ドーベルマンについて

 

クールでかっこいい!警察犬にも家庭犬にもなれる優れた素質の持ち主

 

ドーベルマンのスタンダード
ドーベルマンのスタンダード

原産国 :

ドイツ

用途 :

コンパニオン、警備犬および作業犬

サイズ :

体高

オス:68~72cm メス:63~68cm

どちらもミディアム・サイズ(規定の中央値)が望ましい。

体重

オス:約40~45kg メス:約32~35kg

被毛

堅い短毛がボディに沿って均等に密生しています。なめらかで光沢のある美しい上毛に覆われ、下毛は認められません。

毛色

ブラックとブラウンの2つのカラー・バラエティーで、どちらにも赤褐色の明瞭な斑(タン・マーキング)があります。タン・マーキングはマズルの両頬、眉上、喉、前胸の2カ所、中手(前足の甲)、中足(後ろ足の甲)、足、太腿と前腕の裏側および尾の下に見られます。

 

ドーベルマンの犬種の歴史

ドイツで生まれた文武両道の大型犬

19世紀後半に、ドイツで収税人であり犬の保護員をしていたフリードリッヒ・ルイス・ドーベルマン氏によって生み出された犬種です。保護した犬の中からロットワイラーやジャーマン・シェパード・ドッグに似た犬など、容姿や能力が優れている犬同士の交配を繰り返し、護衛犬や家庭犬として文武両道の素質をもつ犬が増えていきました。

やがてドイツ各地で警察犬として用いられるようになります。「Gendarmedogs(地方治安警察官犬)」というニックネームから、当時のドーベルマンの活躍ぶりがうかがえます。20世紀初頭には警察犬として正式に認められ、世界中に広まっていきました。

一般外貌

筋肉質で優雅な容姿

筋肉質のたくましい頑丈な体つきが特徴です。つやのある短い被毛が優雅なボディラインを際立たせています。体高と体長のバランスはほぼスクエアであることも美しさを高めています。体長は体高よりオスが5%、メスが10%以上長くなってはいけないと定められているほどです。メスは子宮や卵巣がある分、体長がやや長く定められています。自信に満ちた表情や洗練された姿勢も大きな魅力でしょう。

元々は垂れ耳と長い尾の犬種ですが、耳と尾を切ることでシャープな外貌に変えています。本来は護衛犬として、敵からの攻撃を受けにくいようにと実施されたものでしたが、現在ヨーロッパでは動物愛護の観点から断耳と断尾を法律で禁止する国が増えています。

ドーベルマンの性格

家族に忠実で訓練意欲が高い

おだやかで友好的な性格で、家族にはとても忠実です。世界中で警察犬として活躍しているほど高い能力があり、コンパニオン・ドッグとしても人気の理由でしょう。家族と一緒に行動することを好むのでトレーニングしやすく、教えたことに熱心に取り組みます。威厳のあるたたずまいなのに甘えっ子というギャップに惹かれる人も少なくありません。

毎日のくらし

コミュニケーションを兼ねた運動とトレーニングを行う

ドーベルマンは飼い主さんと一緒に活動することを好むため、コミュニケーションをはかりながら遊ぶこともポイントです。ジョギング、ボール投げ、おもちゃの引っ張りっこなどの犬と一緒に楽しめる運動や遊びを取り入れると、良好な関係を築くこともできて一石二鳥です。 活発な犬種なので、散歩だけでは十分な運動量を満たせません。ときには貸し切りドッグランなどで思い切り走れる機会をつくってあげることも必要です。犬のために時間と体力をかけてあげましょう。

トレーニングへの意欲が高いので、オスワリやマテなどの基本の号令、トイレのしつけを教えた後も、コミュニケーションを兼ねていろいろな指示を覚えさせましょう。オビディエンスなどの訓練競技やアジリティーなどのドッグスポーツなどにチャレンジするのも良い方法です。 警戒心が強い傾向があるので、子犬の頃から社会性を身につける社会化トレーニングを行いましょう。特に訪問者に対して過剰な反応をしないように、来客におやつをあげてもらう練習を繰り返します。警察犬になれる高い能力をもっていることを忘れずに、しっかりしつけとトレーニングを行うことが重要です。

マッサージと抜け毛の除去を兼ねて週に数回程度、ラバーブラシでブラッシングをしましょう。きれいな毛づやを保つために獣毛ブラシを使うのも一案です。シャンプーは多くても月1回程度で十分でしょう。 スキンシップを兼ねてマッサージを行うと、良いコミュニケーションになります。家族に甘えたいドーベルマンの欲求を満たすことができ、関係づくりにも役立ちます。

ドーベルマンのような大型犬は、生まれてから1年以上かけてゆっくり成長します。相当の栄養とカロリーを必要とするので、良質な総合栄養食を与えましょう。健康的な筋肉質のボディを維持するために、成犬以降もライフステージに合う総合栄養食を選ぶことが重要です。 大型犬での発症が多い股関節形成不全や肥大性心筋症のリスクがあるため、年に1回は動物病院で健康診断を受けましょう。

※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

Contributor Bio

金子 志緒

金子 志緒

ライター・編集者
初めて迎えた子犬がきっかけでペット雑誌の出版社に勤務。現在はフリーランス。愛玩動物飼養管理士1級と防災士の資格を生かして、動物や防災に関する記事、雑誌、書籍の制作に携わる。パートナーの甲斐犬は初代ジュウザ、2代目サウザー。 しましまブログ:www.shimashimaoffice.work

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