犬の避妊手術はいつするのがいいの?

執筆: ジーン・マリー・バウハウス
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メスのワンちゃんを飼われている飼い主の方々にとっては、考えなければならないことのひとつである避妊手術。そろそろやらなきゃいけないかも・・・と思ってらっしゃる方もいるかもしれませんね。子犬の場合は、一般的に推奨されている時期があるため、時期を決めることはそんなに難しいことではありませんが、すでに成犬になっている場合はその時期を見極めるのが少し難しいかもしれません。是非、愛犬の避妊手術のタイミングを決めるのにこの記事を参考にしてみてくだくさい。

避妊手術とは?

Boxer dog at a park in pink tutu looking up.
避妊手術(不妊手術と呼ばれることもあります)は、主として繁殖を防止することを目的としてメスの動物に実施される外科的処置のことで、卵巣または卵巣と子宮を摘出します。オスの場合は去勢手術と呼ばれますが、特殊な場合を除いて、開腹しないで生殖器官を摘出することができるため、メスよりも処置が簡便です。

避妊手術の目的は、妊娠を防ぐことだけではありません。避妊手術は、ある種の腫瘍の発症リスクや、子宮蓄膿症をはじめとした性ホルモンが関連した疾患のリスクを低下させます。子宮蓄膿症は中年齢の未避妊のメスに発症することが多い、細菌感染により子宮に膿がたまってしまう病気です。処置が遅れてしまうと、ときに重篤な状態になってしまうケースもあります。

子犬の避妊手術の時期は?

アメリカ動物病院協会(AAHA)は、一般に子犬の避妊手術は生後4~6か月での実施を推奨しています。この期間であれば、メスの子犬の生殖器官は完全に発達し終えている一方、妊娠が可能になる発情周期はまだ始まっていません(性成熟前)。

この月齢で子犬が避妊手術を受けることで、乳腺腫瘍を発症するリスクを極めて低く抑えることができます。AAHAは、初回の発情後まで待つとそのリスクが高まる、と言います。その後、発情周期を繰り返すたびにリスクは高まり、やがて2歳を超えたあたりで関連性がなくなるといわれます。個々の発育状況は犬種や個体差もありますが、愛犬に避妊手術を受けさせる予定であれば、生後4か月を過ぎた頃~生後半年が目安になることを覚えておきましょう。

一方で、避妊手術の実施時期については、多くのヘルスケア分野で研究が続けられていて、犬種によっては避妊手術をもう少し遅らせた方がいいかもしれない、という新たな研究結果も得られています。いずれにしても、愛犬に適切な手術の時期について、必ず獣医師に相談するようにしましょう。

成犬でも避妊手術を受けたほうがよい?

完全に成長が終わった成犬の場合についてはどうでしょうか。極端に言えば、健康な成犬に避妊手術を受けさせるべきではないという医学的理由は存在しませんし、どの年齢の犬でも性ホルモンに関連した疾患になる可能性はありますので、高齢の犬でも避妊手術が有益になることがあります。Chewy は、麻酔や外科的処置のリスクが高まるような健康上の問題がない限り、犬に避妊手術を受けさせるのに遅すぎることはない、と言います。

一方で、ASPCA は、術後合併症のリスクは犬の年齢とともに少しずつ高まる可能性がある、と指摘しています。どちらにしても、獣医師は身体検査や血液検査等を実施して、愛犬の健康状態を確かめた上で、避妊手術のリスクとベネフィットを考慮します。説明をよく聞いたうえで、納得できるまで相談するとよいでしょう。

避妊手術にあたって知っておきたいこと

避妊手術はメス犬によく実施される一般的な処置ではありますが、手術には違いないことを頭に入れておきましょう。朝のうちに手術のために愛犬を預けて、当日の午後か夕方に迎えに行けるということもあるかもしれませんが、出血等の術後の様子について観察したり、術後確実に安静に過ごしてもらうために、一晩入院させる獣医師もいます。また、愛犬を預けるときには、手術や使用する薬剤について、また未実施の場合には術前スクリーニング検査や血液検査についての同意書へのサインを求められます。

当日のお迎えの場合、犬は麻酔の影響でまだもうろうとしていることがあります。そのような場合には普段よりも、注意深い配慮が必要になります。獣医師から術後ケアについての指示や説明があるので、そのときにその後のことや気をつけたいことを確認しておきましょう。帰宅の道中、犬の不安を和らげ、できるだけ快適に過ごせるように、キャリーや柔らかい毛布等を準備していくとよいでしょう。気を紛らわせるようなお気に入りのおもちゃを与えるのは構いませんが、おやつを与えるのは麻酔が完全に覚めるまで待ちましょう。

回復とアフターケア

術後は獣医師の指示をきちんと守ることが大切です。手術に当たって何らかの鎮痛処置がされていても、回復期の最初のうちは痛がることがあるかもしれません。心配な場合には、痛がった時に家庭で投与できる鎮痛薬を処方してもらうのもひとつです。どんな状況であっても、獣医師に相談せずに自己判断で人体用の市販薬を愛犬に与えてはいけません。

抜糸について、再来院が必要か、または自然に溶けてなくなる糸なのかを確認しておきましょう。術後約1週間から10日間は激しい活動や遊びを避け、治癒中に切開部を舐めたり噛んだりしないようにエリザベスカラーを装着する必要があるかもしれません。このプラスチック製のカラーを嫌がる犬も多いので、ペットショップ等で手に入る新しいタイプの空気注入式カラーや術後用の洋服を利用するのもよいでしょう。

起こる可能性のある問題と気をつけておくべき症状

Brown basenji breed dog rests on designer pillow inside apartment.
愛犬の避妊手術の時期を決めるときには、術後から正常な状態に回復するまでの時間のことも考えておく必要があります。まれなことではありますが、傷口が腫れたり出血したりする、縫合糸が切れてしまう、感染といった問題が術後に起こることがあります。PetHelpful は、次のような症状に注意するようアドバイスしています:

  • 発赤または腫れ
  • 縫合糸の裂断または切開部の開放
  • 術部からの排出液または悪臭
  • 出血(特に術後36時間以上の出血)
  • 蒼白な歯茎
  • 過剰なパンティング
  • 痛みでクンクン鳴く
  • 食欲がないまたは24時間経っても回復しない
  • 元気がない(特に24時間経ってもぐったりしている)

これらの症状に気づいたり、手術の痕が良くなっていないように見えるときは、直ちに獣医師に連絡してください。とくに出血や蒼白な歯茎、過剰なパンティング、大きな鳴き声は、どれも緊急に対処しなければならない状況です。できるだけ早く獣医師の診察を受けましょう。

獣医師の指示に従い、犬が激しく運動したり切開部を過剰にいじったりしないように管理できていれば、このような問題が起こる可能性は低いとはいえ、特に近くに24時間対応の救急動物病院がない場合などは、診察時間外の緊急事態の際の対処方法を準備をしておくに越したことはありません。

愛犬の避妊手術の実施時期については、飼い主として考慮すべき事柄のひとつです。避妊手術を予定しているのであれば、子犬の適切な時期に手術を受けることで、健康上の様々なメリットを受けることができますし、成犬になってからでも、避妊手術をすることで予防できる疾患もあります。獣医師に個々の犬の健康状態を確認してもらった上で、避妊手術の実施そのものについてや最適な時期などをよく相談しましょう。

筆者紹介

Jean Marie Bauhaus

ジーン・マリー・バウハウス

オクラホマ州タルサ在住のペットオーナーでもあり、ペットブロガー、兼小説家。いつもペットたちに見守られながら執筆活動に勤しんでいます。

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