愛嬌ある容姿にザ・テリア気質の強さが魅力
原産国:
イギリス
用途:
テリア
サイズ :
体高 25.4~28cm
体重 8.6~10.4kg
被毛は、柔らかく密で短い下毛と、堅いワイヤー状の密な上毛からなるダブルコートです。
毛色
ブラック、ウィートン、ブリンドルのいかなる色調でも良いとされています。
スコティッシュ・テリアの犬種の歴史
スコットランドで、もっとも古いと言われる犬種
ハイランド(スコットランド)テリアの中でもっとも古い犬種であると言われているにもかかわらず、実は歴史がはっきりとしていません。わかっていることはハイランド地方で、古くからネズミ、キツネ、アナグマなどの害獣退治犬として活躍していた犬たちであること。この犬たちがスコティッシュ・テリアだと考えられています。その古さについて、『英国固有の犬種の中でもっとも古い品種』と、言う人もいるほどです。
その歴史から、今日のすべてのテリア品種の基礎犬であると考えることもできます。当時の犬たちの強さ、勇気、そしてスタミナは今日にも引き継がれています。
17世紀には、生粋のスコットランド人だったジェームズ1世(スコットランド王)から、フランス国王へのプレゼントとして数匹の犬たちが送られています。これらの犬が、現代のスコティッシュ・テリアの基礎になったと考えられています。アメリカに入ったのは1883年で、その2年後にはAKCに登録されています。
一般外貌
骨格と筋肉が充実した、典型的なコビーボディ
小さくコンパクトで、足が短く、丈夫に造られた、骨と筋肉のバランスが良い犬です。典型的なコビースタイル(胴が短く、引き締まった体型)をしています。頭部はマズルのサイズ同様、長く見えるのが特徴です。硬くてしなやかで耐候性のあるコートをしています。直立した耳と尾も顕著な特徴と言えるでしょう。
スコティッシュ・テリアの性格
まさしくテリア気質をもつ
大胆で自信に満ちた威厳のある性格をしています。独立心があり1頭でもその力と能力を発揮することができます。飼い主には忠実ですが、頑固で気難しいところもあり、しつけには根気強さが必要です。
毎日のくらし
ニックネームは『ダイハード』。十分な運動時間を
典型的なスコティッシュ・テリアのトレードマークともいえる、独特のコートスタイルを維持するには、定期的にテリアのトリミングができるプロのトリマーにお願いする必要があります。また、中には皮膚のコンディションの維持が難しく、皮膚疾患になりやすい個体もいるようです。体質にあったスキンケアや栄養管理について、獣医師と相談するとよいでしょう。
好奇心が旺盛で活発なスコティッシュ・テリアには、散歩だけでなく、遊び時間も必要です。高いエネルギーを持っていますので、たまってしまったエネルギーをどのように解消してあげるか、飼い主の腕の見せ所かもしれません。スコッチのニックネームは「ダイハード(頑強に抵抗する人の意味)」です。愛犬の期待に応えられるような時間を作ってあげなければなりません。
他の純血種に比べて、悪性腫瘍が発症するケースが多いといわれています。
また、遺伝性疾患として出血性の病気であるフォンウィルブラント病や、頭蓋骨下顎骨骨症があります。入手の際にはこれらの遺伝子検査について確認しておくとよいでしょう。
※参考資料 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ 犬種標準より
Contributor Bio
千葉 路子
『月刊WAN』編集長、『DOG FAN』編集長、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究されています。
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