イングリッシュブルドッグってどんな子?性格と特徴

1. イングリッシュブルドッグの特徴

 

イングリッシュブルドッグ

■原産国

イギリス

 

■体重

オス:25kg
メス:23kg

 

■毛色

単色かスマット(ブラックのマスクもしくはマズルで単色)。単色の場合は(明るく、混じり 気のない色)、ブリンドルか、様々な色調のレッド、フォーン、ファロー(淡黄色)等。あるいはホワイトとパイド(ホワイトと前記のいずれかの色の組み合わせ)

■被毛

ダブルコートです。犬の被毛にはシングルコートとダブルコートの2種類があります。ダブルコートを持つ犬は主に寒い国出身が多いです。柔らかく、そして密集して生えているアンダーコートと比較的硬いオーバーコートの2層構造。アンダーコートには保温効果あり、オーバーコートには外からの刺激を防ぐ効果があると言われています。このダブルコートの特徴として抜け毛が多いことが挙げられます。特に短くて硬いブルドッグの抜け毛は少し厄介で、クッションやソファー、洋服などに刺さりやすく、洗濯や掃除に手間がかかります。定期的にブラッシングする必要があります。

 

■寿命

8~10年ほどと言われています。これはその他の中型犬の寿命(12~15年)に比べてかなり短いです。イングリッシュブルドックが短命な理由として、遺伝性疾患や死産率の高さなど上げられがます。

 

・一般外貌

全体的にイカツイ感じの風貌のイングリッシュブルドック。体位は低く、幅広く強力。引き締まった体格で、頭部は特に大きく、口の周りから鼻にかけて(マズル)は極端に短く幅広く上向きです。下半身(後躯部)は高くかつ強いのですが、上半身(前駆部)に比べると、軽いような印象があります。
特徴的なのは歩き方。この特殊な体の作りから、足先を使った短い歩幅の独特な歩様が生まれたのです。その後の足の運びも、高くかかげることはなく、地面をこするように前進して行きます。この独特な歩様、ローリング・ゲイトも、ブルドッグの魅力のひとつと言えます。
腰の形は背中に比べて狭く、やや低くなっています。この位置から脊柱が盛り上がり、腰に達します。このバックライン(背線)もブルドッグならではで、ローチバックという名の背線です。
また、耳は高い位置についており、広く離れています。サイズは小型で薄く、バラの花びらのような形をしています。この耳の形はローズイヤーと呼ばれるものです。

2. イングリッシュブルドッグの性格

自然でムラのない、フラットな優しさを持っています。
コワモテの顔つきとガッシリとした体格から誤解されやすいですが、ブルドッグは非常に優しい性格をしています。しかも極めて自然でムラがなく、常に温和な表情と無頓着とも思える愛らしい行動をします。家族が大好きで甘え上手な一面も持っています。子どもにも優しく、子どもの友達感覚で受け入れるにはとってもいい犬種だと言えます。

その一方で、頑固で勇猛心に富んだ一面も持っています。そのため、どうしても飼い主の言うことに耳をかさないことがあるかもしれませんが、臆せずに毅然とした態度でつきあっていくことが重要です。

・コミュニケーションの取り方

イングリッシュブルドッグは飼い主とのコミュニケーションが大好きです。普段から「大好きだよ」と愛情を言葉で伝えることで、飼い主の気持ちをよく理解してくれます。そのがっしりとした体つきから、叩く等のしつけをしても大丈夫、と考えている人もいるようですが、それは違います。優しい性格に応えてあげることが重要です。日常のしつけでは、ひとつの行動に対して、キュー(合図)はひとつだけと決めましょう。

室内でのしつけでは、家族で同じルールを作って、家族全員でそのルールを守らなければなりません。頑固で一本気な性格をしていますので、みんながバラバラのしつけをしてしまうと迷ってしまい、何にしたがっていいのかがわからなくなってしまいます。もちろん、飼い主自身も一貫した行動をとるようにしなければなりません。

3. イングリッシュブルドッグと暮らす

しつけの仕方

  • 叱るときはしっかりと低い声で叱る
  • 時間がかかっても何度もしつけましょう

しつけをする!と決めたら、もしもブルドッグが言うことを聞かなくても言い続けることが必要です。そして、こちらが叱っているということをしっかり理解させるためにも低めの声でしつけましょう。その分、いい事をしたら思いっきり褒めてあげましょう!イングリッシュブルドックのしつけにはこのようにしっかりとした「メリハリ」が必要と言えます。

