子犬が甘噛みする理由とやめさせる方法

執筆: エリン・オリラ
所要時間:

子犬の甘噛みは、子犬を飼っていると最も"あるある"な困りごとではないでしょうか。犬を飼う前からどんなにきちんと準備ができていても、たとえば責任や覚悟はもちろんのこと、犬のしつけについても予習していて、家の中の子犬対策 もバッチリで、さらに犬の性格も温厚であったとしても、家中のあちこちが噛まれてボロボロになった光景が目の前に現れたとしたら、なんともいえない愕然とした気持ちになってしまうことでしょう。

子犬の甘噛みや遊び噛みは、ごく自然な犬の本能的な行動からくる行為であって、育て方の問題ではありません。どんなにきちんとしつけられた犬でもその行動が見られることを知っておきましょう。とはいえ、犬はなぜよく噛むのでしょうか。犬がまだ幼いうちやめさせるにはどうすればいいのでしょうか。甘噛み(ニッピング)の背景にある理由や、やめさせるために飼い主にできる子犬のトレーニング方法を学んでいきましょう。

子犬が噛む理由

犬の甘噛みや遊び噛みは、犬の本能や習性といったところからくるもので、一般に、相手を傷つけるつもりのない一瞬の素早い噛み行動です。それは人間でいうと「口をパクっとする」ような、いわば噛み真似のような感じに近いものかもしれません―とはいっても歯があるので、甘噛みされるとチクッとした痛みを感じるかもしれませんが、それは意図がある攻撃行動ではありません。噛むことが楽しくなってしまって、自分自身をコントロールできない、あるいは噛むことが痛いことを理解していないことによるものなのです。

Jack Russell terrier puppy nipping at a human hand

人間の赤ん坊と同じように、子犬も口を使ってこの世界を学んでいきます。避けては通れない子犬の歯の生え変わり時期であることに加えて、子犬は噛む動作をしたり物へ噛みつくことによって様々なことを確認し学習していきます。そしておそらく、子犬は遊んだり噛んだりしているうちに興奮しすぎてしまうのでしょう。自分自身がどのくらいの強さで噛んでいるとか、自分の歯が本当はどれほど鋭いかということを認識できていないのです。

子犬の甘噛みをやめさせる方法

本来子犬は幼いうちに、「噛み加減」というもの(噛んではいけないということ)を母親や兄弟から学びます。アメリカンケネルクラブは、「子犬がお乳を吸いながら強く噛むと、[母犬は]噛み返すか、立ち上がって授乳をやめてしまいます。」と説明しています。そして子犬たちが一緒に遊んでいるとき、「1匹が強く噛みすぎると、噛まれた兄弟は跳び上がってキャンキャン鳴き叫びます」。このようにして、子犬は噛んだらどうなるのかを学んでいくのです。

飼い主も、犬の親として噛み加減を子犬に教えることができます。ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)が推奨する方法は次のとおりです。

  • 遊んでいるときに子犬の口に手をくわえさせて、顎で圧をかけ始めるのを待ちます。
  • 圧が噛む域にまで達したら、大きくて高い叫び声を上げて、手の力を抜きます(これは、遊んでいるときに強く噛まれすぎた子犬の行動を真似たもので、子犬が噛むのをやめるくらいドキッとするような程度でなければなりません)。
  • 子犬が噛むのをやめたら、その行動の変化をほめて、陽性強化を図ります。これを15分から20分の間に最大3回繰り返します。

もう一つの方法は、適切な噛むおもちゃを与えることで意識の矛先を変え、子犬の甘噛み行動の欲求を満たしてあげることです。人の手や足などを使って子犬を構おうとしないようにするのはもちろんですが、それでも噛みつきそうになったら、子犬の欲求の対象(手など)を隠して、もっと噛むのにふさわしい物と置き換えるようにします。犬にとって嚙み心地がよく、さらに興味を引くようなおもちゃであれば、喜んでそちらに飛びつくことでしょう。こういったことを繰り返し行うことによって、徐々におもちゃを噛むのは許されるけれども、手を噛むのは許されない、ということを理解していくようになるでしょう。

このような方法を試してもなかなかうまくいかない場合には、かかりつけの獣医師またはペットショップに相談して別のトレーニングのヒントをもらったり、プロのドッグトレーナーに相談してみるのも良い方法です。

子犬の甘噛みや遊び噛みは、犬として持って生まれた習性からくるものですが、だからといって放置して勝手に治るというものではありません。噛むことに対して良いことと悪いことがわからないまま成長してしまうと、何でもかんでも見境なく噛みつく癖がついてしまう場合があります。噛みたいという本能的な欲求をおもちゃなどのグッズで満たしつつ、噛んではいけないものを根気強く教えていきましょう。

筆者紹介

エリン・オリラ

メッセージが持つ言葉の力は受け手に伝わり、時に大きな変化をもたらしうると信じるライター。インターネット、出版物と活動の場は広く、執筆内容はインタビュー、代筆、ブログ、独創的なノンフィクションなど、多岐にわたります。SEO(検索エンジン最適化)、ソーシャルメディア全般にも詳しく、フェアフィールド大学でクリエイティブ・ライティングのMFA(美術学修士)を取得しています。ツイッターは@ReinventingErin。さらに詳しい情報はホームページのhttp://erinollila.comで入手可能です。

関連記事

  • 子犬のトレーニング:成功する方法

    家族の一員であるペットにとって、社会化や快適な生活を送るための行動を学習することはとても重要です。どのように始めたらいいか、ご紹介します。
  • 子犬が吠える理由とは?適切なしつけで対策しよう

    吠えることは犬にとって自然な行動でり、子犬も吠えながら大人へと成長していくものです。でももし吠えるのをコントロールできるとしたら、飼い主や犬だけでなく周りの人達もより幸せになることでしょう。吠える子犬のしつけ・対策についてご紹介します。
  • 子犬の健康チェック

    子犬を健康的に育てるために、自宅でチェックできるさまざまな不調のサインを知っておきましょう。異常が見られたら早めに動物病院を受診してください。
  • 子犬の社会化ガイド

    家や地域の中で、子犬を他の犬や初めて出会う人々に引き合わせるときのポイントを知って、子犬を上手に社会化する秘訣を学びましょう。