犬の鼻の乾燥について知っておきたいこと

犬の鼻が乾燥しているときの対処方法

健康でも、寝ているときや乾燥した環境だと生理的現象で鼻が乾燥することがあります。一時的なものであれば心配いりませんが、1日以上乾燥したままのときは注意したほうがよさそうです。犬の鼻の乾燥対策を行う際の、手順や注意点をご紹介します。

• まずは鼻をきれいに拭いてあげましょう： 乾燥の原因にもよりますが、まずは鼻をきれいにして、外的な乾燥の原因を取り除いてあげましょう。冷たく濡らした布で優しく鼻を拭きます。少し時間を置いて、鼻が自然と濡れた状態に戻るか確認しましょう。併せて、以下に挙げた可能性のある原因の内容をチェックし、その対策を行ってみましょう。
• 日焼け対策の犬用バーム(クリーム）を使用： ちょっとした日焼けで愛犬の鼻が乾燥してしまうこともあります。日焼けした鼻を保護してくれる犬の鼻用の保湿バームやクリームを使うようにしましょう（一般的なペットショップで購入することができます）。犬は鼻を舐める習性があるため、頻繁に塗ってあげる必要があるかもしれません。犬用のものは、使用されている成分を犬が舐めてしまっても安全かどうか明記されているものが多く、そこが人間用との違いです。動物病院では、その症状によっては医療用の軟膏などを薦めてくれるかもしれません。
• アレルギーによる乾燥には： アメリカンケネルクラブ によると、愛犬の鼻の乾燥は軽度のアレルギー反応のサインという可能性もあります。アレルギーの原因となる物質の候補を注意深く探って、疑わしいものがあればそれを住環境から取り除き、状態が改善するか確認してみましょう。症状によって、アレルギー症状を抑えるための薬を処方してもらう必要があるかもしれません。鼻の乾燥以外に皮膚症状や消化器症状などのアレルギーを疑うような症状がないか確認しましょう。気になる症状があれば、なるべく早いうちに動物病院を受診しましょう。
• 十分な水分補給を： 鼻の乾燥は脱水症状の一つであることもあります。いつでも好きな時に水分補給できるように飲み水を準備するのはもちろん、夏場はとくに愛犬の飲み水がきれていないか、必ず確認しましょう。やや涼しい日でも犬は脱水状態になることがあるため、あまり水を飲んでいないことに気付いたら、氷を舐めさせたり、味付けのしていない鶏がらスープなどを与えて水分補給を促しましょう。
• 愛犬に病気がないか確認：まれではありますが、特定の皮膚疾患によって犬の鼻が過度に乾燥し硬くなったりひび割れたりすることがあります。Wag! によると、落葉状天疱瘡という自己免疫性の皮膚疾患により、鼻の周囲にかさぶたや鱗屑が生じることがあるそうです。秋田犬、チャウ・チャウ、ダックスフンドが好発犬種ですが、どのような犬でも罹患する可能性があります。このような病気が愛犬の鼻の乾燥の原因である場合は、獣医師による治療が必要です。

さらに、年齢を重ねることによって特に病気というわけではなくても、鼻が乾燥して硬くなることもあります。いずれにしても、鼻の乾燥が気になるときには、他に症状がないかどうかを確認し、まずは獣医師にケアの方法を相談するようにしましょう。犬は一頭一頭異なり、ある犬に効果があったからと言って他の犬にも効果があるとは限りません。また、動物病院を受診することで、それが心配のいらないことだとわかって安心できる場合もあります。

犬の鼻は犬が外部環境と接する際の連絡係として重要な役割を果たしています。犬の鼻が乾燥していたら、一時的かどうか、ほかに症状がないか確認し、愛犬に適切なケアをしてあげましょう。