社交的で陽気な性格のミックス犬 .コッカプーとは、アメリカンコッカースパニエルとプードルを交配して誕生したミックス犬のことをいいます。
最初に誕生した国:アメリカ合衆国
用途:コンパニオン
サイズ:両親犬や個体によって変わります。体重の範囲は最小の目安をトイ・プードル、最大の目安をアメリカン・コッカー・スパニエルと考えましょう
日本ではトイ・プードルとアメリカン・コッカー・スパニエルを親犬として交配することが多いため、サイズは中型犬以下。原産国のアメリカでは最大で約30kgまで認められています。
・3〜13kg
被毛
長さは短毛から長毛までバリエーションがあり、毛質はプードルのような巻き毛から、アメリカン・コッカー・スパニエルのような直毛やウェーブまでさまざま。多くのコッカプーはプードルの被毛の特徴を受け継ぎ、抜け毛や体臭が少ない傾向があります。
毛色
ブラック、ブラック・アンド・タン、レッド、ブラウン、セーブル、クリーム、ホワイト、ベージュ、ブラック・アンド・ホワイト、マール。プードルやアメリカン・コッカー・スパニエルに見られるすべての毛色。
コッカプーの歴史
1960年代にプードルとアメコカから偶然生まれた
2種の純血犬種から生まれたミックス犬のことをデザイナーズドッグといいます。コッカプーは1960年代のアメリカでプードルとアメリカン・コッカー・スパニエルの両親から偶然生まれ、最も早くデザイナーズドッグとして知られるようになった犬種です。最初のコッカプーの優しくて賢い性質と、においや抜け毛の少ない被毛に惹かれた愛犬家たちが、同じような犬を生み出そうと意図的に交配を始めました。コッカプーが増えるにつれて人気が高まっていき、近年は日本でもコッカプーを育成するブリーダーがいます。今のところコッカプーを純血種として公認している犬籍登録団体はありませんが、アメリカではブリーダーがアメリカン・コッカプー・クラブを立ち上げ、純血犬種の認定を目指して活動を続けています。
外見の特徴
被毛、体型、サイズ、すべてがオンリーワン
プードルとアメリカン・コッカー・スパニエルのミックス犬のコッカプーは、優秀なコンパニオン・ドッグであり、家族の一員になってくれる愛情深い犬です。外観には両親犬の影響が現れるので、さまざまな毛質や毛色が生まれます。また、プードルの体型はスクエアですが、アメリカン・コッカー・スパニエルは体長より体高が低いバランスなので、体型にも違いが出るかもしれません。いずれも個性豊かな「オンリーワン」の容姿が魅力です。日本ではトイ・プードルを交配に用いることが多いので、中型犬以下の大きさにとどまるコッカプーが大半ですが、アメリカではスダンダード・プードルから生まれた30kg近いコッカプーもいるようです。
コッカプーの性格
優しくて愛嬌たっぷり、両親犬の良いとこどり
コッカプーはかわいい容姿以上に愛情深い性格が愛されている犬種です。2種の両親の性格がミックスされた、優しく穏やかな性格で、特にプードルからはやる気と愛嬌を受け継ぎ、子供やほかの犬とも仲良く接することができます。さらに知能が非常に高くてトレーニングしやすく、コンパクトな見た目以上にパワフルで体力があります。
毎日のくらし
甘えん坊な一面があるので、コミュニケーションを兼ねて遊びを取り入れよう。 毎日のブラッシングと耳のトラブルのチェックも忘れずに。
基本的にコッカプーは快活で遊び好きの陽気なタイプが多い傾向にあります。甘えん坊な一面もあり、飼い主さんの膝の上や隣で丸くなって休むのも大好きです。ただしミックス犬はオンリーワンが魅力ですから、想像とは違う成犬に成長する可能性があることも頭に入れておきましょう。
プードルの性質を受けついで抜け毛は少ないものの、毛がもつれやすいのでブラッシングは必須です。毛が伸び続けないタイプであれば、トリミングの頻度は少なめでも問題ありません。垂れ耳は外耳炎や感染症などのトラブルが起きやすいので、スキンシップを兼ねて毎日チェックし、不快なにおい、発赤、腫れ、かゆみ、頭を振る……といった変化があればすぐに動物病院を受診しましょう。
活発なタイプが多いので、小さくても毎日の散歩に加えて運動を取り入れましょう。コミュニケーションを兼ねて、一緒に楽しめるボール投げや引っ張りっこ遊びもおすすめ。コッカプーの高い知性や旺盛な好奇心を満足させるために、知育玩具やトレーニングを取り入れるのも良い方法です。甘やかしすぎるとわがままな一面が出てきて、要求吠えなどの問題行動に発展する可能性があります。「かわいくても犬」という意識をもって一貫性のある態度を心がけましょう。
人懐っこいコッカプーは、家族を含むさまざまな人や犬とのコミュニケーションが生きがい。子どもや同居動物ともきっと仲良くしてくれるでしょう。ただし活発な一面もあるため、小さな子どもと遊ばせるときは保護者がつきそう配慮が大切です。また、ひとりぼっちがとても苦手で、長時間の留守番が続くと分離不安の症状が起きる可能性もあります。コッカプーが安心して家族を待てるように日頃から遊びやトレーニングで信頼関係を築きましょう。
Contributor Bio
金子 志緒
ライター・編集者
初めて迎えた子犬がきっかけでペット雑誌の出版社に勤務。現在はフリーランス。愛玩動物飼養管理士1級と防災士の資格を生かして、動物や防災に関する記事、雑誌、書籍の制作に携わる。パートナーの甲斐犬は初代ジュウザ、2代目サウザー。 しましまブログ:www.shimashimaoffice.work