ペットの大敵!犬や猫のノミ・ダニを駆除する薬の種類

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ノミやダニは不快なだけではなく、ペットの健康の大敵です。このような寄生虫の予防策としてノミ・ダニ駆除薬を投与されていない犬と猫は、ノミアレルギー性皮膚炎(痒くて自分で自分を噛んだり引っ掻いたりするようになり、時には脱毛することもあります)から、条虫に至るまで、あらゆる病気のリスクがあります。

1匹の雌のノミは3週間の生涯のうちに最大2千個の卵を産むため、気づかないうちにあっという間に増えてしまいます。ダニはさらに危険です。ダニに1回咬まれただけで、ライム病、ロッキー山紅斑熱、野兎病、エールリヒア(エーリキア)症などの病気に感染する可能性があるからです。米国疾病対策センター によると、ダニが媒介する病気の徴候や症状は7日から21日以上経ってから現れる、としています。

ですから、予防は大事なのです。今はこれらの厄介な虫が犬や猫に住み着くのを防ぐことができる、色々なタイプのノミ・ダニ駆除薬が販売されています。よく使われている効果的な駆除薬は、一般に月1回使用すればよい滴下薬です。また、もっと新しい予防薬として飲む(食べる)タイプのノミ・ダニ駆除薬もあります。どちらのタイプが自分のペットに適しているか、それぞれの長所と短所を見ていきましょう。

経口薬Boxer dog rolling in the grass with a stick in mouth

経口のノミ・ダニ駆除薬(チュアブル錠または錠剤)は、ペットの体表につけるのではなく、内服させるタイプです。ノミの成虫がペットを咬んで吸血したときに、ノミに薬の効果が現れます。薬の種類によって使われている有効成分が異なり、効果が2~3日しか続かないものもあれば、1か月間以上続くものもあります。経口薬によく使われている薬剤には以下のものがあります。

  • ルフェヌロン:この化合物はノミの成虫ではなく、幼虫に効果があります。これを含有する医薬品は、食品医薬品局(FDA)によって犬猫への使用が承認されています。ダニには効果がありません。
  • スピノサド:スピノサドはノミやマダニの神経系を刺激することによって、これらの虫を死に至らしめます。この成分を含有する医薬品は、てんかんの犬へ使用する場合には注意が必要とされています。人のアタマジラミ用にナトロバという外用薬がFDAに承認されたというハーバード大学医学部 の報告もありますが、このナトロバの有効成分もスピノサドです。
  • ニテンピラム:この即効性の殺虫剤は、わずか30分でノミの成虫を殺します。ただし、作用が長く持続しないので、継続的なノミ予防には向いていません。他の犬や猫たちが集まるような、ペットホテルやドッグランといった場所に短期間滞在する予定があるときには、選択肢の一つになるかもしれません。実際に、ほとんどの獣医師はこれを予防のためではなく、今寄生しているノミをすぐ駆除するために使用しています。これは犬と猫への使用がFDAに承認されていて、ダニにも効果があります。

滴下薬

滴下するタイプのノミ・ダニ駆除薬は「スポットオン」製剤とも呼ばれ、一般にペットが舐め取ることができない肩甲骨の間に滴下することが推奨されます。滴下剤の多くは1か月間程度効果が持続します。ノミとダニを駆除するだけでなく遠ざける効果(忌避効果)も持つものもあります。滴下薬によく使われている有効成分には以下のものがあります。

  • フィプロニル:フィプロニルはノミとダニの神経系に作用し、虫を麻痺させることで駆除します。犬や猫に投与されると約1日程度で全身の皮脂層に広がって皮脂腺に蓄えられ、通常は約1か月間にわたり徐々に皮膚に行き渡ります。環境保護庁(EPA)により犬と猫への使用が承認されています。
  • イミダクロプリド:この成分も虫の神経系に作用してノミを駆除します。ノミの成虫と幼虫の両方に有効で、これを投与されたペットと接触するとノミは死滅します。EPAにより犬と猫への使用が承認されています。
  • ピレスロイド系:ピレスロイド系の薬剤にはいくつか種類があるため別の名称で有効成分一覧に記載されていることがあります。これは菊に由来する有機化合物で、天然成分だけの製品を好む飼い主に人気があるものもあります。一方、より安定し長く効く合成ピレスロイドが有効成分に使用されている薬剤もあります。EPAは猫への使用を承認しておらず、小型犬に使うときは注意が必要です。猫には極めて有毒なので、猫がいる家庭では絶対に使ってはいけません。ピレスロイド入りの製品は、ノミ、マダニの駆除や蚊の忌避に効果があります。

有効性

飼い主の中には、ノミ・ダニ駆除薬は広告でうたわれているほど効かない、という人がいます。でもこれは誤解で、飼い主が使い方を間違ったときや、その効き目に過剰な期待を持ったときに起こるようです。獣医師とノミ・ダニ駆除薬メーカーは、正しく使えばちゃんと効く、とニューヨークタイムズ紙 で述べています。

マイケル・マリー獣医師は同紙に、ノミの繁殖は非常に早く進むので、飼い主が犬にノミが付いていることに気付いたときには、すでに2~3世代が生まれてしまっている、と語っています。

「飼い主がペットについているノミに気づいて治療を始める頃には、すでに大量のノミが幼虫とサナギを含めて家庭内に繁殖していることを意味します。駆除するには少なくとも3週間、長ければ数か月を要することがあります。」とマリー獣医師は言っています。

獣医師とノミ駆除薬メーカーの言葉を裏付けるような試験結果がVeterinary Parasitology に掲載されています。その90日間の試験では、滴下薬が88.4%、経口薬が99.9パーセント有効、ということが明らかになりました。この試験で用いられたのは5つの州の128頭の犬でした。

どのようなノミ・ダニ駆除薬を選ぶにしても、医薬品を購入するときは、その使用をかかりつけの獣医師が認めている、製造販売元が信頼できる会社である、などを確認することが重要です。また、ノミ・ダニ駆除剤にフィラリア駆除も含まれるものもあるので、どのようなタイプの駆除薬がお家のペットを守る方法としてベストなのか必ず獣医師に相談するようにしてください。

どの方法がいいか迷ったときは、獣医師に相談しましょう。あなたのペットに合う方法をきっと提案してくれます。近くの獣医師を探したいときは、取り扱いクリニック検索  からお調べください。

Contributor Bio

カーラ・マーフィー

カーラ・マーフィー

 

ペンシルバニア州エリー在住のフリーライターで愛犬家。ゴールデンドゥードゥルのマディーと暮らしています。

 

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