子猫の食事にまつわるエトセトラ

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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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子猫の食事:知っておきたい大切なポイント

Kitten Image

一般的に、子猫を迎い入れるタイミングは、離乳がすんで普通の食事(ドライフードやウェットフード)が食べられるようになってからのことが多いでしょう。そして入手先についても、たまたま保護したというケースもあるでしょうが、保護施設や預かりボランティアさんから引き取ったり、友人や知人から譲り受ける、ペットショップやブリーダーから購入するといったケースが多いかと思います。こういった時には、まず子猫に与える食事はその子がそれまで食べていたフードを与えるのが一番です。与えてみたいと思ったフードがあっても、子猫が新しい環境に慣れて体調が安定するまでは様子を見ましょう。そして、落ち着いてから少しずつ試します。また、猫は子猫の時の食習慣によって、成猫になってからの食の好みや許容範囲に影響を受けることが知られています。小さいうちから、いろいろな種類やタイプの食事を試して、いろいろな感覚を経験してもらうことは、猫の将来にとってよいことです。しかしながら、子猫用だからといって、すべてのものが同じというわけではありません。とても良質な原材料 を使用しているフードもあれば、そうでないものもあります。どんなものを選べばよいかわからない時は、かかりつけの獣医師が推奨するものから検討しましょう。食事の切り替えについても獣医師に相談するのがよいですが、一般的には5~7日間程度かけて徐々に行うよう推奨されています。いつものフードに新しいフードを混ぜる量を少しづつ増やしていき、最終的に新しいフードだけになるようにします。

子猫は一度に食べられる量が少ないので、小さいうちは少量ずつを頻繁に与える必要があります。具体的には、だいたい生後6か月までは一日量を4回程度に分けて与えます。

子猫のフード選び

「理想的」な子猫用フード は、子猫が必要とするビタミン・ミネラル類をすべて含んでいて、ドライフードまたは缶詰やパウチのウェットフードとして与えやすい形状のものです。フード選びに悩んだら、獣医師に相談してみましょう。ただし、どのフードを選んでも、パッケージに記載してある与え方を参考にして、与えすぎにならないように気をつけてください。

水分補給を忘れずに

水分不足は脱水につながり、腎臓をはじめさまざまな臓器に負担をかけますし、尿石症や便秘の要因になってしまうこともあるので、水分補給は忘れずに行いたいものです。個体差もありますが、一般的に猫は積極的に水分を摂るタイプの動物ではないので、食習慣や生活環境の中で、できるだけ負担なく水分が摂取できるように工夫する必要があります。人間の感覚だと、のどが渇けば勝手に水を飲むだろうと思うかもしれませんが、猫はその時の気分や状況だったり、水が入っているボールの素材や、水の好み(流水が好きなど)によっても、飲む水の量が変わってしまうことがよくあります。新鮮な水を子猫がいつでも飲めるようにしておかなければなりませんが、あまり水を飲んでいないようであれば、ボールの素材を変えてみたり、水のボールの数を増やして数カ所に置くようにします。また、噴水や蛇口からしたたり落ちる水など、流水を好む場合には、水が泉のように噴き出す設計になっている自動給水器を使うのもよい方法です。カリカリのドライフードのみを与えている場合は、ウェットフードに水分摂取の利点があることも考慮して、ウェットフードを取り入れてみることも検討してみてください。尚、牛乳を与えたい場合は、猫向けに調整されているミルクを使用するようにします。牛乳には猫が消化しにくい乳糖が含まれているので、下痢をしてしまうことがあります。

子猫が吐いてしまったら

猫は、食べ過ぎたときや毛玉がたまったとき、また空腹すぎたときや、胸やけがするときなどに草を食べ吐き戻すなど、いわゆる生理的な嘔吐をすることがあります。一方で、異物を食べてしまったり、何らかの病気が原因で嘔吐してしまうことももちろんあります。吐いてしまっても何度も続いて嘔吐することがなく、その後も元気で食欲もあるようであれば、それは生理的な嘔吐の可能性が高く、おそらく問題はありません。ただし、吐いた内容物はよく観察して、その中に異物や寄生虫がいたりした場合には動物病院を受診しましょう。当然のことながら、何度も吐く、他の症状を伴っている、元気がない、食欲がない、といった場合にも獣医師に相談する必要があります。

Contributor Bio

高橋智司

編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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