子犬の一時預かりボランティアになる方法

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ペンシルベニア州エリー在住のバーバラ・シャノンさんは、数年前から動物保護団体が保護した犬の一時預かりボランティアをしています。養育しているうちにどの犬にも必ず夢中になってしまいます。でも一番のお気に入りは、やんちゃな子犬たちです。

「子犬には手を焼くこともありますが、それぞれが個性豊かに成長していくのを見るのはとても楽しいことです」と、シャノンさんは言います。「多くの愛情と時間が必要ですが、この上なく素晴らしい経験になります」。

初めて子犬の一時預かりボランティアになった方や、興味を持っている方にお伝えしたいのは、苦労もあるかもしれないけれど、それは間違いなく非常に大きい喜びになり、楽しい経験になるということです。

膝の上に寝そべる茶色と白の小さな子犬。

保護施設が子犬を一時預かりに出すわけ

動物保護施設にいる子犬が譲渡可能になるまでのサポートを求めて、家庭で養育してくれる一時預かりボランティアを募集しています。保護団体の中には、犬を収容するためのシェルターのような場所を持たないところもあれば、その地域で保護を必要としているすべての動物を収容するにはスペースが足りないところもあるからです。一時預かりボランティア制度は、子犬が一般家庭での暮らしに順応できるという点や、他の動物たちと同居するストレスから解放されるという点で、子犬にとって大きな利点があります。

ペンシルベニア州エリーにある ペンシルベニア北西部動物愛護協会 は、シャノンさんが子犬の委託を受けている保護団体の1つです。保護施設長のニコール・バウォルさんは、妊娠中の犬や幼い子犬を優先的に一時預かりボランティアに出している、と言います。

「保護施設には新たな飼い主さんを待つ動物がたくさんいて、子犬にとっては騒々しくてストレスの大きい環境かもしれないからです。また、施設にはいろいろな犬が常に出入りしているので病原菌や寄生虫も入り込みやすく、免疫が未発達の人間の赤ちゃんと同じで子犬は感染症などの病気にかかりやすいからでもあります」。

さらにバウォルさんは、保護施設が子犬や子猫を優先的に一時預かりに出すもう1つの理由は 社会化 の重要性にある、と続けました。たとえば、この施設は最近、虐待捜査によってある家庭から保護した子犬たちを受け入れました。この生後4カ月の子犬たちは社会化が不十分で攻撃的な行動を示していましたが、安全な場所で暮らすようになると一転して穏やかな態度に変わったそうです。

「一時預かりボランティアの力を本当に実感するのはこんなときです。とても臆病になっているペットでも、温かい家庭環境の中に入ったら、数週間でのびのびと育つことができるようになるのですから」と、バウォルさんは言います。

子犬の一時預かりボランティアになったときに予想されること

子犬の一時預かりボランティアになる方法を知りたいと思ったら、まずは排泄物の掃除もいとわず、注視するべき健康状態. の基礎知識も備えた、熟達した飼い主になることです。食事、散歩、遊びのための時間をつくらなければいけないのは当然ですが、もし預かりの子犬が行動面や医療面でケアが必要になれば、愛犬と同じかそれ以上の時間を費やすことになるかもしれません。

子犬の世話は、特に難しい生い立ちを持つ場合、世話やケアにとても時間がかかるものです。シャノンさんは退職しているので、在宅して一日のほとんどを預かりの犬たちと過ごすことができます。直近では、生後2週間の2頭の子犬を連れた母犬を迎え入れました。

「母子共に健康な犬だったので、初めの2~3週間は、母犬をちょっと手助けすることだけが私の仕事でした」と、シャノンさん。でも、子犬たちが少し大きくなって自立するようになると、自宅に 子犬対策 を講じる必要に迫られました。

「子犬は何でも噛んでしまいます」と、彼女は続けます。「だから、子犬たちにとって安全な環境にしておくことが大切なのです」。

子犬たちはシャノンさんの家で7週間を過ごした後、保護施設に戻っていきました。すると、ソーシャルメディアの助けもあって、なんと数時間のうちにそれぞれ新しい家庭に引き取られたということです。

