犬のIQテスト

執筆: ジーン・マリー・バウハウス
所要時間:

ペットに最適なフードを見つけましょう。

ペットに最適なフードを見つけましょう。

ペットに最適なフードを見つけましょう。

お家のワンちゃんは賢いと思いますか?カーペットをダメにしてしまうような悪さもせず、一緒に暮らしていくにあたって特に困ったことがなければ、我が家の愛犬はまあまあお利口かなと思うのが普通でしょう。犬の知能テストは、犬のトレーナビリティー(トレーニングを受けて習得できる可能性があるか)と問題解決能力について評価し、飼い主が犬の特性を理解することに役立ちます。ここでは犬の知能に関する情報と犬のIQテストの方法をご紹介します。

犬の知能の科学

犬のIQが高いとか低いとかで、愛犬に対する飼い主の愛情が変わることはないでしょう。でも、これから新しいワンちゃんを迎えようとしている人にとっては、犬の知能テストの点数が気性やトレーナビリティーといった犬の特性を知るのに役立つことがあります。これは、飼い主になる人がその人にぴったり合う犬を選ぶのに役立つだけでなく、新しい犬にどんなことを期待できるかを理解するのにも役立ちます。

ただし、飼い主とペットの関係になると、犬の知能というものは極めて主観的なものになることを覚えておかなければならない、とToday は言います。高いIQを示すような論理的思考や問題解決能力に優れているとは言えない犬が、飼い主が天才と確信するに足る別の才能を持っているということもあるのです。また、言うことを聞くかどうかは必ずしも知能を判断する要素ではありません。

一方、犬の知能を研究することが、人の知能を深く理解することに役立つと考えている科学者もいます。Scientific American によると、英国のある研究グループは、知能と健康の関連に関する研究をより分かりやすくするために、信頼できる犬のIQテストの考案に取り組んでいるそうです。それは、犬の知能は人の知能と同じようにマッピングされていると見られているものの、犬は人が時に行うようなIQスコアの妨げになりそうなライフスタイル活動に携わることがないからです。この研究は、同じような牧羊犬としての経歴を持つ多数のボーダー・コリーのIQをテストして、犬の知能は同じ品種の中でも個体差が大きくなりうると結論づけました。この研究者らは、正確な犬の知能テストを開発することにより、人の被験者を対象とした研究の妨げになっている変数を排除して、IQと心身全体の健康状態や寿命との関連を研究できるようになると期待しています。

犬の知能のタイプ

今日では、犬の知能 は大きく二つに分けられる、と伝えています。その一つは「本能的」な知能であり、犬の品種やタイプごとに生まれつき備わった能力です。テリアは一般に小動物の狩りが得意、ブラッドハウンドは匂いで物を探すのが得意、そしてボーダー・コリーは羊を集めるのが得意、といった能力がこの知能タイプです。

もう一つのタイプは「適応的」知能であり、犬の学習能力です。このカテゴリーには、ある種の作業を行えるようになること、社会化、および言語理解が含まれます。犬によっては、どちらかの知能タイプが他方よりも強いことがあります。でも、モーツァルトの協奏曲をピアノで演奏できる人と計算器を使わずに円周率の平方根を計算できる人に優劣を付けられないのと同じように、適応的知能が優れている犬と本能的知能が優れている犬に優劣を付けることはできません。ですから、愛犬にIQテストを実施するときには、このテストでは測ることのできない生まれながらの才能やスキルを愛犬が持っている可能性があることを理解しておきましょう。

犬のIQテスト

Jack Russell terrier with leather leash in mouth in front of door.
飼い主と犬が一緒に取り組むことのできるIQをテストの課題集を以下にご紹介します。これらの課題は、犬の、情報を覚えて保持しておく能力、論理的思考能力、そして問題解決能力を評価できるように作られています。テストをした犬が犬のIQ尺度のどれに当てはまるかがわかるように、採点方法も示しています。

課題1:大きめのタオルか毛布を犬の頭の上からかぶせてください。この課題では、犬の問題解決能力についての知見が得られます。

採点方法:自分を自由にする方法を見つけるまでにかかった時間が、15秒未満なら3点、15~30秒なら2点、30秒を超えてしまったら1点を与えます。

課題2:2個または3個の空のバケツまたはカップを逆さにして一列に並べてください。犬が見ている間に、トリーツをどれか1つの容器の下に置きます。犬の気を2~3秒間逸らしてから、さっきのトリーツを探させます。このテストは、犬がどの程度情報を覚えて保持しておくことができるかを知ることに役立ちます。

