子犬を訓練するときの4つのポイント

執筆: エリン・オリラ
所要時間:9 分

初めて犬を飼おうと考えたとき、子犬との楽しい暮らしを想像して期待が膨らみますよね。まさか散歩デビューで子犬が跳び回って散歩どころではなかったり、リードを噛みまくったり・・・なんてことを想像する人は少ないでしょう。自宅の床の上でおしっこの水たまりと遭遇するとか、寝る時間になってもずっとワンワンクンクンと夜鳴きをするといったことも、もしかしたらイメージしていないのではないでしょうか。これから家族と子犬が楽しく過ごすためにどうすればいいのか不安に感じている飼い主さんに、子犬のしつけやトレーニングの4つのポイントを紹介します。途中でつまずくこともあるかもしれませんが、根気強く一貫性をもって続けていれば、思い描いていたとおりの楽しい時間にすることも可能なのです。

1. 睡眠トレーニングを根気よく続ける

睡眠トレーニング(ネントレ)が必要なのは、人間の赤ちゃんだけと思っていませんでしたか。じつは子犬にも正しい睡眠習慣を身につけるためのサポートが必要です。まだ子犬を家に連れてきていないのなら、最初の2~3日、場合によって1週間ほどは、子犬の夜鳴きでなかなか眠れないかもしれないことを覚悟しておきましょう。なぜかというと、子犬はこの世界について学び始めたばかりの「赤ちゃん」だからです。しかも母犬や生まれ育った場所から離れて、まだ慣れない新しい環境にやってきたばかり。変化に適応するまで長い目で見守ることが大切なのです。

子犬に昼と夜の違いを教えるには、いくつかの手順があります。まず、子犬が眠るための快適な環境を用意します。子犬の寝場所は家族の気配を感じられるリビングの端や寝室がおすすめ。クレート(ケージ)の中にふかふかの犬用ベッドか肌触りのいい毛布を敷くと、安眠を誘う心地よい寝場所になります。次は消灯です。子犬が安心するように常夜灯を点けておこうと考えるかもしれませんが、昼と夜の違いを教えることが目的なので、明かりをつけないほうがいいのです。また、眠りを誘発するホルモンであるメラトニンの産生には光が影響するという理由もあります。犬でも人間と同じようにメラトニンが産生される、と Preventive Vet は言います。そのため、眠るときには部屋を暗くすることが重要なポイント。もし家族が夜更かしをする場合は、テレビやパソコンの明かりが子犬に届かないように、サークルやクレートをカバー(大きめの布)で覆うのも良い方法です。

その次がトイレトレーニングです。赤ちゃんと同じように、子犬も排泄したくなって夜中に目を覚まし、夜鳴きをすることがあります。それは仕方がないことですが、大げさに対応するのもよくありません。子犬に起こされたとき、おしっこをしたい様子であれば、静かに素早くトイレシートの上へ連れて行きましょう。目を合わせたりたくさん話しかけたりするのは子犬を刺激することになるので、あまりかまわないように心がけてくださいね。子犬は家族に注意を向けてもらいたくて、排泄とは関係なく夜鳴きをすることがあります。そこで一番大切なのは無視すること。悲しげな夜鳴きを無視するのは(特にそれで眠らせてもらえないときは)難しいものですが、夜が眠る時間であり、家族にはかまってもらえないことを早い段階で理解してもらうことが重要です。

子犬が落ち着いて休めるように、寝る前の2~3時間にはフードもトリーツも控えた上で、膀胱を空にするためにトイレへ連れて行くことも忘れないでくださいね。そのとき一緒に遊んで疲れさせるのもいいかもしれません。遊んだ後しばらくして疲れが出てきたら、知らないうちに子犬は眠りに落ちていることでしょう。ただし、寝る直前の遊びは、心と体が活動状態になり目が冴えてしまうので避けましょう。

最後に、これらの睡眠の習慣を教えるとき、飼い主が焦らないことも重要なポイントです。睡眠トレーニングには、1週間程度の我慢と一貫性が必要です。子犬が好ましい睡眠習慣を身に付けてくれれば、みんなが穏やかな睡眠を取り戻すことができるでしょう。

ジャーマンシェパードの子犬が外でリードにつながれている。

2. 家の中でリードを利用する

子犬が床におしっこの水たまりを作ったり、あちこちの部屋にこっそり入って粗相してしまうことに困っていませんか。子犬を部屋で自由にさせるときには、目を離さないで付き添うことが理想的なことではありますが、そうは言っても、家事や子どもたちの世話で忙しかったり、仕事で一日中働いて、後はソファでのんびり休みたい人にとっては簡単なことではありませんよね。そのような場合に取り入れられる、子犬を遠くに行かせない方法をご紹介します。

子犬にリードを付けて、その端を飼い主のベルトなどに結び付けるのです。160cm前後の長めのリードを選べば、子犬が1メートル以上離れることはないでしょう。子犬に気を配りながら家事やくつろぐことができるので、排泄のサイン(ソワソワしたりクンクン鳴いたりする)を見逃さず、トイレトレーニングのタイミングを逃さず教えることができます。

