子犬に起こりやすい健康トラブルについて

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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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ワクチンは、まだ免疫が確立していない子犬にとって、感染症を予防するためにとても重要なものです。とはいっても、ワクチンを打ったからと言って、すべての病気にかからないということではありません。ここではワクチンでは予防できない、子犬の健康トラブルについてご紹介します。

下痢犬の健康上の問題

下痢は子犬に限らず、犬では起こりやすい健康トラブルのひとつです。子犬の場合だと、食べすぎや、人間の食べ物を食べてしまったなどの食べ物の原因か、あるいは過度な興奮や緊張のしすぎといった精神的なストレスによっても起こることがあります。多くは一時的なもので、食事量を調節するなどの対処をすることで治ります。その一方で、下痢が深刻な病気の徴候となる場合もあります。少しでも心配なことがあれば、迷わず獣医師に診てもらうようにしてください。子犬は体力がなく、下痢が続くことで脱水症状を起こしてしまうリスクがあります。下痢が24時間以上続いている、血が混じっている、呼吸困難などの他の症状を伴っている、あるいは元気がない、または「ぐったり」している、といったときには、必ずすぐに動物病院を受診しましょう。

嘔吐

犬は体の構造上人間よりも吐きやすいのですが、特に子犬は消化管が未発達なうえ、様々なものを口にする傾向があるので、より吐きやすいかもしれません。吐いた後は、まず犬をサークルなどに入れて様子をよく観察し、その後続けて吐くようなことがなく、元気で食欲もあるようであれば、大きな問題である可能性は低いでしょう。ただし、吐いた内容はきちんとチェックし、また部屋の中でなくなっているものがないかの確認は怠らないようにします。とはいえ、下痢と同じように、嘔吐も深刻な病気の徴候となる場合もあります。嘔吐が24時間以上続いている、血が混じっている、噴水のように勢いよく吐く、またはその他の病気の症状を伴っている、といったときには、必ず動物病院を受診しなければなりません。嘔吐もすぐに脱水症状を引き起こすことがあるため、少しでも異常を感じたらすぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。

外耳炎と耳ダニ

耳のトラブルも、犬で起こりやすい健康トラブルのひとつです。耳が垂れている、耳の中に毛が生えている、耳の通り道が細いなどといった理由で、耳の中の環境が悪くなり細菌や真菌が増えることで炎症が起こります。またアレルギー体質だったり、何らかの異物が耳に入ってしまうことによっても外耳炎が起きることもあります。耳ダニは上記のような体質に関わらず、耳ダニに感染している動物(犬や猫、フェレットなど)と接触することによって感染します。

健康な耳は、耳だれや耳垢が見られず、内側が健康的な淡いピンク色をしています。もちろん嫌なにおいもありません。子犬が絶えず耳を気にしている、耳を掻いている、または頭を振っている、もともと立っている耳が垂れてしまっているなどの様子が見られたら、動物病院を受診しましょう。定期的に耳をチェックして清潔にしておくことは大切なことですが、やりすぎには注意が必要です。犬種や個体によって適切な耳のケアは異なりますから、かかりつけの獣医師に愛犬の場合のケア方法について尋ねてみるとよいでしょう。

Contributor Bio

高橋智司

編集責任者: 高橋智司

アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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