愛らしい丸顔のヒマラヤンはおっとりしていて人懐っこい性格の持ち主。穏やかなパートナーを求める人にぴったりです。

がっしりした骨格とフワフワの毛を持つヒマラヤンは、実際の体格よりもかなり大きく見えることがあります。
体重:
雄:大型:約3.5~7kg
雌:中型:約3.5~5.5kg
目の色:
ブルー、カッパー、グリーン
寿命:12~15年
社会性/注目の必要性:中程度
抜け毛:多い
被毛:
長さ:長毛
特性:ストレート
色:チョコレート、シール、ライラック、ブルー、ブラック、フレーム、レッド、クリーム、トーティシェル、フロスト、シルバー、ゴールデン、ブラウン、フォーン、シナモン
全体的なグルーミングの必要性:高い
公認:
猫種登録団体:
CFA、TICA、FIFe、GCCF
多くのヒマラヤンは5kg前後の中型サイズですが、骨格ががっしりしているうえ筋肉質でずっしりしています。豊かな被毛で覆われた体はずんぐりしたシルエットで、体重よりも大きく見えることがあります。
ヒマラヤンはとても特徴的な容姿をもつ猫種です。胴体は短いながらも厚く、太い脚と短くて太い首をもちます。骨格はがっしりしていますが、尾は短く、耳は小さめです。頭は円形で、大きくて丸い目をしています。横から見ると顔は平坦で鼻が上を向いているので、前から見ると色の付いた鼻の皮膚(鼻鏡)がよく見えます。
被毛は長くて厚くて密です。毛は非常に細く、光沢があって滑らかです。
性格:
ヒマラヤンは温和な猫ですが、かといって遊びや運動が嫌いなわけではありません。膝に乗せてスキンシップを楽しむだけでなく、猫の狩猟本能を満たす遊びを取り入れてあげましょう。肥満を防ぐためにも有効です。
飼い主さんの隣でくつろいだり一緒にベッドで眠ったり、膝の上に乗ったりしてくれることもありますが、猫らしい自立心も備えているので気まぐれなことも。日常に多少の変化があっても気にしないおおらかさをもち、来客にも親しく接してくれるでしょう。
ヒマラヤンと暮らす:
もともとすんぐりしている体型なので、健康のためには食事の管理が必要です。活発に動く猫種ではないので、運動の機会を増やすことも意識しましょう。
ヒマラヤンは飼い主さんと遊ぶことを好むので、一緒に楽しめる猫じゃらしで誘って毎日数分でも集中的に運動させましょう。またたび入りのボールなどのおもちゃを与えるのも一案ですが、ひとり遊びではすぐにやめてしまうことも。コミュニケーションを兼ねて遊ぶ時間をつくるよう心がけてくださいね。
ゴージャスな被毛を美しく健康的に保つには毎日のお手入れが必要です。毛玉やもつれができなようにブラッシングとコーミングが欠かせません。平坦な顔は涙やけを起こしやすいのでやさしく丁寧に拭いてあげましょう。
歴史:
シャムのポインテッドパターン(毛色)をもつペルシャを生み出したいと考えたブリーダーの熱意がヒマラヤンの誕生のきっかけです。遺伝学などの研究者であるマーガリート・ゴーフォース、バージニア・コッブ、およびクライド・キーラー博士の協力も得て、1930年代の初めにヒマラヤンの基礎となるカラーポイントをもつペルシャが米国で生み出されました。関心をもった英国のブリーダーたちが米国を訪れた後、1935年にブリーディングを開始。第二次世界大戦中は活動の停止を余儀なくされましたが、終戦後に再開されました。
1950年代半ばになると、ヒマラヤンは猫種として受け入れられるようになりました。最初の米国チャンピオンは、アメリカ愛猫協会(ACFA)のタイトルを獲得したゴーフォースのラ・チキータという名の猫でした。1960年代までに、米国のすべての猫種登録団体がヒマラヤンを受け入れ、キャットショーへの出陳を認めるようになりました。
日本ではヒマラヤンとして知られている猫種ですが、米国のいくつかの猫種登録団体はヒマラヤンをポインテッド・ペルシャとみなしてペルシャの一種に組み込んでいます。そのためヒマラヤンではなく、ペルシャン・ヒマラヤンやヒマラヤン・ペルシャンと呼ばれることも。一方英国では、ヒマラヤンはずっとカラー・ポインテッド・ロングヘアと呼ばれています。
Contributor Bio

高橋智司
編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター 獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社