高齢犬になるのは何歳?飼い主として何をしてあげられる?

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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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高齢犬は何歳から?フードの切り替えは?など高齢犬との生活に向けて心配なことはたくさんあります。ここでは高齢犬との生活をサポートするための情報を提供します。

高齢犬になるのはいつか

高齢犬、シニア犬の定義は犬のサイズによって分けられるのが一般的です。主に以下のサイズと年齢で分けられています。

  • 小型犬:7歳
  • 中型犬:7歳
  • 大型犬:5歳

高齢犬に見られる特徴

年齢以外にどのような点で高齢に伴う症状や変化を考えるのが良いのか紹介します。

高齢犬の見た目

犬の高齢化も人間と似ており、皮膚や被毛に変化が見られます。被毛に白髪が増えたり、皮膚の水分や油分が少なくなり張りがなくなっていくことが特徴としてあげられます。

高齢犬の行動

高齢期には筋力や体力が低下してきたり、健康に問題がでてきたりすることで、疲れやすくなったり、動きが鈍くなったりしたと感じることがあるでしょう。

たとえば、関節や筋肉の問題から行動の変化が起こることがあります。加齢に伴う関節炎などは、高齢の犬の運動能力が大きく低下してしまう原因のひとつ。また、十分な運動習慣がなく、関節と筋肉を日常的に動かしていないような犬では、筋肉量の低下や関節のこわばりを起こすことがあり、それも行動がゆっくりになる原因のひとつとなります。病気が原因で行動が変化している場合もあります。高齢だから、と決めつけず、気になる行動の変化がある場合には動物病院へ行ってみましょう。

高齢犬の性格

高齢になってくると、犬も性格が変わっていくように感じられることがあるかもしれません。様々な経験をしてきたことで、少々のことでは動じなくなり、若いときと比べて、落ち着いた性格になったと感じるかもしれません。気を付けなくてはならないこととして、性格の変化と思っていたものが病気に起因するものであるケースがある点です。急に極端に怒りっぽくなった、急におとなしくなった、などと感じるようなときには、動物病院で診察をうけておくとよいでしょう。

高齢犬の健康

様々な原因で聴力や視力が低下してくる場合があります。たとえば白内障は、高齢になった犬の視力を低下させる病気のひとつです。また肩関節や股関節をはじめとした体の関節の軟骨がすり減ってきて滑らかに動きにくくなったり、関節炎を起こした部分が痛んだりして、動きの鈍さにつながることが多くあります。 高齢犬はそれ以外にも悪性良性にかかわらず腫瘍ができやすくなったり、心臓病を起こすことが多くなります。高齢化に伴い様々な問題が起きやすくなるため、定期的に獣医師に診てもらうようにしましょう。

高齢犬のためにしてあげたいこと

高齢犬にも我々がしてあげられることは多くあります。今まで一緒に暮らしてきたパートナーにより快適に健康に長く生活してもらうためにできることを紹介します。

生活環境の改善

高齢犬が生活しやすい環境に改善してあげることは愛犬にとって重要なことです。関節への負担を和らげるため、段差にはスロープをつけるような改善をしてあげるとよいでしょう。転倒を防ぎ、立ちあがったり歩いたりしやすくするために、フローリングをすべりにくい床材に変えるのもひとつです。視力が落ちてきたと感じるようであれば、家具の配置を大きく変えるような模様替えは避けるとよいでしょう。

適度なスキンシップやコミュニケーション

高齢犬にもスキンシップやコミュニケーションはとても重要です。コミュニケーションがないとボーッとする時間が増え、いわゆる認知症のようになりやすくなったり、その進行の一因となったりするかもしれません。高齢犬でも日々の散歩、マッサージやストレッチ、ブラッシングといったコミュニケーションで心と体に適度な刺激を与えることは、高齢となった愛犬にとてもよい影響があるとされています。

高齢犬の食事

高齢犬になると噛む力や消化する力の低下が起こりやすくなるほか、そもそも必要とするエネルギー量が減るので、若いときと同じフードを同じ量食べさせるのではなく、高齢犬にあった食事に変更し、適宜量の見直しをするようにしましょう。

病気ではないのに食べたがらないときには、トッピングを活用したり、やけどをしないよう人肌程度に温めて香りを出してあげたりするほか、お湯や出汁を加えてふやかしてあげるといった方法も効果的です。トッピングの活用をするなら、カロリーの取りすぎにならないように量の計算をきちんとしましょう。わからなければ動物病院に相談をしましょう。

高齢犬におすすめのフード

高齢犬の免疫力、心臓、腎臓の健康をサポート

ヒルズ サイエンス・ダイエット 小型犬用 シニア 7歳以上 高齢犬用 チキン

高齢犬の健康管理のポイント

高齢犬の健康管理はより慎重に、かつより定期的に行うことが重要です。若い時と異なり病気になりがちな高齢犬は獣医師に定期的に検診してもらう以外にも、日々のスキンシップを増やして、愛犬の小さな変化を見つけてあげることが重要です。年に2回程度は健康診断を受けるようにし、できるだけ日々の食事量や体重、運動量をメモし小さな変化に気づけるようにしましょう。

高齢期を迎える愛犬を持つ方へ

長年寄り添って生活をしてきた愛犬とできるだけ長く楽しい生活ができるように日々の健康管理やスキンシップ、コミュニケーションをはかるとともに、健康診断を定期的に行いつつ、食事面、運動面、環境面を年齢、状態に合わせて少しずつ変えていくことが重要です。
愛犬とのより長い楽しい生活のために日頃から寄り添った生活をしましょう。

Contributor Bio

高橋智司

高橋智司

編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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