犬を動物保護施設へ戻さないために、里親を希望する前に条件を確認しましょう

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動物保護施設から犬を引き取る日は胸躍る一日になるでしょう。何といっても、その犬に末永く近くにいる伴侶でいて欲しいと思って引き取るのですから。しかし、悲しいことに、引き取られた犬と飼い主の関係が長続きしないことがあるのも事実です。

アメリカ人道協会(AHA)による2013年の研究では、動物保護施設から引き取られたペット10頭のうち1頭は、6か月後にはすでにその家庭にいなかったことが明らかになりました。この研究によると、保護犬の返却にまつわる問題は複雑で、状況と関係性の複雑さから、家庭保持率を著しく高めてくれそうな特効薬的対策はありそうにないとのことです。

犬が返却される一般的な理由

報告によれば、新しい子犬に対する期待に柔軟性が欠ける飼い主候補ほど、保護犬を返却する可能性が高くなることを示していました。返却に関連していた問題で多かったものは、時間的制約に関するもの、健康問題、行動問題でした。具体的に言うと、次のとおりです:

  • 予想外の費用
  • 里親の健康問題
  • 破壊的行動(家の中で粗相をする、家具を噛むなど)
  • 不服従
  • よくほえる
  • 活発すぎる
  • 攻撃性(子ども、その他の家族、ペットに対して)

Brown puppy lies on dog bed in dog crate.動物保護施設への犬の返却を避ける方法

AHAの研究では、引き取る前にペットについて十分調査していた飼い主と、その場の思いつきで引き取りを決めた飼い主の間で、返却率に差はないことが明らかになりました。その一方で、ペットを返却する前に助けを求めた人々は、獣医師、友人、家族、保護施設の誰にも助言を求めなかった人々よりも、ペットを飼い続ける可能性が高いことも明らかになりました。

では、どのようにすれば、犬を保護施設に返却するという心痛む行為をせずにすむでしょうか。まず、希望する犬種について調べただけで終わってはいけません。起こるかもしれない厄介な状況にどのように対応するかを考え、あなたの家族に保護犬がどれほどぴったり合うかを思い描いて下さい。さらに考慮するべきことはいくつかあります:

  • 本当に犬を養っていけるか確認する。 ペンシルベニア大学獣医学部の統計によれば、最初の一年に犬にかかる費用は平均で3,085ドルに上ることを示しています。この金額には、消耗品、フード、獣医療の費用は含まれていますが、トレーニング教室の費用は含まれていません。
  • 人の健康問題。 動物は、アレルギーを引き起こしたり、鉤虫や条虫のような人と共通の寄生虫を持っていたりすることがあります。家族が、アレルギーを持っていないこと、ペットと快適に暮らせることを確認しましょう。新しい犬を迎え入れた後、動物病院の予約が取れたらすぐに健康診断を受けて、獣医師に健康証明書を発行してもらうのも良いかもしれません。家庭内の誰かが新しい犬に対してアレルギーを起こすことが後になって分かったときは、アレルギー反応を減らす方法をかかりつけの医師にお尋ね下さい。犬を引き取る時に家族全員が立ち合うようにすれば、引き取り後に予想外のアレルギーがじわじわ現れるリスクを減らすのに役立ちます。家族にアレルギーがないことを確認するために、犬を飼っている友人を家族全員で訪ねてみるのも良いでしょう。
  • 破壊的行動と不服従。 あなたの新しい家族のクレート・トレーニング(クレート[キャリー、ケージ]に入るようにしつけること)は、あなたが出かける時にとても役に立つことになります。犬をクレートに慣らしておくと、家中噛んで回ったり、家の中で粗相をしたりといった行動を、少なくするか完全になくすことができます。トレーニング教室は、あなたと新しい犬の両方が重要なスキルと良い行いを学び、絆を深める方法として、大いに推薦できます。犬は群れで暮らす動物です。要するに群れのリーダーを探しているのです。何が良い行いかを教えて、それができたら褒めることは、先々ずっと、よくある破壊的傾向を避けるのに役立ちます。
  • よくほえる、活発すぎる。 分離不安があると、犬は際限なく吠えたり、活発すぎたりします。この解決策として、家にいるときは、犬に愛情をたっぷり注いで、注意を向けてあげて下さい。長めに散歩したり、ドッグランでひとしきり遊ばせるのも良いでしょう。これらのことは、その日の終わりに犬を疲れ果てた状態にするだけでなく、より多くのことに注意を向けることで彼の恐怖や分離感を和らげることにもなります。マンションなどの集合住宅で吠えられると、ご近所迷惑の問題が生じます。犬を引き取る前に、このことを肝に銘じておいて下さい。あなたの生活状況に合った犬を見つけられるように、あまり吠えない犬種について調べるなどしてみましょう。

  • 初めに大家さんからペットを飼う許可をもらっておかなかったために、犬を保護施設に返却することになった人が多くいます。賃貸契約書にペット禁止が明記されていることもあれば、ペット料金を要求されることもあります。犬を引き取っても問題がないこと確かめるために、賃貸契約違反でないこと、ペット料金の負担が大きすぎないことを、大家さんにに事前に確認して下さい。
  • 攻撃性。 ほとんどの動物保護施設は、犬を譲り渡す前に攻撃性についてチェックしてくれます。しかしその評価に間違いがないとは言い切れません。飼い主としてのあなたの第一の責任は、子ども達、家族、友人、見知らぬ人、他の動物を、絶対にあなたの新しい犬による攻撃の犠牲者にしないことです。あなたの犬にとって何が攻撃行動の引き金になるかを知っておくと、そのリスクを小さくすることができますが、もし攻撃的な犬を引き取ってしまったと心配しているなら、攻撃に対して弱い人たちから直ちに犬を引き離すべきです。獣医師や行動の専門家に相談してみましょう。攻撃性は、前の飼い主によるしつけ不足など、環境要因が原因になっていることが多々あります。正しい行動トレーニングは、犬の攻撃性の原因の多くを緩和することに役立ちます。

上記の課題を実践してみましょう。新しい犬が家庭に落ち着くまでに起こるかもしれない諸問題や問題行動を理解しておくことで、ペットを保護施設に戻すというつらい決断を強いられる確率を小さくすることができます。もし子犬を保護施設に戻さなければならなくなったら、そんなつらい思いをしているのはあなた一人ではないことを思い出して下さい。犬にとってそれは、同じくらいつらい、あるいはもっとつらいことです。あなたと犬が間違いなく末永く幸せに暮らせるように、どうか事前に十分に検討をすることを忘れないようにお願いします。

寄稿者略歴

カーラ・マーフィー

カーラ・マーフィー

カーラ・マーフィー はペンシルベニア州エリー在住のフリーランス・ライター。彼女の家族は、オリーブという名の保護猫に無事受け入れられました。

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