スコティッシュ・フォールド – 特徴と性格

 

可愛らしいスコティッシュ・フォールドは、知的で家族全員になつきやすく、飼育しやすい猫です。

 

スコティッシュ・フォールド 早わかりガイド
The Scottish Fold Cat Breed

一部のスコティッシュ・フォールドは尾が硬くなることがあります。そのため、しっぽは優しく扱わなければなりません。尻尾の接し方に注意をしないと、痛みを生じることがあります。

眼の色:

ブルー、グリーン、ゴールド、オッドアイ等

 

知っておくこと:

毛質:

長さ: ショート・ミディアム・ロング 
特徴: 直毛
毛色: ホワイト、ブルー、クリーム、レッド、シルバー、カメオ、ブラウン、ブルークリーム、ブラック等
模様: 単色、トーティシェル、トライカラー/キャリコ、バイカラー、タビー、ティッキング、スモーク、シェーデッド、スポット等

 

クラブ認定:

猫協会認定:
CFA(キャット・ファンシアーズ・アソシエーション)、TICA(国際猫協会)

 


スコティッシュ・フォールドは、ややしっかりした骨格の、中型の猫です。まん丸の姿が特徴的です。

頭は丸く、折れた耳が丸みをさらに強調しています。眼もまん丸で、目色はコートのカラーに対応し、明るく澄んでいます。足も丸みを帯び、しっぽも短いため丸く見えます1。スコティッシュ・フォールドの長毛種を、スコティッシュ・フォールド・ロングヘアとして認定している登録機関もあります。ロングヘアは毛質がやや異なり、定期的なケアを必要とします。

性格:

スコティッシュ・フォールドは愛らしく魅力的な品種です。世話もしやすく飼いやすい猫です。人なつこく、家族の誰とでも仲良く生活ができます。スコティッシュ・フォールドのしっぽは優しく扱ってあげる必要があります。一部のスコティッシュ・フォールドは尾が硬くなることがあり、誤って乱暴に扱うと痛みを生じることがあります。

飼育上の注意:

スコティッシュ・フォールドは栄養管理に気をつける必要があります。もともと丸い体型ですから、太りすぎないよう気をつけなくてはいけません。食欲が旺盛で、他の品種ほど活発ではないため、食事管理が非常に重要になります。

健康維持のためには一緒に遊んであげることも大切です。被毛のケアは簡単ですが、遊びの一環としてブラッシングをしてあげると喜ぶでしょう。

スコティッシュ・フォールドが年をとってきたら、しっぽで優しく遊んで上下左右に動かしてあげてください。硬さを感じたり、触った時に痛がるようなら、動物病院に連れていきましょう。尻尾の軟骨部が関節炎を起こしているかもしれません。

歴史:

垂れ耳や折れ耳の猫は昔から存在していました。最初の記録は1796年にさかのぼります。その年、イギリスの船乗りが耳の折れた猫を中国から持ち帰ったとされています。1938年に記録されている折れ耳の猫も中国から来たと考えられています。今日の私たちが知るスコティッシュ・フォールドは、スコットランドで1961年に誕生しました。普通の耳を持った子猫に混ざって、一匹だけ折れた耳を持つ子猫が生まれたのです。スージーと名付けられたこの猫は、家猫やブリティッシュ・ショートヘアと掛け合わされ、折れ耳の猫が作出されたのです。現在のスコティッシュ・フォールドの祖先をたどると、すべてこのスージーに行き着きます。

スコティッシュ・フォールドが品種として確立されたのはイギリスでしたが、イギリスでは遺伝的な問題の懸念などから人気が衰退しました。その後、スコティッシュ・フォールドはアメリカ人に愛されて今日の美しい姿に育種改良されたのです。

スコティッシュ・フォールドは繁殖が難しい品種です。倫理的なルールとして折れ耳の猫同士をかけ合わせることを禁止しているブリーダーもいます。遺伝的な問題を考慮して異種の交配で許されているのは、アメリカン・ショートヘアおよびブリティッシュ・ショートヘアとの異系交配です。折れ耳の猫同士を交配すると、障害をもった子猫が生まれる可能性が高くなります。

Contributor Bio

高橋智司

高橋智司

編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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