温暖な気候に合う犬種とは?

執筆: エリン・オリラ
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犬は一般的に暑さには弱く、寒さには強いといわれます。それでも、多種多様な犬種がいる中で、その歴史や誕生した地域、体の特徴を考えると、比較的温暖な気候に合う犬種もいます。さすがに酷暑に耐えられる犬はいませんが、温暖な地域にお住まいの方々には犬種選びの参考になるのではないでしょうか。その土地に合った特徴を持っているということは、犬がより安全に快適に暮らせることにつながります。

温暖な気候に合う犬種10選

では、温暖な気候に合うとは具体的にどのような特徴のことをいうのでしょうか。わかりやすいところで最初にあげられるのは被毛です。これは言うまでもなく温度調節に関わる重要な要素の一つです。被毛には、長毛か短毛かという点と、その厚さという2つの要素があります。暑い気候では、たとえ毛の長さが短くても被毛が厚ければ体温調節が難しくなるということもあります。ここでは、比較的温暖な気候に合うといわれる犬種をご紹介しましょう。

  1. チワワ: チワワは言わずと知れた最も小さな犬種の一つで、限られた住居スペースでも飼育することができます。生まれはメキシコという実は南米原産です。被毛のタイプでロングコートとスムースコートがいますが、どちらも厚くはないので、寒さには弱く温暖な気候を好みます。
  2. ウィペット: ウィペットは、グレーハウンドにルーツを持つ、もともとはドッグレース用に作出された犬種です。筋肉質でスリムな体型で、無駄な脂肪がありませんし、体に張り付くようなきめ細かい短毛ですので、寒さに弱く、暑さには比較的強いといわれます。また、ウィペットのようにマズルの長い顔を持つ犬は長頭種と呼ばれ、一般的に嗅覚が優れているともいわれます。K9 of Mineは、長い鼻が空気を冷やしてから肺に届ける役割を果たしていることから、長い鼻をエアコンに例えています。
  3. イタリアン・グレーハウンド: イタリアン・グレーハウンドは、その華奢な体型からも想像できるように、脂肪も皮膚も被毛も薄く、寒さには弱い犬種です。一方で温かい環境ではかなり調子よく活発に過ごすことができます。小型から中型サイズの犬なので、比較的広くないスペースでも飼育が可能ですが、運動が好きな犬種ですから定期的に全力で遊べる機会を設けてあげましょう。見た目がスリムで高貴な印象がありますが、この犬種は温厚で愛情深く、家族には甘えん坊な傾向があるようです。
  4. グレート・デーン: 小さな愛玩犬ではなく、大型犬好きなら、グレート・デーンはまさにぴったりです。非常に大きな体格の持ち主ですが、温厚で人懐こく、性格の良さでもよく知られています。大型犬のため、暑さにも強くありませんが、短毛なので寒さにも強くなく、寒い気候の中では温かい暖房の部屋から出たがらないかもしれません。温暖なちょうどよい気候は、多くの運動量を必要とするこの犬種にも過ごしやすいことでしょう。
  5. バセンジー: バセンジーはアフリカ原産で、古くから高温多湿のコンゴの熱帯雨林で狩猟で活躍していた土着の犬が祖先だといわれています。そのため、そのような環境に適した丈夫な犬種です。ピンと立った大きな耳は、余分な熱を逃がして涼しさを保つのに役立ちます。
  6. ファラオ・ハウンド: 名前から推測できるように、ファラオ・ハウンドの起源は、古代エジプトまでたどることができます。バセンジーと同じように、耳は生まれつき直立しています。また、一般的に背が高くて線が細くひょろっとした体型の犬は、暑さに比較的強いといわれています。K9 of Mineによると、このようなほっそりとした犬ほど、体重に対する体表面積が大きくなり熱を逃がしやすくなるため、身体が冷えるのも早くなります。
  7. アフガン・ハウンド: 中央アジアのアフガニスタンの山岳地帯を故郷とする犬種です。この地域は季節により寒暖の差が激しく、極端な気候の土地であることが知られています。このような厳しい環境の中で狩猟犬として活躍していたことから、アフガン・ハウンドは本来は、暑さにも寒さにも耐えうる犬であったことがうかがえます。しかしながら、その後はその美しい容姿(被毛)が注目され交配されてきたことから、現在では寒さには強いものの、高温多湿の環境では皮膚が蒸れやすく、適さないとも言われています。
  8. イビザン・ハウンド: イビザン・ハウンドは、起源が古く、現存する犬種の中では典型的な原始的な姿をしていて、丈夫な犬種の代表格とされています。大きな耳、短い被毛、ほっそりとした体型という暑さに強い3つの性質を兼ね備えています。さらに、故郷であるスペインにあるイビサ島は、一年を通して過ごしやすい温暖な地中海性気候のため、この歴史的背景からも温暖な気候が適していることがわかります。
  9. ダルメシアン: あのおしゃれで特徴的な模様をもつダルメシアンも、短毛で比較的暑さに強い犬種として知られています。馬車を護衛して長距離を走り抜いていた歴史をもつことから、非常に活動的で持久力があり多くの運動量を必要とします。警戒心が強い一面もあるようですが、気を許した相手には陽気な甘えん坊で可愛らしい姿を見せてくれます。