「子犬はほとんどの場合、特に小型犬種では譲渡に苦労することはなく、ほぼ即座に譲渡先が決まります」と、バウォルさんは言います。

一時預かりボランティアにかかる費用

活動資金が十分にある保護施設は、一時預かりボランティアに何らかの援助を行なっています。たとえば獣医療費を負担したり、トイレシートなどの日用品を提供したりしています。中にはさらに多くの援助を提供する保護施設もあります。たとえば、バウォルさんとシャノンさんが働くエリーの保護施設は、ドッグフードやリードからおもちゃや寝床まで、あらゆるものを提供しています。保護団体の規模や活動資金の状況によって変わるので、事前に問い合わせてみましょう。

子犬の一時預かりボランティアになるなら、最低限、以下のことを予想しておくべきでしょう。

  • 洗濯物が増える: 子犬を連れた母犬を迎えるなら、寝床を毎日交換して洗濯する心づもりが必要です、とシャノンさんは注意を促します。
  • 多くの時間を取られて仕事が増える:子犬はたとえ健康であっても、多くの時間と注意が必要です。きょうだいであっても、中には人工栄養のような特別なケアが必要な子犬が1~2頭いる場合があり、そうなると必要な時間は格段に増えてしまいます、とバウォルさん。
  • 安全な居場所を用意しなければならない:子犬が成長して好奇心の赴くままに活動し始めると、家族が外出するときや家事で手が離せないときには、子犬を危険から守らなくてはいけません。ドアにベビーゲートを取り付けた専用の「子犬部屋」や、大きめのサークル(ベビーサークルでも代用可)のような囲いがいいでしょう。

でも、一番大切なことは?

「子犬でも成犬でも一時預かりとして迎えたときは、たっぷりの愛情と時間をかけてあげなければなりません」と、シャノンさんは断言します。

ゴールデンレトリバーの子犬のクローズアップ。

一時預かりボランティアの条件

動物保護施設や動物保護団体などが定めている一時預かりボランティアの承認手続はそれぞれ異なりますが、ほとんどが書類の提出と最低限の基本的な身元確認が必要になります。さらに多くの条件を定めているところもあります。

たとえばペンシルベニア北西部動物愛護協会は、一時預かりボランティアの承認を受けたい希望者に対して、書類の提出や身元確認に応じることに加え、面接と家庭訪問を受けることを求めています。

「これはボランティアの仕事なのに条件が厳しすぎると考える人もいますが、私たちはここにいるペットたちの幸福に対して責任があり、それを真剣に受け止めているのです」と、バウォルさんが説明します。

シャノンさんは、子犬の養育に必要な時間と労力はそれだけの価値があるものだと考えていて、特に預かった犬たちが譲渡されたという知らせを聞いたときにはなおさらそう思う、と言います。

「もちろん、お別れするのはいつもつらいものです。そんなとき私は、子犬が生涯過ごす家庭にたどり着く手助けができたことを喜ぼう、と自分に言い聞かせるようにしています」。

もし子犬や特別な世話が必要な犬の一時預かりボランティアになることに興味をお持ちなら、近くの動物保護施設に問い合わせてみてください。今までの動物の飼育経験やスキルに応じて手伝えることがきっとあるはずです。希望者に向けて講習会を行なっている動物保護施設もあります。一時預かりの期間はその犬の年齢や体調によって異なり、ボランティアに申し込んでも養育する犬がしばらく現れないこともありますが、常に準備を怠らないようにしておくことが大切です。一時預かりボランティアとして犬を養育することは、言葉では言い表せないほど大きな喜びをもたらしてくれますし、子犬たちが成長するのを見るのはまるで自分の愛犬のことのように楽しいはずです。

筆者紹介

カーラ・マーフィー

カーラ・マーフィー

ペンシルベニア州エリー在住のフリーライター。ゴールデンドゥードゥルのマディーと暮らしています。

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