犬の「フケ」について知る

執筆: クリッシー・クリンガー
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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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「フケ」とは、皮膚の新陳代謝の際に、不要になった皮膚の表面の角質が剥がれ落ちたものです。身体の生理現象のひとつですから、理論上人間にも犬にも猫にも起こります。でも、その量が増えて目立ってくると気になりますよね。犬の場合、人のいわゆる「フケ症」のように体質的にフケが出やすい場合や、換毛期など季節的な要因で一時的にフケが多くなる、といった場合もありますが、急にフケが目立ってきたという場合には、何らかの皮膚のトラブルが起きている可能性もあります。.

犬のフケの症状は、さまざまな皮膚トラブルと非常によく似ているので、フケが増えてきたことに気づいたら、まずは動物病院に相談するのが一番ですが、ここでは、フケが増えたときにチェックしたいポイントや、考えられる原因をご紹介します。

ビーグル犬が耳を掻く

犬のフケについて

犬の場合、毛色が様々なので、たとえ同じ量のフケであってもブラックなどの色の濃い被毛の場合は目立ちやすく、色の薄い場合は見えづらく気づきにくいかもしれません。たまたま犬がいたクッションや犬を抱いたときに気づくということもあるでしょう。フケが気になるようになったら、まずはフケが全体に出ているのか、部分的に出ているのかをよく見てみましょう。被毛によってわかりづらいかもしれませんが、毛をかき分けて毛の根本やその周囲の皮膚を観察してみてください。もしかしたら、赤くなっていたリ、これから剥がれ落ちそうなカサブタがたくさんついているかもしれません。このように 犬の皮膚に炎症が起きる のにはさまざまな原因が考えられます。

身体のどこの部分に異常があるのか、その範囲はどのくらいなのかを把握しておくと、動物病院でも説明がスムーズです。獣医師は皮膚をよく観察し、必要に応じて各種の検査を実施しますが、病変の分布も診断に役立つことがあります。フケを伴う犬の皮膚トラブルには細菌や真菌、寄生虫などによる感染症や、アレルギーやアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、遺伝的疾患などがあり、複数の原因が関係していることもあります。

日頃からケアしたいこと

犬のフケや皮膚トラブルを防ぐために、日頃からしておきたいケアをご紹介します。基本的な事ではありますが、Trupanion は、まずは日頃からブラッシングを行うことを推奨しています。もつれた毛を取り除くことにより、皮膚のムレなどの皮膚環境の悪化を予防し、寄生虫の温床となるリスクを減らすことができます。また、定期的なブラッシング中に、併せて数分間皮膚と被毛のチェックをすることで、トラブルの早期発見が可能になるからです。 散歩のときに毛に付いた植物の種やトゲ、とがった草やゴミなども取り除きましょう。

フケの予防のため、もっと頻繁にシャンプーするように獣医師から勧められるかもしれません。獣医師は、個々の皮膚の状態に合ったシャンプーを 勧めてくれます。Wag! は、犬用のフケに対応したシャンプーを使用し、シャンプー後はしっかり乾かすよう勧めています。

個々の皮膚の状態に合わせて、獣医師は必要に応じて皮膚のための栄養管理についてもアドバイスすることがあります。健康的な被毛と免疫システムの働きをサポートするオメガ3脂肪酸やビタミンEを含むドッグフードを見つけて紹介してくれることでしょう。

お風呂に入るゴールデンレトリバー

犬のフケを伴う皮膚炎の例:ツメダニ症〈別名:歩くフケ〉

MedVet は、ツメダニ症はツメダニというダニが寄生して起こる皮膚病だと説明しています。別名で「歩くフケ」ともよばれるほど、フケが目立つ症状が特徴です。子犬での感染が多く、成犬が感染することは少ないようです。接触により感染し、痒みを伴い、被毛のツヤが失われ、大量のフケが生じます。背中に症状が出ることが多いといわれます。

イヌツメダニのほか、ネコツメダニ、ウサギツメダニがよく知られていますが、宿主特異性が低く、つまり、それぞれのツメダニは各動物種にも感染します。MedVetでも、このダニは猫やウサギなど家庭内の他のペットにもうつりやすいと紹介しており、約20パーセントのケースでは人間にも感染するとのことです。

繰り返しになりますが、フケが急に目立つようになったら、このダニの可能性も考えられるので、すぐに動物病院を受診しましょう。獣医師は原因を調べて、適切な治療を行います。もし皮膚病の原因がこのツメダニのように、他のペットにも感染する可能性のある感染症だった場合には、同居しているペットたちにも同時に治療を行う必要があります。

いかがでしたか。
フケをはじめとした皮膚のトラブルは、日頃からよく観察することで飼い主にも発見しやすいものです。普段からスキンシップを兼ねてケアを行い、気になることがあったら動物病院に相談するようにしましょう。

 

Contributor Bio

クリスシー・クリンガー

筆者紹介

クリッシー・クリンガー

クリッシー・クリンガーは、教師であり、ライターであり2人の子供、そして3匹の犬と猫達と暮らしています。アクティブで環境に優しいライフスタイルを楽しんでいます。

 

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