暑さが得意ではない犬種

当然のことながら、オーバーヒートを起こしやすい犬は暑い地域での暮らしには向きません。たとえば、シベリアン・ハスキーやキースホンドのように寒冷地域が原産で厚いダブルコートを持つ犬 は、当然のことながら高温が苦手です。彼らのもつ厚くて温かいフワフワの被毛の層は、寒冷な気候から身体を守る断熱材としては大変好都合ですが、暑い気候の中では熱がこもってしまいます。

短頭とも呼ばれる短い鼻または平たい顔の犬たちも、オーバーヒートに敏感です。これは、気温が高いときに通常犬が温度調節のために行うパンティングが、彼らの鼻や喉の構造上、ほかの犬よりもしにくくなっているので、必要なだけ熱を発散できないことによるものです。短頭種には、ボクサー、パグボストン・テリアなどが含まれます。

また、被毛の色も重要です。温度が高いと、被毛の色が濃い犬種は熱を吸収して体内に熱がこもってしまいます。一方で、淡い色の犬種は日差しが強いと、紫外線により日焼けを起こしやすくなります-日差しの中で過ごすときには、犬には服を着せたり、獣医師に使用が認められた犬用の日焼け止めなどを使って対策をするようにしましょう。

また、一般的に超大型犬や活発な犬では、暑さに対して特別に注意する必要があります。狩猟やランニング、遊びなどによって身体を激しく動かしたとき、あるいはただ大きな身体をしているというだけでも、熱がこもりやすく放散しにくいということが言えます。

温暖な気候に合う犬種のケア

迎え入れる予定の犬が、たとえ比較的温暖な気候に合う犬だとしても、ペットが快適に過ごせて、熱中症を起こさないようにするためには、やはり適切な注意が必要です。まず第一に、人間が暑いと感じる日には、確実に水分を十分に飲めるようにしておかなければなりませんし、犬が過ごすスペースには日陰があることを確認しておかなければなりません。夏場の暑さがピークのときには、エアコンの効いた屋内で飼育することが望ましいでしょう。とはいっても、犬たちには健康的な運動が必要ですから、犬と一緒に屋外で運動したり遊んだりするのは、日差しが強くない早朝か夕方遅めの時間帯に行うようにしましょう。

Contributor Bio

エリン・オリラ

筆者紹介
エリン・オリラ

 

メッセージが持つ言葉の力は受け手に伝わり、時に大きな変化をもたらしうると信じるライター。インターネット、出版物と活動の場は広く、執筆内容はインタビュー、代筆、ブログ、独創的なノンフィクションなど、多岐にわたります。SEO(検索エンジン最適化)、ソーシャルメディア全般にも詳しく、フェアフィールド大学でクリエイティブ・ライティングのMFA(美術学修士)を取得しています。ツイッターは@ReinventingErin。さらに詳しい情報はホームページのhttp://erinollila.comで入手可能です。

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