入浴するときなど、子犬から完全に目を離す場合は、サークルやクレートの中で休ませておくと安心です。

3. ドアにベルを取り付ける

自宅に庭がある場合、庭の一画をトイレにするのも一案です。ドアにベルを取り付けて、子犬が排泄したくなったら鼻や前足で鳴らすようにトレーニングの一環として子犬に教えておくと、外に連れ出す頃合いを見はからう必要がなくなります。リン、リン、リン!トイレの時間です!と教えてくれるわけですね。これは生涯にわたって役立つスキルです。このトレーニングに必要な準備は、ドアノブに市販のベルを紐で吊り下げるだけなので簡単です。紐の長さは子犬が前足か鼻でつつける程度に調整しておきましょう。

最初は、ベルをどうすればいいのか子犬にはわかりません。初めて聞くベルの音を怖がるかもしれないので、まず飼い主がベルを鳴らした後、明るく楽しげな声をかけながら、子犬を庭に連れ出します。トイレとして使うべき場所を教えるときに「トイレ!」とか「外!」といった言葉をかけているなら、ベルを鳴らしてドアを開けながら子犬に言いましょう。ベルが鳴るたびに外に出て排泄することを繰り返していると、やがて子犬はベルの音とトイレを結び付けるようになります。少ししたら、飼い主の手でははなく、子犬を誘導して前足や鼻でベルを鳴らす練習をしましょう。自分で体験することがこのトレーニングのよい補強になります。最後には、リン、リン、リン!トイレの時間です!と自分で教えてくれるようになるでしょう。子犬が新しいことを覚えるのは、飼い主にとっても楽しいですよね。

犬は生まれつき好奇心旺盛な動物なので、外に出ることは新たな刺激を得る楽しい時間の始まりを意味します。外(庭)に出ることとベルを結び付け始めると、排泄のためではなく単に散歩に出かけたいからベルを鳴らす、という望ましくない行動を始めるかもしれません。このような問題を防ぐために役立つ方法もあります。子犬のために重要なのは、決まったスケジュールを守ることなので、子犬が用を足すために外に出たがるタイミングを把握しましょう。それ以外の時間や、排泄からあまり時間が経っていないときには、犬がベルを鳴らしたとしても無視して外へ連れ出さないこと。ただし、子犬はまだ十分におしっこを我慢できす、成犬と比べると頻繁にトイレに行く必要があるので、あまり長く無視し続けると家の中で粗相をされてしまうかもしれないということも覚えておきましょう。もう一つの方法は、外で用を足した直後に、おやつとほめ言葉で十分にほめることです。これは、子犬がベルを鳴らすこと、外に出ること、そして用を足すことを結び付けるのに役立ちます。ベルを鳴らしたのにトイレに向かわないときは、おやつもほめ言葉も与えてはいけません。これらのごほうびは、ベルからトイレへ、という正しい行動をほめるときだけ使うようにしましょう。

4. 正しい言葉を選ぶ

犬のトレーニングは難しそうに感じるかもしれませんが、やってみるととても楽しいものです!子犬期は、言葉と身体の合図の両方を使って、おすわり、ふせ、おいでなどの動作を教えるのに最適な時期です。すぐに実践できるヒントを紹介しましょう。それは、子犬が飼い主から要求されていることを正確に理解できるように、使う言葉を明確なものにする、ということです。例えば部屋や庭で自由に遊ばせているときに呼び戻すには、「おいで!」と声をかけ、おもちゃやおやつで近くに来るように誘導しましょう。ただし、初めのうちはそれでうまくいくかもしれませんが、一旦覚えた言葉でもいろいろな場面でよく使うものに対してはだんだん反応する回数が減ってくることがあります。そのようなときは、同じ「来い」という指示ではなく、家の中に戻って来させたいときには「中へ」、食事の時間になったときには「ごはん」などの合図に変えてみるのもおすすめ。その他の合図も同じように、ただ「外へ」ではなく「散歩」とか、「二階へ」ではなく「寝る時間」など、明確で具体的な単語で合図を使い分けるようにすると、犬がいろいろな言葉を覚えていきます。

犬と人間は同じ言葉を話してはいないかもしれません。でも、飼い主が子犬に対して使う単語が明確であればあるほど、犬は人間の言葉をよく覚えてくれます。家族と犬の共通の言葉を増やしていきましょう。

子犬のしつけやトレーニングは、犬と飼い主が心を通わせることのできる素晴らしい機会です。お互いにとって最も楽しい経験になり、やりがいのある時間となるでしょう。犬が飼い主について学ぶだけでなく、飼い主も犬について学ぶことになります。いろいろなことを学び吸収できる子犬の時期のトレーニングを、大変そうに見えるから・・・、と避けていてはもったいない!もし、自分の経験を他の飼い主の皆さんに伝えたいと思う子犬のトレーニングのコツがあれば、ヒルズのFacebookページ からメッセージをお送りくださいね。

筆者紹介

エリンオリラ

エリン・オリラ

ッセージが持つ言葉の力は受け手に伝わり、時に大きな変化をもたらしうると信じるライター。インターネット、出版物と活動の場は広く、執筆内容はインタビュー、代筆、ブログ、独創的なノンフィクションなど、多岐にわたります。SEO(検索エンジン最適化)、ソーシャルメディア全般にも詳しく、フェアフィールド大学でクリエイティブ・ライティングのMFA(美術学修士)を取得しています。ツイッターは@ReinventingErin。 さらに詳しい情報はホームページのhttp://erinollila.comで入手可能です。

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