子猫の歯の生え変わりはいつ?猫のデンタルケアについて

執筆: クリスティーン・オブライエン
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猫の歯にも、人間と同様に乳歯と永久歯があり、子猫の時期に乳歯から永久歯に生え変わります。人間と比べて、子猫の歯の生え変わりのプロセスはもっとずっと早く、6か月齢を目途に永久歯が生え揃います。

子猫の歯の生え変わりのタイミング

子猫の乳歯はおよそ3~4週齢で生え始めます。Pet Health Network によると、切歯と犬歯が先に生え、その後に続いて他の歯が生えます。乳歯は生後6~7週齢頃に生え揃います。

3か月齢頃から乳歯が抜け始め、その空いた場所に永久歯が出てきます。おおむね、6か月齢を目安にすべての永久歯が生え揃います。猫の乳歯は26本、永久歯は30本です。

子猫の歯の生え変わりのサイン

ほとんどの猫では、たとえ抜けても気にせずにフードと一緒に飲み込んでしまうので、飼い主が猫の乳歯が抜けたことに気が付かないことはよくあることです。乳歯が落ちているのを見つけられたらむしろラッキーなこととして、お守りの様に大事に保管されていることもあるようです。たとえ飲み込んでしまっても、便に排泄されるため、心配する必要はありません。

子猫の歯の生え変わりのサインとしては以下のようなことがあります。

  • しきりに物を噛む
  • 毛づくろいが減る
  • 歯茎が赤くなったり出血している
  • 刺激に敏感になる

Tufts catnip の専門家によると、「乳歯が抜けきれずにそのまま残ってしまう遺残乳歯と呼ばれる状態になると、食べかすなどが詰まりやすく、歯肉炎や歯周病の原因になる。」と説明しています。残存乳歯は頻繁に起こることではありませんが、麻酔下での抜歯処置が必要になるので、口の中のチェックを忘れずにしましょう。

Tufts catnipは、またこの時期には、歯茎の腫れや出血、口臭などの歯肉炎や歯周病の症状がないかにも注意しておくように勧めています。生え変わりによる一時的なものかもしれませんが、永久歯そのもののトラブルであったり、嚙み合わせに問題があったりする場合もあるため、気になることがあれば獣医師に相談しましょう。

歯の生え変わり時期にできること

Greencross Vets によると、先の尖った歯が敏感な歯茎から突き出てくるときに多少の不快感はあるかもしれませんが、痛いということはないようです。

とはいっても、多かれ少なかれ猫にとって"ヒリヒリ"だったり"ムズムズ"だったりする感覚があるため、何とかそれを和らげようとして、人の手やによく嚙みついてくることもあります。これは、猫にとっても飼い主にとってもいいことではありません。このようなときには、他の攻撃的な猫の遊びの行為と同様、行動の修正(リダイレクト)をしていきます。

Calico kitten playing with orange and brown rope while laying on blue rug.

このようなときにできる安全な対処法のひとつは、ハンドタオルを冷たく濡らしておもちゃ代わりにする方法です。これはしきりに噛みたい気持ちのはけ口になりますし、冷やすことで痛みをいくらか和らげてくれます。布のおもちゃや太めのロープも同様に役に立ちます。

ナイロン製の噛みやすいおもちゃや冷凍庫で凍らせることができるおもちゃなど、市販されている子猫向けのおもちゃを準備するのも一案です。ただし、安全のために、おもちゃで遊んでいる間は子猫のそばにいて様子を確認し、おもちゃが壊れたら直ちに処分するようにしましょう。

この時期に特に注意しなければならないのは、電気コード等をはじめとした家の中の子猫に危害をもたらす危険性があるものを噛まないようにすることです。Your Cat の専門家は、「噛む行為に起因する事故を防ぐために、電気コードやワイヤーはプラスチック製の保護カバーで覆っておきましょう」とアドバイスしています。また、噛んでほしくないものを置いている場所には両面テープを貼っておくことも提案しています。猫はベタベタするのを嫌がるようです。

子猫の口腔衛生の重要性

歯や歯茎のトラブルは猫にもよくみられるものですが、幼い子猫のうちからケアをすることで、予防できることもあります。

歯の生え変わり時期が過ぎたら、定期的な歯科検診と家庭での歯磨き のデンタルケアルーティーンを確立しましょう。そうすることで、高齢になったときに起こりやすい歯肉炎や歯周炎、歯牙吸収病巣といった口内のトラブルを予防することに役立ちます。

人間と同様、猫にとっても歯は、生涯の健康を考えるうえでとても大切なものです。歯の生え変わりの時期を安全に乗り切って、デンタルケアを続けることで、いつまでもカリカリをおいしく食べれるように頑張りましょう!

Contributor Bio

Christine O'Brien

筆者紹介

クリスティーン・オブライエン
クリスティーン・オブライエン博士は、キャットライター協会(CWA)の専門会員であり、STEAM教育者であり、熱心な愛猫家でもあります。ライターとして取り上げている話題は、ペット、教育、女性の健康、そしてSTEM-y stuffです。InstagramとTwitter(@brovelliobrien)でも彼女をフォローすることができます。

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