フレンチ・ブルドッグは社交的で愛情豊かな性格の家庭犬です。とくに飼い主に対しての愛情が深いので、飼い主が他の家族に注意を向けると競争心をあらわにすることもあります。
フレンチ・ブルドッグはその独特な”ぶさかわ“な容姿で日本でもとても人気がありますが、鼻を鳴らしたりいびきをかくことがあり、それも魅力の1つになっています。
特徴:
短頭種(鼻ぺちゃ)・短く曲がった脚・直立耳(生まれつき)
知っておくこと:
運動: 適度な運動が必要
繁殖目的: 愛玩犬
グルーミングの必要性: 中
飼養頭数: 多い
小型戦車のような体型をした中型の非鳥猟犬です。ボストン・テリア、ブルドッグとともに非鳥猟犬に分類され、子犬時代はこれらの犬種としばしば間違えられます。
フレンチ・ブルドッグは単に小型のブルドッグではありません。コウモリの羽の形をした特徴的な耳は生まれつきで、断耳されたり、成形されることはありません。耳と耳の間が平坦な頭蓋骨も特徴的です。コンパクトで筋肉質な体型で、短く体に沿った被毛をしています。さまざまな色調のフォーンやブリンドルが一般的なカラーです。
性格:
優しい性格の家庭犬ですが、遊び好きでかまってもらうことが大好きで、かまってくれと強要してくるほどです。飼い主への愛情が深いので、飼い主が他の家族に注意を向けていると競争してくることもあります。あまり吠えませんが、本当に興奮した時は吠えます。
飼育上の注意:
短頭種であるため、飼育環境の気温や湿度には注意する必要があります。また、活発で遊び好きなので散歩で元気よく歩くのは好きですが、ジョギングのような過度に呼吸に負担がかかることは避けましょう。太りやすい体質のため、食事の量には注意して体重管理を心がけましょう。顔のシワは定期的に拭いてあげる必要がありますが、被毛のケアは定期的にブラッシングする程度でよいでしょう。鼻を鳴らしたり、いびきをかきますが、それもフレンチ・ブルドッグの魅力の一つです。飼い主の愛情を一身に感じながら家の中で過ごすことを好みます。
歴史:
1800年代、イギリスのレース職人が仕事を探すためにフランスのノルマンディにやってきました。その際、ペットとしてイギリスで飼育していた小型のブルドッグを連れてきたのです。この移住したフランス北部の農村で、この丈夫な犬はすぐに人気者となりました。その際、パリの市場の人夫や肉屋などに飼われていましたが、その独特な容姿や特徴から非常におしゃれなコンパニオンとして上級階級の家庭や貴族、芸術家の間に広まっていきました。1800年代末頃、フレンチ・ブルドッグの人気はヨーロッパからアメリカまで広まっていきました。現在でもこの犬は、センスのよい暮らしを好む人々に愛されています。
Contributor Bio
高橋智司
編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター 獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社