犬同士の仲が悪いサインと仲良く遊ばせる方法

執筆: カーラ・マーフィー
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子犬はだいたい2週齢頃から、兄弟たちとわいわい戯れるようになります。ただ遊んでいるだけのように見えるかもしれませんが、この幼い頃の犬同士の遊びは、子犬の社会性の発達にとって極めて重要です。このように幼い頃から一緒に遊ぶことは、子犬にコミュニケーションと自制心を教えてくれます。兄弟の誰かを強く噛みすぎたら、その子にはもう一緒に遊んでもらえなくなる、それ以上強く噛んではいけないということを学ぶのです。

子犬は、月日を重ねて成長しても、遊ぶことが大好きです。犬には犬のお友達を作る機会を作りましょう。ただし犬同士にも相性があり、個々の性格もありますから慎重さは忘れないように。愛犬が他の犬に攻撃的になりすぎることなく、犬らしく遊びを楽しんでいることを確認し監督する責任は飼い主にあります。

犬同士が仲良く遊べるサイン

子犬たちが一緒に遊べる準備が整ったときに、互いに発信し合うシグナルがあります。

  • 「犬のおじぎ(プレイバウ)」をする:仲間に向かって、犬が前足を地面に着け、お尻を高く持ち上げているところを目にしたことがあると思います。元気いっぱいで遊ぶ準備がばっちり整っていることを示すために、おじぎの態勢のまま前足で地面をたたくこともあります。
  • 代わる代わる交替して遊ぶ:犬は時々鬼ごっこのような遊びをすることがありますが、そのときは代わる代わる互いを追いかけます。
  • 微笑む:愛犬が嬉しそうにしているとき、飼い主にはそれが分かると思います。実際、犬がドッグランで犬友達と一緒に走り回っているとき、まるでニコニコ笑っているように見えることってありますよね。
  • 大げさに唸るまたは吠える:子犬は「遊びで唸る」ものですが、成犬になってもこの子犬の習性が抜けず、遊びが楽しすぎて思わず唸ったり吠えたりする子もいます。声だけ聴くとちょっと怖そうに思えるかもしれませんが、その他の行動が、犬同士が単にじゃれているだけということが分かれば、そこまで心配する必要はないでしょう。ただし、興奮しすぎていることも考えられるので、状況を見ながら一旦遊びを中断して落ち着かせるとよいでしょう。
  • 遊びで噛む:犬同士が遊んでいるときにじゃれて噛むことがあります。
    "噛む"という行為は、飼い主にとっては否定的にとらえられがちですが、このような遊びの場合、一方の犬が服従して仰向けになり、もう一方の犬が相手の耳や鼻を甘噛みするというのは珍しいことではありません。双方の犬が歯をむき出したりすることもありますが、攻撃的な唸り声や、キャンキャン鳴く、あるいはクンクン鳴いたりしていないようなら、おそらく犬たちは遊びに夢中になっているだけだと思われます。一方の犬が遊ぶ気分ではなく、むしろ放っておいてほしいように見えるときは、しばらく双方を引き離しておくほうがよいでしょう。このような状況は、ゆっくり休みたいと思っている年長の犬を子犬が遊びに誘おうとしたときによく見られる光景です。

Two dogs playing tug of war with a disc at the park

犬同士の仲が悪いサイン

犬のけんかごっこのようなちょっと激しめの遊びと本当の攻撃的行動の境界線はどこにあるのでしょうか。

犬の攻撃性のサインには、逆毛が立つ、動きが強ばる、嚙みつこうとする、突進するなどがあります。どちらか一方の犬が攻撃性を示したら、直ちにその2匹を引き離さなければなりません。ただし、けんかしている2匹の間に割っていきなり入っていくのは、かえって咬まれる可能性もあり危険です。大きな音を出す、水をかける、バリケードになるようなもので間を遮る、毛布やタオルをかけ、相手の犬が見えないようするなど、一旦気をそらすことで興奮を抑えてから対処するようにしましょう。

犬は縄張り意識が強くなることもあり、その対象は場所、食べ物、おもちゃ、人など様々です。複数飼っている犬のうちの1匹が何かに対して別の犬が近くに来たときに縄張りを主張するようになった場合、攻撃的な行動が始まる前に犬たちを引き離します。その上で、獣医師やドッグトレーナーに相談して、この行動の根本的な原因や対処法を検討するようにしましょう。このようなことは、先住犬がいる家に新しい犬を迎え入れたときに起こりがちです。先住犬はおもちゃやお気に入りの何かをシェアすることに慣れていないので、この犬には同居するという考えを受け入れてもらうために時間かけてトレーニングすることが必要になるかもしれません。

縄張り意識や執着心が強く、犬が攻撃的になりやすいタイプの場合、まずはけんかを招くような状況を避けるようにします。そのためには、普段から犬をよく観察し、過去に攻撃性のサインを示したのはどんな状況だったか、どんな状況の時に攻撃的になりやすいのかをしっかり把握しておくことが大切です。普段の日常生活にも影響が出るほどの攻撃性が出てしまっている場合には、獣医師に相談してください。他の犬と仲良くできるようになるために、犬としての振る舞い方の善悪を犬を教育する行動訓練のトレーナーに相談するのもよいでしょう。

上手に遊べる子犬に育てる

他の犬を怖がったり、他の犬に対して攻撃的になったりしないために、飼い主にできる一番重要なことは、社会化を早くから始めることです。愛犬を定期的に他の犬と会わせたり交流させたりする機会をもつことで、成長するに従って他の犬に好ましくない反応を示すことが少なくなって行きます。できるだけ早い段階から、定期的に他の子犬たちと交流する機会を得られるパピー教室やしつけ教室に一緒に参加することから始めてみてください。他の犬との交流に慣れてきたら、散歩中に新しい犬仲間に出会って挨拶してみたり、ご近所の犬友達と遊ぶ約束をする、ドッグランを訪れるのもいいでしょう。とはいっても、このような他の犬との交流のための練習は、まだ慣れていない状況で無理強いするのはかえってよくありません。怖がったりせず楽しんで遊べているか、不快なサインがでていないか、よく観察しましょう。あせらずに仲良くできる犬友達を少しずつ増やしていきましょう。

休憩を入れる

犬は時々、遊びすぎて気分が高ぶりすぎることがあります。あまりにも興奮しすぎているときは、怪我をしないうちに犬たちを引き離してください。何か噛むものを与えると、犬たちの気をお互いから逸らすことができます。また、遊ばせているときは習慣として一定時間遊ばせたら、一時的に引き離すことも考えましょう。2~3分間伏せをさせて「タイムアウト」を設けます。

遊んでいる犬たちを見ているのは楽しく、飼い主としてすごくうれしい気持ちになります。週に一度は他の犬と交流できるように心がけてみてください。たとえ一緒に遊ぶところまでいかずに互いに匂いを嗅ぎ合うだけでも、他の犬と交流することは心の発達に役立ちますし、犬に良い行動を促すためのとても良い手段になります。

Contributor Bio

Kara Murphy

カーラ・マーフィー

ペンシルバニア州エリー在住のフリーライター。ゴールデンドゥードゥルのマディーと暮らしています。

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