
猫の食性を深掘りしてみよう!
ペットに最適なフードを見つけましょう。
ペットに最適なフードを見つけましょう。
ペットに最適なフードを見つけましょう。
愛猫にはいつまでも健康で元気にしてほしい‥と思うもの。やはり健康の基本は食生活からはじまります。そこで、大切になってくるのが食性、つまり、動物が食物を摂取する際の習性です。狭い意味で言えば、肉食や草食といった食物の種類を指しますが、習性全般と捉えれば食べることに関わる行動の特性やパターンといったことも含まれます。猫が本来もつこれらの食性を深く理解することで、より本能に近い欲求を満たしてあげることができます。
猫は単独で行動するハンターであり、捕食者です。
基本的にネコ科動物は単独で狩猟を行い、猫もそれに含まれます。全てのネコ科動物のなかで、群れをつくり共同で狩りをして食べるのはライオンだけです。自然環境では、猫は小さな小動物の狩りをしながら、1日に10回以上少量の食事をします。この生まれながらに持つハンティング行動を再現する方法の一つに、遊ぶことで給餌器から少量のフードを手に入れることができるようなペット向けの装置やフードパズルがあります。猫が探索しながら食べるように、サイエンス・ダイエットドライキャットフードを浅いプラスティック容器や卵ケースなどに入れて家中に隠すこともできます。
人にとって、食事は社会的な交流の場と考えられるかもしれませんが、猫は単独で行動するハンターなので、ほとんどの猫は単独で食べるほうを好みます。つまり、ある家庭の1頭の猫は他の猫とは別に餌をもらえるほうが、おそらく幸せに感じるだろうということです。健康であれば、猫によっては食事の時に他の猫がいても気にならない場合もあるでしょう。でも、体調が悪かったりストレスの多い時には、このような寛容な気持ちの余裕がなくなってしまうこともあるため注意しましょう。なお、飼い主が帰宅した時に猫が示す行動(ニャーニャー鳴く、足に体をこすりつける、注意を引こうとする、など)は挨拶行動で、キャットフードが欲しいわけではないことを知っておきましょう。このような行動には撫でたり、遊んであげるなどして関心を別に向けてあげるようにして、食事は後であげてください。
食べ物の温度
自然界ではハンターは狩りをして、それを新鮮な状態で食べます。つまり、ハンターである猫は自分の体温(約 38°C)に近いフードを好みます。缶詰のキャットフードを冷蔵庫から取り出す場合は、電子レンジで人肌に加熱するか、温かいお湯を加えて温めてあげてください。
摂食行動の違い
猫 | 犬 |
完全肉食動物(食事中に動物由来のタンパク質が必須だが、植物由来の多くの栄養素も利用できる) | 雑食動物 (植物および動物由来の食事) |
少量の食事を1日に10回以上 | より多い量の食事を1日に1〜3回 |
昼夜を問わず狩りをして食べる | 日中狩りをして食べる |
食事に社会的意義はない | 食事に社会的意義がある |
1-3 larger meals/day |
食事の時間は猫にとって特別な時間
食事を取ることは猫の高いエネルギー要求量を満たすだけでなく、健康で元気でいるために必要で適正な栄養素を供給します。食べる量を自ら調節できる猫もいますが、なかには食べ過ぎたり、他の猫が周りにいると、なかなか食べられない猫もいます。
猫に快適に食事をしてもらうための簡単なガイドライン
- 食事(フードと水)、睡眠、休息、トイレの場所は、それぞれ別にすべきです。
- 理想的には猫は各自のフードと水の「場所」が必要です。できれば、猫のお気に入りの静かで出入りの少ない場所を準備してください。
- 水のボウルは大きくて浅いものにして、毎日新鮮な水に取り換えてください。水道の蛇口や湧き水タイプの水飲み器から飲むのが好きな猫もいます。
- 多くの猫にとっては、ひげが容器の縁に当たらないように、浅いボウルやお皿からのほうが食べやすいです。
- 理想的には、フードと水のボウルはそれぞれ別の場所に置いてください。水のボールは複数カ所に設置するのがよいでしょう。
- フードと水のボウルは清潔にしておいてください。
- かかりつけの獣医師の推奨に従って、キャットフードの分量を1頭分ずつ測り、1日に食べたキャットフードの量と食欲を観察してください。
猫を複数飼育していますか?多頭飼いの場合の食事の与え方について学びましょう。
Contributor Bio

高橋智司
編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター 獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社