秋田犬について

 

海外で大人気!モフモフ犬の日本代表

 

秋田のスタンダード
The Akita Dog Breed

原産国:

日本

用途:家庭犬

サイズ:

大型の部

標準体高

オス:67cm

メス:61cm

平均的に、雄は64cmから70cm、雌は58cmから64cmの間です。

被毛は、表毛は硬く、直状で冴えた色調を持ち、下毛は綿毛といわれる淡い色調で軟らかく密生した二重被毛となっています。尾の毛はやや長く開立しています。

毛色

赤、虎、白、胡麻があり、白以外の毛色は「裏白」といって、胸や腹、尾の下側等が白であることとされています。

秋田の犬種の歴史

明治維新以降には、絶滅の危機に。歴史に翻弄されながらも、愛好家たちの努力により今日の秋田に

古来より秋田地方には秋田マタギ犬(熊猟犬)がいました。しかし1868年(明治維新)以降、秋田マタギと土佐やマスティフとの交雑が行われました。そのため、より大型化したのですが、スピッツタイプの特徴は失われてしまったのです。

しかし古来の秋田の風貌が失われることを危惧した研究家たちの努力によって、1919年に天然記念物保存法が発令され、保存運動が起こりました。秋田は大型日本犬として改良保存が図られ、その結果、1931年に9頭の優秀犬が天然記念物として指定を受けました。

ところが第2次世界大戦(1939-1945年)中、軍用の防寒衣料として犬の毛皮を使用するため、軍用犬のジャーマン・シェパード・ドッグ以外の犬には捕獲命令が出されます。捕獲を逃れる目的で、秋田にジャーマン・シェパード・ドッグを交配したため、益々、交雑が進んでしまいました。

その結果、終戦(1945年)後には、再び頭数が激減し、タイプも風貌もさまざまになってしまいます。しかし愛好家たちが、マタギ秋田タイプの犬たちを繁殖の基礎に使って、本来の犬質を最大限に活かした繁殖を行い、今日の秋田を作り上げたのです。

一般外貌

素朴さと律儀さを

日本犬保存会の犬種標準(スタンダード)は、JKC(FCI)のように、犬種ごとにはなっておらず、日本犬、小型、中型、大型に分類されています。ちなみに、秋田はこの中の大型に入ります。JKCの犬種標準は、日本犬保存会の犬種標準が基になっています。

日本犬は悍威(かんい)良性、素朴の本質をとても大切にしています。悍威とは、気迫と威厳、良性とは、忠実で従順を表し、素朴とは、飾り気のない地味な気品と風格をいい、日本犬が生まれながらにして持つ根本的な性質を言い表しています。大型犬のその表現は、重厚なふるまいである。と、定義しています。がっしりとした均整の取れた体格に、素朴な顔立ち、太く立派な尾が付け根の高い位置から背の上に巻いているのも特徴です。

秋田の性格

ザ・日本犬、ワンオーナードッグ

知的で落ち着いており、飼い主に忠実(ワンオーナードッグ)、従順で愛情深く接します。一方で感覚が敏感で神経質、警戒心・自立心が強いところもあるので、ちょっとした物音に吠えたり、不安や恐怖等自身が受け入れられない状況で攻撃的な面を見せることもあります。飼い主に対しても頼れるかどうかを自身で判断してしまう賢さもあり、飼い主と認めないと指示を聞かず、時には攻撃的な態度をとることがあります。しっかりとしつけを行うこと、小さい時から様々な経験をさせ社会性を身につけさせることが必要です。

毎日の暮らし

一貫性を持って接することが、上手に暮らす第一歩

まず、しっかりと認識しなければならないのは、賢い犬だということです。飼い主が一貫性のない行動をとったり、頼りない素振りをすれば、すぐに見抜いてしまい、愛犬からの信頼は失ってしまいます。あまりにも頼りない場合には、飼い主の言うことをきかなくなってしまうかもしれません。

逆に飼い主が強さを強調しすぎて、威圧的な行動をとることによって、不安感を感じてしまう秋田も最近見かけるようになってきました。"きちんとした態度で接すること"が秋田と暮らすために、飼い主がまず、心がけなければならない鉄則です。

気をつけたい病気には、大型犬に多い股関節形成不全が秋田でも見られます。また、皮膚が弱い傾向があるので、皮膚にべたつきがないか、痒がっている様子がないかなど、常にチェックをするようにしましょう。そのほか眼の疾患が見られることもあります。定期的な健康診断を受けるようにしましょう。

※参考資料 公益社団法人 日本犬保存会 犬種標準/一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より

Contributor Bio

千葉 路子

『月刊WAN』編集長、『DOG FAN』編集長、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究されています。
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