猫はなでられるのが好き?

執筆: クリスティーン・オブライエン
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ペットの飼い主であれば、そんなことは当たり前とおっしゃるかもしれませんが、心理学専門誌であるFrontiers in Psychology誌は数年前、動物との好ましい交流は、人のストレスを低下させるという研究結果を掲載しました。これは人間の健康と長寿にとっては素晴らしいニュースであることは間違いありませんが、一方で猫も同じように感じてくれているのか、と疑問に思う方もいるでしょう。私たちが猫を抱くことが好きなのと同じくらい、猫たちは抱っこされるのが好きなのでしょうか。

正しいポイントを押さえれば、その答えは「イエス」です。猫はよそよそしい動物・・・なんていうよくある根強い逸話とは裏腹に、多くの猫は人間の愛情を喜んで受け入れてくれます。実際、なでたり抱っこしたりすることは、飼い主と猫ちゃんの間に愛情深い関係を築くために役立ちます。

猫のなで方

猫を正しくなでるには、ちょっとしたコツがいります。猫が発しているシグナルに気づかなかったり、読み間違えたりして、間違った触り方をしてしまったり、触られたくない場所に触ってしまったりするのはよくあることです。

花の敷物の上に横たわっているロシアの青い猫をかわいがる男の手。
たとえば、猫が床にゴロンと転がって、お腹を見せたとします。これは、猫が目の前にいる人のことを信頼して、安心していることを示しています。でも、そこで猫のモフモフのお腹をなでようとすると、おそらく噛みついたり、引っ掻いたりするような行動をとるかもしれません。このような仕草を見ると、愛猫に嫌われているとか、とにかく触られたくない意思表示なのかな、などと思うかもしれません(そう思うのももっともですが)。でも本当のところ猫が言いたいのは、なでられたいのはそこじゃない、とか、今じゃない、と伝えているだけなのです。Petfulによると、お腹をなでられるのが好きな猫もいるようですが、お腹は基本的には急所でデリケートな部分なので、猫が落ち着いてリラックスしているときを見計らって、かつコツを踏まえて慎重にトライするようにしなければなりません。

2013年にPhysiology & Behavior誌に掲載された研究が、なでられることが猫にとってストレスになると誤って解釈され広まってしまいました。(この実験は、実は単頭飼いの猫と多頭飼いの猫で、ストレスの感じ方がどのように違うかを調べたものでした)。英国ブリストル大学の動物人類学研究所所長、ジョン・ブラッドショー氏は、ナショナルジオグラフィック誌の中で、この研究で示しているのは、猫が何かに不安に感じているときになでたりなどすると、神経質な反応をすることがあるということです。そもそもストレスを感じているのは、猫の生活環境の中の何かであって、なでる行為そのものではないことを再度説明しています。なでることは猫にとって良いことなので、どんどんなでたりハグしたりしてあげてください!

猫が好きななでられポイント

猫の多くは、頭や顎、首や肩をなでられるのを好みます。尻尾は、触れられるのを喜ぶ猫もいますが、嫌がって尻尾を引っ込めたり、痛みを感じたりする猫もいるので注意しましょう。猫をなでるときは、基本ゆっくりとやさしくそっと触れます。猫の反応を見ながら好みのなで方や強さを調整しましょう。常に猫の好みを尊重するよう心がけてください。

猫に近づくときの一番大切なコツは、猫に主導権を握らせてあげることです。初めに、人差し指の匂いを嗅がせて、そのまま鼻先に触れます。なでてもOKなときは、顔を手に押し付けて、耳や顎などなでてほしい場所に導いてくれるでしょう。ゆっくりとした動作を心がけることで、よりリラックスして落ち着いた雰囲気を作り出すことができます。頭でゴツンと小突いてきたり、頬を身体に擦りつけたりし始めたら、それはなかなかいい感じのサインです。この「猫の頭突き」は、猫が頬腺の匂いを愛着のある環境や家族に移そうとする行動です。

抱かれることについては、猫それぞれで好みが分かれるようですが、猫が好きな抱き方のポイントを押さえることで、寄り添うことの好きな猫は徐々に慣れさせれば、たいていは抱っこに応じてくれるようになります。まずは、なでることから始めて、それから慎重に抱き上げてみましょう。胸の下から腕を回して包み込むように抱えて、反対の腕でお尻を支えるようにしてあげると、安定感が増し猫に安心感を与えることができます。手足は猫にとって敏感な部分なので、無理に掴まないようにします。腕の中で安心感が得られる体勢が見つかれば、ずっとそこにいるようになってくれるでしょう。身をよじって逃げたがったときは、そっと下ろして、後でまた試してみましょう。急がず、少しずつ抱っこに慣れてもらうことです。そして、おとなしく抱かれているときに、美味しいご褒美を時々与えるのもいいでしょう。

あごに傷がついた生姜猫。」

触られるのが好きな品種は?

猫も、品種によってなでられたりハグされたりするのを受け入れやすい傾向があるということはあります。たとえば、シャムは飼い主から注目されるのが好きな"かまってちゃん"で、遊ぶことや楽しいことが大好きな品種ですし、愛情深いラグドールも同様です。

とはいっても、猫にも個性があって、なでたり抱っこしたりといった、身体的な愛情表現をあまり好まない子もいます。単に元からの性格の場合もあれば、育った環境による影響なのかもしれません。幼い子猫時代に人間と交流した経験のない猫は、愛情をなかなか受け入れてくれないことがあります。また、成猫として譲り受けて経歴が分からない猫の場合には、猫の信頼を得るまで、じっくりと根気強く関わって行く必要があるかもしれません。猫が新たな環境に慣れて、猫の信頼を勝ち取れば、以前とは別猫になったように抱っこ好きになる猫もいるようです。残念ながら抱っこは嫌いだけれども、膝に抱かれるよりもそばにいてまったりする方が好きな猫もいます。それはそれで、猫の個性を受け入れてあげましょう。

動物たちすべてに個性があり、人間と信頼関係を築いていくには、お互いを理解し合う十分な時間が必要です。特に猫という単独行動のマイペースな特性をもつ動物の場合には、好みを理解し尊重して、愛情を注ぐことにゆっくり時間をかけることで、信頼関係を築いていくことができるでしょう。

Contributor Bio

クリスティンオブライエン

クリスティーン・オブライエン

クリスティーン・オブライエンは、ライターであり母であり、家の中を取り仕切るロシアン・ブルー2頭と暮らす長年の愛猫家でもあります。Care.com、What to Expect、Fit Pregnancyでも、ペット、妊娠そして家庭生活について記事を書いています。InstagramとTwitter(@brovelliobrien)でも彼女をフォローすることができます。

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