmまで高いもの、牝では体高が2cmまで低いものは許容されます。

体重 サイズの釣り合いが取れている、理想の約5kgです。

被毛は、豊富でダブルコートです。上毛はゆるいらせん状の巻毛で下毛は密で柔毛です。

毛色

純白。生後12カ月前までは被毛に僅かなベージュ(シャンパン)の傾向があっても問題ありません。ただしこの色合いは全身の10%以上を覆ってはいけません。

 

ビション・フリーゼの犬種の歴史

ルネサンス時代からの、素晴らしき家庭犬

ルネッサンス時代(14世紀頃)にテネリフェ島からにイタリアに広まり、その後フランスに持ち込まれヨーロッパに広まっていったと考えられています。イタリアやフランスの貴族社会で流行し、とくに貴婦人たちに非常に人気を博したようです。17世紀及び18世紀には、ゴヤをはじめ多くの著名な画家が、王や貴族、高貴な人々に付き添う小さな白い犬たちを描写していることからもその人気をうかがい知ることができます。ナポレオン3世時代(19世紀中ごろ)に再び流行し、その時代にはビション・フリーゼではなく、「Ténériffe(テネリフェ)」として知られました。19世紀後半になると、富裕層だけではなく一般の人々にも普及するようになり、ベルギー及びフランスの両国で愛される犬種となりました。

第1次世界大戦及び第2次世界大戦後にほぼ消滅してしまいましたが、少数のフランス及びベルギーのブリーダーたちの情熱により、その個体数が再構築されています。ベルギーに登録された最初の犬は1924年3月23日に生まれた Pitou で、1932年にベルギーのスタッドブック(LOSH)に登録されました。フランスのスタッドブック(LOF)に最初に登録されたのは牝のIda で、1934年10月18日のことです。現在のフランス名の Bichon á poil frisé は1978年に与えられ、Franco-Belgian 犬種として公認されました。犬種名のビション(bichon)は、バービション「barbichon」という言葉が後に短縮して「ビション」となりました。バービションは、ウォーター・ドッグと言われるバルベ(Barbet)というFCI 国際畜犬連盟公認犬種に非常に外貌がよく似ていて、それの小型版という意味をもちます。

一般外貌

真っ白なふわふわモコモコ&がっしりスタイル

陽気で明るく、軽快な歩様です。白くゆるいのコークスクリュー状の巻き毛で、ふわふわな綿毛のような印象を与えます。堂々とした姿勢で、目はダークで生き生きとし表情は豊かです。尾は優雅に保持し、背中の上にカーブしています。

ビション・フリーゼの性格

いつも陽気なハイテンション!人も犬も大好き

陽気で明るく、知らない人や犬に対しても大変フレンドリーです。順応性が非常に高く従順で、飼い主によくなつきます。人に抱かれて愛されてきた歴史から、どこへでも連れて行くことができます。臆病なところが少なく、吠えて困るというようなことは少ないようです。一方で甘えん坊でさみしがり屋、いつも注目を集めていたいところもあるので、お留守番が苦手な子もいるようです。

毎日の暮らし

陽気で素直。一緒に暮らせば、家族全員が幸せに

フワフワの綿菓子のような丸いフォルムが印象的で、マルタ島発祥のマルチーズの基礎になったとも言われています。『愛玩犬』として、長い歴史があるわけです。その歴史に培われた、愛されるキャラクターは無敵ともいえます。陽気で素直、飼い主のことが大好きですので、その甘えっ子の性格を最大限に引き出すように、でも甘やかしすぎないように注意してしつけをしていきます。

おしゃれなヘアスタイルの見た目によらず、活発で運動好きです。従順な性格の一方で、周囲に気を遣い過ぎる神経質な一面もあるので、元気に走ったり、一緒に遊んだり、ゲームをしたりなどして発散させてあげましょう。

ビションといえば、まず思い浮かぶのが特徴的なフワフワの綿菓子ヘアですが、これを維持するためには、家庭でのこまめなブラッシングとプロトリマーによる定期的なトリミングが必要です。ダブルコートの割には、あまり抜け毛は多い方ではありませんが、とにかく毛玉になりやすいので、トリミングサロンに出す以外でも家庭で毎日ブラッシングすることが重要です。毛量が多い上に毛玉になってしまうと、皮膚に良くないだけでなく、トリミングに時間が多くかかってしまうのと同時に犬にも負担がかかってしまいます。

基本的に被毛が濡れている状態では、プートルのようにクルクルとしています。これは、パルビー(Barbet)族の特徴です。毛の根元からドライヤーの風をあて、このクルクルを伸ばすようにブローした後、フワフワの丸顔にカットしていきます。

他犬種と比較してこの犬種特有といった疾患はほとんど見られませんが、膝蓋骨脱臼や白内障、外耳炎、椎間板ヘルニアなどの一般的な小型愛玩犬に見られる病気がビションにも見られます。愛犬に気になる症状が見られたら、獣医師に相談するようにしましょう。

※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

Contributor Bio

高橋智司

編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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