犬のお留守番トレーニングと留守時に利用できるサービス

執筆: カーラ・マーフィー
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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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新しく犬をお迎えするのは一大イベントですよね。楽しみな反面、新しい環境にワンちゃんが早く慣れてくれるかどうか不安もあることでしょう。

ある程度慣れるまでずっと一緒に居られるなら、それに越したことはありませんが、多くの方々はお仕事や学校のためにお家を留守にすることがあるでしょう。それ以外にも、犬と人間が一緒に暮らしていく中で犬にお留守番をしてもらう場面には必ず遭遇します。ここでは犬のお留守番トレーニングの方法について、さらに留守の際に利用できる犬のためのサービスについてご紹介します。

クレートを使ってトレーニングする

クレートは、正しく使うことで犬のしつけにぴったりなツールになります。ひとりでお留守番させるときの子犬の居場所となり、子犬が安心して休める場所にもなるのです。犬が好きなおもちゃなどを使って短い時間からトレーニングを始めてみましょう。無理せず犬がクレートを怖がることが無いように注意します。なお、お留守番ができる時間は犬の月齢や個々の状況によって異なると思いますが、クレートに居させる時間が長くなり過ぎないようにしましょう。

犬専用のスペースを準備する

普段から比較的長い時間のお留守番になるということであれば、犬が自由にできる専用のスペースや小さな部屋(そのスペースから出られないように柵をするか扉を閉める)を準備することを検討してみましょう。PetMD*¹では、犬専用の部屋を用意する際に気をつけたいポイントを紹介しています:

  • ゴミ箱を置かない
  • 掃除用品や洗剤、医薬品などを犬が絶対に近づけない場所に片づける
  • 電源コンセントを保護して、犬が直接触れないようする
  • ペンなどの文房具やコイン、靴など犬がイタズラして誤飲しそうなものはすべて片づける

ワンちゃんの性格にもよりますが、基本的に犬は何でもおもちゃにしてしまうので、そうなりそうなものはすべて片づけるようにします。専用スペースの床は掃除しやすいような素材がお勧めです。その上に柔らかいフロアマットなどを敷いてあげると滑りにくくかつ過ごしやすいでしょう。専用スぺ―スには、犬用トイレ、ベッド、飲み水、おもちゃなど準備し、動き回れるスペースを確保します。この場所に慣れるまで、おもちゃで遊ばせながら、人がいなくなっても大丈夫なように数分間留守にする練習を始めましょう。大丈夫そうであれば少しずつ時間を長くしていきます。そのスペースに慣れ始めて、2-3時間程度の留守をしても行動への不安が減っていくようであれば、自由にできる範囲を広げてあげてもよいでしょう。こういったように徐々に時間や範囲を調節していき、最終的には1日留守をしても大丈夫なように練習を繰り返します。

Owner and Labrador dog walking in city on unfocused background

ペットシッターを依頼する

犬がお留守番することの最大の敵は"暇"なことです。誰もいないので、何かで気を紛らわせようとあちこち噛んでみたり引っ掻いてみたりするのです。長時間のお留守番になりそうなときには、ペットシッターというサービスを利用するのもひとつかもしれません。留守中に一緒に遊んだり、散歩に連れて行ってもらうと、犬にとって家族以外の人に慣れるいい機会になりますし、犬は楽しい時間を過ごすことができます。さらに散歩は犬にとって運動の意味だけではなく、さまざな感覚が刺激され心身にとてもよい影響を与えます。散歩による適度な疲労があると、残りの時間は静かに寝て待っていてくれるでしょう。

犬の保育園を利用する

犬の保育園(幼稚園)とは、その名前の通り飼い主さんが不在の間に犬を預かってくれて、その間にしつけなどのトレーニングをしたり他のワンちゃんと交流させてくれたりするサービスです。多くの施設で子犬から成犬までを対象としています。いろいろなアクティビティやゲームなど各施設によって様々なプログラムが準備されていますが、共通しているのは専門家である犬のトレーナーが犬種や年齢、個々の犬の性格に合わせてケアを行ってくれることです。忙しいご家庭や高齢の飼い主さん、事情により犬に必要な運動をさせてあげられない、といった飼い主さんにはお勧めです。清潔で安全対策がしっかりとられており、犬を大切にやさしく扱ってくれるスタッフがいる施設を選ぶよう、必ず口コミには目を通し、犬を飼っている友人やご近所の方にも話を聞いてみましょう。そして、犬を預ける前に施設を見学しご自身の目で確かめるようにしましょう。尚、保育園といっても毎日通わなければいけないわけではなく、施設によってさまざまなプランがあるので、希望や状況に合わせて相談してください。とくに社会化が必要な子犬の時期に、こういった保育園を利用して他の犬とのふれあい方を学ぶことは、発達において非常に有意義であり、後々の犬の性格や行動に大きく影響します。

犬のために時間を作る

イギリスではパタニティリーブ(父親の産休)ならぬ「ポタニティリーブ(Pawternity leave)」という制度が登場したとUSAトゥデイ*²で紹介されました。飼い主にとってはとてもありがたい制度ですが、そこまでできなくても、犬のために数日の休暇をとる、あるいは在宅勤務を許可してもらう、お昼休みを延長してもらって家に一旦帰って散歩に行くことを許可してもらう、などご自身のできそうなところから会社に交渉してみてはいかがでしょうか。いずれにしても、新しく子犬を(子犬でなくてもどんな犬でも)家族に迎えることには大きな責任が伴います。ご自身や家族がみんなで協力して、犬のトレーニングや教育など犬優先で時間を割くことができる場合にだけ、犬は飼うべきなのです。

ペットとの暮らしはとても楽しいものですが、そこに至るまで、つまりは新しく迎えたペットに飼い主の生活環境やパターンに慣れてもらい、そしてそれに合わせてもらうためには多くの時間と愛情、熱意が必要です。ご自身や家族の時間の使い方から、どうしても留守にするときには犬にとって有意義なサービスの利用を検討するなど、さまざまな工夫や試みをとおしてお互いが学び理解できるようになっていきます。その過程も含めてペットライフを大いに楽しみましょう!


参照先:
*1 https://www.petmd.com/dog/puppycenter/adoption-getting-a-puppy/evr_dg_puppy_proofing_checklist
*2 https://www.usatoday.com/story/news/world/2016/05/02/united-kingdom-pets-paid-time-off/83818088/

Contributor Bio

Kara Murphy

カーラ・マーフィー

ペンシルバニア州エリー在住のフリーライター。ゴールデンドゥードゥルのマディーと暮らしています。