トイプードルの病気

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トイ・プードルはもともと健康的で活発な犬種ですが、繁殖などに由来する遺伝性疾患を抱えているケースも少なくありません。

トイ・プードルがかかりやすい病気はいくつかあります。

 

目の病気

白内障・緑内障:目の中の水晶体が白濁する白内障、眼球内の液体により眼圧が高まって視神経を圧迫する緑内障、ともに視力障害を起こします。緑内障は一般的に激しい痛みも伴います。犬は臭覚や聴覚に優れているので視覚低下に気づきにくいのですが、進行すると失明に至ることもあります。

 

進行性網膜萎縮症(PRA):目の網膜が進行性に変性し萎縮してしまい、最終的には失明に至る遺伝性疾患です。遺伝様式が解明されていますので、検査によって、病気のキャリアかどうかを調べることができます。

 

てんかん

突発的に発作様の症状が起こります。30秒~数分ほどひっくり返り、泡をふいたり、けいれんしたりしますが、てんかんが収まった後は、多くの場合元通りになります。原因はさまざまですが、治療は主に抗てんかん薬の投与による症状を抑える対症療法が取られます。

 

副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)

クッシング症候群とも呼ばれます。副腎皮質から分泌されるホルモンの過剰分泌により、多飲・多尿、多食、皮膚が薄くなる、かゆみのない脱毛、嗜眠、肥満など、さまざまな症状が起こります。6歳以上に見られやすく、どの犬種にも発症しますが、トイ・プードルに素因があるといわれる 病気です。

 

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

後ろ脚の膝蓋骨、つまり膝のお皿が、ずれたり外れてしまう病気です。トイ・プードルのような小型犬に多く見られる病気で、もともと形成異常がある先天性の場合が多いですが、打撲や落下などをきっかけに骨が変形してお皿がずれる後天性の場合もあります。

 

スキップのような歩き方、3本脚で歩く、つま先立ちする、膝が腫れる、脚の痛みを訴えるといった症状をすばやく見抜き、動物病院に相談しましょう。早期発見・早期治療によって、外科手術をせずに管理できることもあります。

 

家の床をカーペットにして滑らないようにする、昇降やジャンプなど後ろ脚に負担のかかる行動をさせない、肥満を解消して膝に負担をかけない、などの予防策もあります。

 

皮膚疾患

アトピー性皮膚炎:

  • ハウスダスト、ダニ、花粉、真菌などがアレルゲンとなり、これらが皮膚から吸収されることにより皮膚炎を起こします。かゆみが繰り返されることから皮膚が常に湿疹状態となり、さらに慢性化することで皮膚が厚くなったり、色素沈着したり、脱毛が目立つようになることがあります。

脂漏性皮膚炎:

  • 内分泌系疾患などの影響や、体質的にフケが出やすい、あるいは体質的に脂っぽい皮膚や被毛を有する犬を脂漏症と呼びます。脂漏症に加えて、さらに皮膚の炎症を伴うと全身をかゆがります。脂漏症の犬は、外耳炎にもなりやすい傾向がありますので、注意が必要です。

膿皮症:

  • 皮膚が化膿する症状で、とくに目や口の周り、四肢のつけ根などに好発します。かゆみを伴う発疹から、脱毛、色素沈着、ひいては腫脹や膿瘍などが引き起こされます。皮膚が過敏などもともとの体質のほか、過度のシャンプー、あるいは不適切なシャンプー剤などが原因になることもあります。化膿の状態も原因となる細菌の種類もさまざまなので、動物病院に相談し適切な診療を受けましょう。

 

フォンウィルブランド病

血液が固まるために必要なタンパク質(フォンウィルブランド因子)が欠乏しているか上手く働かないために出血しやすく、止血しにくくなる遺伝性の病気です。

 

症状としては、歯茎や鼻などからの出血、皮膚に紫色の血液跡が見られる、血便、血尿や関節内の出血により足を引きずったりすることもあります。これらの症状が見られたら早めに動物病院へ受診しましょう。

 

 

先天性難聴

先天的な難聴になることがあります。治療法はとくに確立されていません。聞こえづらい様子がみられたら、まずは動物病院に相談しましょう。

 

僧帽弁閉鎖不全症

心臓弁膜症と呼ばれる、小型犬に多く見られる心臓病です。僧帽弁の変形により、心臓内で血液が一部逆流する病気ですが、発症時はその逆流音として心内雑音が聴かれるのみで、大きな症状は見られないことが多いです。定期的に獣医師に聴診してもらうことにより、早期発見できます。

 

食事療法、運動制限、薬物療法など、この病気の管理方法はさまざまです。進行すると、咳やゼーゼーと苦しい息づかいをするようになります。さらに進行すると、肺に水が溜まる肺水腫を伴う呼吸困難となり、不整脈などにより突然死する場合もあります。

 

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