グレート・デーンについて

 

犬の中のアポロン神 神々しくも心優しい超大型犬

 

グレート・デーンのスタンダード
The Great Dane Dog Breed

原産国:

ドイツ

用途:

コンパニオン、警備犬

サイズ:

キ甲部での体高

オス:80cm以上

メス:72cm以上

被毛は短毛が密生しているシングルコートです。滑らかで光沢があります。

毛色

グレート・デーンは3つの異なったバラエティーで繁殖されます。

  • フォーン&ブリンドル、ハールクイン&ブラック、ブルー
  • フォーン:淡いゴールデン・フォーンから濃いゴールデン・フォーン。ブラック・マスクが好ましい。胸や指趾に小さなホワイトのマーキングがあるのは好ましくありません。
  • ブリンドル:主色の淡いゴールデン・フォーンから濃いゴールデン・フォーンに、肋骨に向かってブラックの縞が入っています。マーキングは均等で明瞭なものほど良いとされています。ブラック・マスクが好ましいとされています。逆に胸や指趾に見られる小さいホワイトのマーキングは好ましくありません。
  • ホワイトにブラックの斑(ハールクイン):主色が純白で、出来る限り縞のないもの。ボディ全体に不規則な漆黒の斑が満遍なくちらばっているもの。グレーやブラウンがかった斑は好ましくありません。
  • ブラック:漆黒。ホワイトのマーキングは許容されます。これにはボストン・カラーも含まれ、ボディが毛布のようにブラックで被われていますが、マズルや喉、 胸、腹、脚、尾の先端はホワイトでも良いとされています。また、地色が白でそれに大きな黒斑のあるもの。
  • ブルー:明確なスチール・ブルーで、胸や足のホワイトのマーキングは許容されます。

 

グレート・デーンの犬種の歴史

貴族に愛された「優しい巨人」はドイツの国犬に

グレート・デーン(ドイチェン・ドッゲ)の祖先犬については、古いブレンバイサー(ブルドッグの一種)と、猪猟犬(頑健なイングリッシュ・マスティフ・タイプ)、さらに素早く機敏なサイトハウンドも交えて作出されたといわれています。現在でもヨーロッバでマスティフタイプの犬を「ドッゲ」と言う人がいますが、これは大きくて、力強い犬を表すもので、特定の犬種を指すものではありませんでした。

1878年に、ベルリンで活動的なブリーダーや審査員7人によって委員会が結成されました。この委員会では、上記の異なったタイプの犬全てを<ドイチェン・ドッゲ>に分類しています。このようにして、独立した1つの犬種としてのグレート・デーンの基礎が築かれたのです。

1880年には、ベルリンのショーでグレート・デーンのスタンダードが初めて定められました。

一般外貌

パランスが良く、誰にでも崇高な印象を与える外貌

「優しい巨人」「犬の中のアポロン神」などと言われ、ジャーマン・マスティフと呼ばれることもあります。 体高が高く、力強さと気高さ、強健さと上品さが兼ね備えられたしっかりした体躯をしています。アイリッシュ・ウルフハウンドに次いで最も体高がある犬種で、最近まで最も背の高い犬としてギネスブックに掲載されていました。

全身の外貌は見るからに崇高で、調和が取れています。また、頭部も印象的なバランスのいいアウトラインをしています。グレート・デーンは見るものに崇高な印象を与えます。グレート・テーンが全犬種の中のアポロと評されるのも納得できます。

グレート・デーンの性格

見た目の迫力とは対照的に、優しく穏やかで我慢強い二重丸の性格

友好的で、優しく、飼い主とりわけ子供達に対して献身的で、他人に対しては控えめです。一方で自信に満ち、怖いもの知らずでもあります。意外と簡単に訓練ができるのは、従順な家庭犬であることが求められたためです。どんな挑発に対しても忍耐力が強く、攻撃的であってはならないようにブリーディングされています。

毎日の暮らし

運動と食事のタイミングには十分な配慮と観察を

落ち着いてゆったりとした動作から、運動の必要を感じないかもしれませんが、年齢に応じた毎日の運動は必要です。ただし1日に2、3回の早歩きで運動させましょう。ジョギングやハイキングで適度な運動をすることもできますが、成長している関節の損傷を避けるために、成長が終わる2歳になるまで待った方がいいでしょう。 日本ではあまり見かけませんが、アメリカのグレート・デーンたちは、敏捷性、 服従、 追跡イベント、ウェイトプル、フライボールなどのスポーツに参加して楽しんでいます 。

腹部膨満、胃拡張捻転症候群のリスクがあるため、食事の前後の激しい運動は避けなければなりません。そんなアクシデントを予防するために、膨満感が起こっている兆候を知っておくべきです。さらに、もしそのような状況に陥ったら、どうすればよいかを事前に学習しておきましょう。

また、健康に影響を与える可能性のある問題としては、眼と心臓の病気、甲状腺機能低下症、および 股関節形成不全などがあります。 定期的な健康診断を受けることはもちろん、気になることがあれば獣医師に相談しましょう。

※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

Contributor Bio

千葉 路子

『月刊WAN』編集長、『DOG FAN』編集長、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究されています。
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