あなたの愛猫は適正体重ですか?
ほんの0.5キロか1キロ重いだけで、健康、幸福度、そして生活の質全般に大きな違いが生まれる可能性があります。どの猫にも、その 大きさと品種に合った適正体重があり、獣医師に尋ねれば教えてくれます。
過体重は、遊び時間の減少と意気消沈につながるおそれがあります。適正体重の猫と比べて、寿命を著しく縮めてしまうことさえあります。糖尿病、骨関節炎、尿路結石、心臓病、呼吸困難、さらには膀胱がんといった、深刻な健康問題を引き起こすリスクが大幅に増大します。
愛猫が太り気味だとしても、それはめずらしいことではありません。日本の飼い猫の3匹に1匹は過体重*なのです。体重の増加は時間をかけて徐々に起こるため、なかなか気づきにくいかもしれません。大切なのは、減量して適正体重になるための手助けをすることです。
*「平成19年 犬猫飼育率全国調査」一般社団法人ペットフード協会
加齢
猫は高齢になるほど活動が鈍くなり、必要カロリーが減少するため体重増加、太りやすくなります。健康のためには、栄養を年齢に合わせて調整することが重要になります。
品種
体重が増えやすい猫種があります。例えば、マンクス、メインクーン、ロシアンブルー
性別
雌猫の方が体重増加、太りやすいようです。
内科疾患
ごくまれに、猫の体重の増加が、治療を要する内科疾患に関連していることがあります。
避妊・去勢手術
基礎代謝を低下させることが臨床研究によってわかっています。実際、避妊・去勢手術を受けた猫は、必要カロリーが減少します。しかも不活発なライフスタイルになりがちなので、肥満になる可能性が2倍になります。(ペットに避妊・去勢手術を受けさせることには、多くの重要な健康上の理由があります。体重をこまめにチェックするようにしてください。)
食事の与え過ぎ
無制限に食事が食べられる環境にあると、当然のことながら必要以上に食べてしまいます。
食べ過ぎ
多くの市販フードには塩分と脂肪分が加えられていますが、これは味を良くする一方で、暴食の原因にもなります。
食事習慣
「人間の食べ物」を与えると肥満を招くおそれがあります。
運動不足
多すぎるフードと少なすぎる運動は、肥満という当然の結果をもたらします。
たとえ猫が過体重の兆候を示していなくても、適正体重が維持されていることを確認するために、動物病院で定期的に体重測定を受けることが重要です。