猫の好き嫌いを考える

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猫は一般的に食べ物にこだわりがあるということはよく知られていますよね。でも実をいうと、この行動は子猫の時期の食習慣や学習により身に付く傾向があると言われているのをご存知ですか。

また、成猫になってからも猫の要求のままに好きなものだけを与えていると、偏食傾向はますます強くなっていきます。つまり、飼い主側にも要因があるわけです。猫の好みやこだわりを理解しつつも、過度な偏食にならないようにするのは、猫ちゃんの健康維持のためにとても大切なことです。

猫は食べ方にもこだわる

好き嫌いとは少し話がそれてしまいますが、猫の独特な食べ方によって、フードを選り好みしているように見える場合があるかもしれません。一般的に猫は、中断しながらちびちび食べる傾向があるといわれています。すぐに全部を平らげてしまわないからといって、そのフードが嫌いというわけではありません。

猫の好き嫌いを助長すること

猫のおやつや、人間の食べ物は猫にとって魅力的なご馳走です。喜んで食べるからといって、たくさんおやつを与えたり、食卓から人の食べ物をあげたりすることはやめましょう。選り好みを助長することになりますし、何よりも健康によくありません。猫はしばらくは文句を言うかもしれませんが、もらえないと理解すれば最後には諦めて、自分のフードを食べるようになるでしょう。

家族や友人にも、猫に人の食べ物を与えないように言っておきましょう。一人でも与える人がいれば、猫は他で食べ物をもらえると期待するようになってしまいます。

子猫のうちに、様々な種類ののフードに慣れさせておくことはとても大切なことですが、好きなものが分かってくるとそれだけを与えたくなってしまうことがあるかもしれません。でも、それをしてしまうと他のフードを受け入れなくなり、偏食傾向が強くなってしまいます。何でも食べてくれることは理想ですが、さまざまなフードを与える中で、猫ちゃんの好みの傾向を把握するのはいいかもしれませんね。

好き嫌いが目立ち始めたら、以下の対応を試してみてください。

  • 猫に食べさせたいフードを出す。(新しいフードの場合には以下の切り替え方法から試しましょう。)
  • 食べなければ30分で片づける。
  • 食べるようになるまで同じことを繰り返す。

これを始めて1日か2日すると、猫はニャアニャア鳴いておやつをせがむかもしれませんが、ここで屈してはいけません。お腹が空いて鳴いているのではありません。自分の魅力をアピールして、欲しいものを手に入れようとしているだけです。2、3週間は、不満げな鳴き声に我慢しなければならないかもしれませんが、この方法で食べてくれるようになるでしょう。とはいっても、頑固な猫さんの場合は、食べるフードを少し混ぜるなど、状況に合わせて工夫してみましょう。どんな理由であっても猫が絶食状態になることは健康上よくありません。

新しいフードへの切り替え

猫のフードを切り替える場合は、徐々に行うようにしてください。初めは、いつものフードに新しいフードを少しだけ混ぜます。徐々に混ぜる量を増やしていき、最後は新しいフードだけになるようにします。猫は警戒心が強いので、いきなり新しいものを与えるのではなく、少しずつ慣れてもらうようにしましょう。

獣医師に相談したほうがいい場合

突然やたらと好き嫌いをするようになったり、体重が減ってきたりしてきたらもちろんですが、丸一日食事をとらないことがあれば、まずは獣医師に相談しましょう。気難しく見える行動の原因は、歯科疾患や消化不良、毛玉(ヘアボール)などの健康トラブルかもしれません。

Contributor Bio

高橋智司

高橋智司

編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター  獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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