・かかりやすい病気

その特徴的な体格から、ブルドッグにはさまざまな犬種特有の病気が報告されています。被毛、皮膚、目、耳、尾、呼吸器系、肛門 …など、他犬種に比べて、ブルドッグならではの、いろいろな病気があります。でも、これらの病気は日常的に犬をしっかり観察することによって、初期の段階で気づくことができます。定期的な健康診断に加えて、気になることがあったら、かかりつけの動物病院に相談しましょう。そのためには、ブルドッグがどのような病気にかかりやすいのか、予備知識を身に着けておくことが大切です。特に気をつけないといけないのは

  • 呼吸器系の病気
  • 皮膚炎

になります。
まず、気道が特徴的で極端に狭いため呼吸器系の病気にはとくに注意をはらわなければなりません。気管虚脱や軟口蓋、鼻腔等、呼吸に関係する病気がありますが、これらの予防のための最短の方法は、まずは愛犬を太らせないことです。肥満は呼吸器系を圧迫してしまいます。ずんぐりした体型が魅力ですし、むしろ多少ぽっちゃりしていた方がかわいいと思われるかもしれません。愛犬の健康を考えるなら、最初にしなければならないのは太らせないことです。
また、呼吸での体温節も苦手なので、夏場の温度管理には十分注意しましょう。さらに皮膚が敏感な場合も多く、特徴的な皺の構造から皮膚炎を起こしやすいともいわれています。日ごろから清潔に保ち、愛犬に合ったスキンケアを獣医師に相談しましょう。
イングリッシュブルドッグを含めた短頭種では、その特殊な体の構造により麻酔のリスクが他犬種に比べると高いとされています。麻酔をかけなければならない状況まで病気を悪化させないことが大切なことはもちろんですが、現在ではそのリスクをできるだけ抑え安全に行えるように様々な工夫や手法で対応されています。手術が必要な場合には、獣医師と十分に相談しましょう。

4. イングリッシュブルドッグの歴史

イングリッシュブルドッグの歴史は名前の通り、イギリスにあります。13世紀頃のイギリスには、ブル(牛)・ベインディング(咬み付く)という見世物がありました。この時に活躍していたブレンバイザー(クマにかみつく犬)という犬たちが、ブルドッグとボクサーの祖先と伝えられています。17世紀ごろにはその存在が広く知られるようになり、18世紀には絵画にもしばしば登場するようになります。しかし1835年には、動物愛護の観点からブル・ベインディング(牛にかみつく競技)は禁止され、ブルドッグたちは、絶滅の危機に瀕してしまったのです。
そこで、立ち上がったのが根強い愛好家たち。彼らによって時代に合った飼い犬へと大きく改良が進められました。その際ブリーダーたちは、身体的な改良ばかりでなく、性格的にも今まで闘争心や攻撃性を持った犬たちを繁殖ラインからはずしていったのです。よってブルドッグはあの愛らしい顔立ちと、優しい性格となり、飼い犬としても家庭犬として人気を得るようになりました。
さらにずんぐりした体と、頭が大きい容姿の選択交配にも拍車がかかりました。その結果生まれたユーモラスかつ勇猛な外見は、イギリスだけでなく、世界中の人気者になります。イギリスでは海軍の象徴として、アメリカではニューヨーク州のレスキューのシンボルマークや、さまざまな大学スポーツのマスコットにも、勇気と不屈の精神を象徴するブルドッグが使われています。

5. イングリッシュブルドッグにおすすめのドッグフードは?

ダブルコートを身に纏っているイングリッシュブルドックには皮膚関連の病気が多く発症します。日頃から気をつけるためにもフードでもケアをしましょう。ヒルズの栄養学者と獣医師は、特別な栄養組成により健やかな皮膚を保つことで環境アレルゲンによる反応に配慮した療法食であるヒルズ
プリスクリプション・ダイエット 〈犬用〉 ダーム ディフェンスを開発しました。

 

ヒルズ プリスクリプション・ダイエット(特別療法食)〈犬用〉 ダーム ディフェンス ドライ

 

また、呼吸器の病気も多いので、肥満には気をつけなければなりません。肥満で呼吸器系を圧迫しないようにドッグフードもこだわりましょう!

 

ヒルズ サイエンス・ダイエット アダルトライト 1~6歳 中粒 肥満傾向の成犬用 チキン

 

※ 参考資料
一般社団法人 ジャパン ケネル クラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2711

 

Contributor Bio

千葉 路子
『月刊WAN』編集長、『DOG FAN』編集長など、愛犬雑誌の編集に約30年携わってきました。現在は老犬2匹と暮らしながら、ペットのためのフィットネスを研究しています。ads@ka3.so-net.ne.jp

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