穏やかで優美、そして上品な小型犬

 

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのスタンダード
The Cavalier King Charles Spaniel Dog Breed

原産国 : イギリス
用途 : コンパニオン及び愛玩犬

サイズ:

体重 5.4~8kg

毛色

以下の4色がスタンダードとして認められている。

ブラック&タン

タンとはブラウン系の色の1つで、黄褐色や淡い褐色のように表現される。

真っ黒でつやのあるブラックに、このタン・マーキングが両目の上、両頬、耳の裏側、胸及び脚、尾の裏側にある。白い斑は好ましくないとされる。

ルビー

全体が鮮やかなレッド(茶色)である。白い斑が入るのは好ましくないとされる。

ブレンハイム

この犬種で使われる用語で、白地に茶色の斑があるものをいう。

鮮やかなチェスナット(栗色の毛)のマーキングが白地によく分布している。斑は頭部に均等に分布し、耳の間にひし形の斑があること に大変価値がおかれる。これはロサンジュと呼ばれ、この犬種独自の特徴である。

トライカラー

3色の毛色から構成される毛色。

ブラックとホワイトの境目がはっきりして分布し、両目の上、両頬、耳の裏側、脚の内側、尾の裏側にタン・マーキングがある。

キャバリアの犬種の歴史

多くの英国貴族に愛されたキャバリア

16〜18世紀に描かれた貴族たちの肖像画には、小さなスパニエルの姿が見られます。当時、トイ・スパニエルと呼ばれていた、小さなスパニエルたちは、貴族のような位の高い人々の間で愛玩犬として飼われていました。御婦人たちの体を温めるために膝に抱かれていたこの犬たちは、『カーペット・ドッグ』とも呼ばれていました。しかし1828年、本来の犬のタイプを復活させる運動が起き、クラブが設立されたのです。この運動は、キング・チャールズ・スパニエルの改良が進みすぎて、中世の頃の面影を失ってしまったことに対する不満が原因だったと考えられています。復活した犬種の名称がキャバリアです。キャバリアとは中世の騎馬武士、すなわち騎士(ナイト)のことであり、このことからもこの運動がどんなものであったか想像できます。当時のキング・チャールズ・スパニエルがカーペット・ドッグといわれたのに対し、キャバリアは戸外の犬舎でも飼えるような犬であることが作出の目的のひとつとされました。名前の由来にもなったキング・チャールズ二世は、常に何頭かを連れて歩き、英国議会から公共の施設まで常に一緒にいました。

一般外貌

活動的で優雅で、かつバランスがとれたボディ

活発で上品、よく均整がとれたボディをしています。行動はのびのびとしていて、スポーティな身のこなしをしています。頭部はわずかに丸く、耳の位置は高く、丸いのが望ましいとされています。目は大きく丸く、ほどよく離れた位置にあります。色は濃い茶色で光沢があり、澄み切っています。

歩様は自由でエレガント。後方から見ると大きなドライブ(動き)ですが、前肢と後肢の動きは平行です。

キャバリアの性格

活発なのに、上品な気質なのは、貴族に愛された歴史から?

キャバリアの性格を評する時に必ず出てくる単語は『上品』です。活動的ですが、攻撃性はなく、人を恐れることも、あまり見受けられません。さらに神経質なところもなく、陽気で親しみやすい性格をしています。

飼育方法

こまめなコートの手入れを

子犬時代はそれなりにやんちゃですが、育てるのに手をやいたり、しつけに苦労をすることはあまりありません。穏やかな性格をしていますので、むしろ育てやすいといえるでしょう。

キャバリアは基本的にはトリミングを必要としません。ハサミを使うところは、パッドから出ている毛を切ってあげる程度です。ただし、フローリングの室内で飼う場合には、パッドの間の毛が伸びていると滑りやすくなってしまいます。滑って、思わぬケガをしてしまうこともありますので、日常的にカットをしてあげるようにします。また、細いシルキーコートは毛玉になりやすく、さらに抜け毛も多いので、こまめなブラッシングが重要です。また、ブレンハイムやトライカラーでは涙やけが目立ちやすくなりますので、手入れを怠らないようにしましょう。

健康上の注意

定期的な健康診断と体重管理を

キャバリアで代表される病気は、僧帽弁閉鎖不全症という心臓疾患です。心臓の部屋を分ける弁膜に何らかの異常が起き血液が逆流してしまうことにより、様々な症状が見られるようになります。一般的に小型犬で高齢になるとなりやすい病気ですが、キャバリアでは若いうちから発症するケースもあるため、定期的な健康診断を受けて健康状態を把握しておくことが大切です。

また、キャバリアはとっても食いしん坊なタイプが多く、太りやすいといわれます。穏やかな性格で誰にでも可愛がられるがゆえに、ついついおやつをあげすぎてしまうかもしれませんが、体重が増えると心臓にも負担がかかりやすくなりますので、肥満しないように気を付けましょう。

また、垂れ耳のために外耳炎にもなりやすい犬種ですので、耳のチェックも忘れないようにしましょう。ただし、耳の中の皮膚はデリケートなため、ケアのし過ぎで悪化することもあります。愛犬に適したケアの方法を獣医師に相談しましょう。

※ 犬種名表記はJKC犬種スタンダードに準じています。

※参考資料

一般社団法人 ジャパン ケネル クラブ

 

執筆者のプロフィール
千葉 路子

『月刊WAN』編集長、『DOG
FAN』編集長、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究されています。

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