採点方法:トリーツを隠している容器にまっすぐ向かえたら3点、空の容器を1個チェックしてから正しい容器を見つけられたら2点、間違った容器を2つともチェックしてからトリーツの場所を突き止めたら1点を与えます。

課題3:犬がくつろぐのにお気に入りの場所がある部屋で、犬を部屋の外に出してから家具の配置を変えてください。この課題は、犬の論理的思考力と認知力をテストするためのものです。

採点方法:犬を部屋に戻します。すぐにお気に入りの場所に行ったら3点を与えます。自分の場所を見つけるまでに少し調べる時間が必要だったら2点を与えます。諦めて新しい場所を選んだら1点を与えます。

課題4:床との隙間が犬のポー(足)しか入らない程度の低い家具の下の、ポーが届く位置にトリーツを置いてください。この課題は犬の論理的思考力と問題解決能力をテストします。

採点方法:ポーだけを使って1分以内にトリーツを取り出せたら3点を与えます。最初に頭を隙間に突っ込もうとしたり鼻とポーの両方を使ったりしたときは2点、完全に諦めてしまったときは1点を与えます。

課題5:普段は散歩に連れ出すことのない時間帯に、犬が見ているときにリードを手に取ってみてください。この課題は犬の関連付けを行って保持する能力をテストします。

採点方法:その行動の意味を直ちに理解して興奮したときは3点、リードを持った人がドアまで歩いて行ってようやくどこかに出かける時間だよというメッセージを理解したら2点、何が起こっているのか理解できていないようなら1点を与えます。

課題6:この課題では、少し作業が必要です。幅が約150センチメートルで、犬が後ろ脚で立たないと向こうが見えない高さの段ボールを用意し、その両端を支えになる箱に貼り付けてバリアを作ってください。その段ボールの中央に、幅が7~8センチの長方形の窓を、上から約10センチの位置から始まって下から約10センチの位置に終わるように開けます。バリアのこちら側でトリーツを投げ、それがどこに落ちるかを、段ボールに開けた窓を通して犬に観察させます。この課題は論理的思考力と問題解決能力の測定に役立ちます。

採点方法:トリーツを獲得するためにはバリアの向こう側まで回って行かなければならないことを30秒(以下)で理解できたら3点を与えます。30秒を超えてから理解できたら2点、バリアを回って来るのではなく、よじ登って窓を通ろうとしたりバリアを押し倒そうとしたときは1点を与えます。

  • 16点以上:おめでとうございます!愛犬は天才です。
  • 13~15点:愛犬はアインシュタインほどではありませんがお利口さんです。
  • 9~12点:愛犬は卒業生総代にはなれないでしょうが、生きて行くのに不自由はないはずです。
  • 5~8点:愛犬は、物事を理解したりやり遂げたりするのにちょっとした手助けが必要かもしれません。
  • 1~4点:犬を可愛がるのに頭の良さは必要ありません-本当に重要なのはそこだけですよね?

これらの課題をうまくこなせる犬はトレーナビリティーが高い傾向があり、介助犬 に向いています。ただし、繰り返しになりますが、これらのテストは絶対確実なものではありません。単に性格が頑固なだけの犬もいて、そのような犬の協調性の欠如はおそらく知能とはまったく関係がありません。飼い主がトリーツをすくい上げてくれるのを辛抱強く待ち、結局それを得るために働く必要のない選択をした犬が一番賢い犬だ、と言う人もいます。でも、たとえ愛犬が物置にしまってあるどの道具よりも使えない存在だったとしても、犬の家族に対する愛情や忠誠心が減ってしまうようなことはないのです!

Contributor Bio

Jean Marie Bauhaus Contributor Photo

ジーン・マリー・バウハウス

オクラホマ州タルサ在住のフィクション作家であり、フリーのライター兼編集者。よく書く話題はペットとペットの健康について。自宅の事務所でペットたちに助けられながら執筆活動に勤しんでいます。

関連記事

関連製品