ミニチュア・ピンシャーについて

 

小型でも忠誠心が厚い、ドイツ・ピンシャー気質

 

ミニチュア・ピンシャーのスタンダード
ミニチュア・ピンシャーのスタンダード

原産国:

ドイツ

用途::

家庭犬及びコンパニオンドッグ

サイズ:

体高

牡及び牝:25~30cmが理想

牡及び牝:4~6kg

被毛は短毛で密生しており、光沢があります。

毛色

単色と、2色で構成されるブラック&タンとチョコレート&タンがあります。

  • 単色:ディアー・レッド、レディッシュ・ブラウンからダーク・レッド・ブラウンまで。
  • ブラック&タン:レッドまたはブラウンの斑のあるラッカー・ブラック(黒漆色)。斑はできるだけ濃く鮮明ではっきりとしているのが良いとされています。斑は以下のように分布しています。
  • 目の上、喉の下側、パスターン、足、後脚の内側及び尾の付け根下。胸には 2つの規則正しい明確に分かれた三角形があります。
  • チョコレート&タン
  • タンの部分についてはブラック&タンに準じます。

ミニチュア・ピンシャーの犬種の歴史

ドーベルマンよりも古い、テリア気質を持つ犬

ミニチュア・ピンシャーは20世紀の初め頃からすでに多く飼育されており、1925年のドイツのスタッド・ブックでは1300頭もの登録がありました。ジャーマン・ピンシャー同様、様々な毛色から、明るめの斑があるブラック、レッド一色からレッド・ブラウンまでの毛色が選択繁殖されました。

一般外貌

ツヤツヤな毛並みと洗練されたスタイリッシュな体型

ミニチュア・ピンシャーはジャーマン・ピンシャーを小さくしたような外貌をしています。体長と体高さが等しいスクエアな体躯構成は短いスムース・コートによってはっきりとわかり、筋肉質で洗練された優美な印象を持ちます。

ミニチュア・ピンシャーの性格

好奇心旺盛で元気はつらつ!恐怖には臆しません

活発で、元気がよく、自立心があり自信に満ちた性格をしています。好奇心が旺盛で活動的な犬種です。飼い主や家族には忠実ですが、警戒心が強く勇敢なので、知らない人や動物には吠えることもあります。番犬に向いている犬種です。

毎日の暮らし

好奇心を利用して、上手にしつけをしましょう

毛色や風貌から、ドーベルマン・ピンシャーを小型にした犬と思われがちですが、歴史はミニピンの方が古く、発生には、ジャーマン・ピンシャーやダックスフンドといった犬種が関わっています。

好奇心が旺盛で、ドイツのピンシャーならではの忠誠心にあふれています。そのため家族を守る意識が高く、仲間をおびやかす相手には、吠えかかることもあります。その行動を評価しつつうまく利用することで、しつけもしやすくなります。

そして、小さいですが体力もあります。小型犬といえども、大型犬なみの運動量が必要です。愛犬とたっぷり遊びたいという人向けの犬種といえます。朝夕1日2回、30分〜1時間の散歩を行ってください。ドッグスポーツや室内での遊びも取り入れて動きたい欲求を満たし、しっかりとストレスを解消してあげましょう。

細い骨格と活動的な性質も相まって、骨折などの怪我をしやすいため、十分注意をはらってください。イスやテーブルにジャンプして上りたがりますので、足元がすべらないように環境を整えてあげましょう。膝蓋骨脱臼、レッグ・ペルテスといった、関節系の病気も見受けられますので、普段から体重管理を徹底するようにし、歩き方や走り方に異常がないか常にチェックするようにしましょう。 また、被毛が短くシングルコートなので、皮膚疾患になりやすい犬種といわれています。皮膚は清潔に保ち、こまめに全身をチェック、そしてノミ等の予防はしっかり行い、気になることがあれば獣医師に相談するようにしましょう。

※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

Contributor Bio

高橋智司

編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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