メス犬でもマウンティングする理由

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多くの飼い主は、オス犬が別の犬や枕、他人の足などにマウンティング(しがみついて腰を振る交尾のような行動)しても、オス犬だから仕方ないね・・・となるかもしれませんが、それがメス犬だったら、特に子犬の頃に不妊処置は特になぜそんなことをするのか不思議に思うかもしれません。

オスにもメスにもみられるマウンティングは、行動そのものは品種にかかわらず犬としての正常な行動ですが、状況に応じて対処が必要になることもあるので、その見分け方を知っておくことが重要です。

マウンティングの意味とは

オスメスにかかわらず、犬のマウンティングは正常な行動です。それは性的興奮に対する反応という意味もあれば、自分が家の中で最高順位だという優位性を示す手段という意味もあります。

他のペット、人、あるいはおもちゃや居間の長椅子等に1日1~2回程度マウンティングする程度なら過剰とはいわないでしょう。でも、たとえ時々のことであっても犬自身や飼い主、周囲の犬友達に悪影響があったり、迷惑がかかったりする場合には、やめさせた方がいいケースもあるでしょう。マウンティングを少なくしたり完全になくす方法にはどんなものがあるのか見ていきましょう。

Sad English spaniel on a bed

マウンティングを防ぐ方法

メス犬が最初の発情を迎える頃にマウンティング行動が始まることに気付くケースが多いようです。多くの獣医師は、望ましくない行動の予防のために、この頃までに避妊または去勢手術を受けさせる ことを勧めます。これらの不妊処置は、予期しない妊娠を防ぐだけでなく、精巣がんや乳がんなどの性ホルモン関連性疾患のリスクを減らすことにもなります。ただし、不妊処置済みの犬でも時々マウンティング行動を示すことはあります。

ASPCA は、すべての犬に、好ましくないものに手を出させないようにする「leave it(手を出すな、放っておけ)」というコマンドを早くから教えることを勧めています。愛犬がこのコマンドを覚えてくれたら、家具、他の犬またはお客様から離れなさい、と合図することができます。愛犬が何かにマウンティングしそうな気配(擦る、舐める、クンクン鳴くなど)が見られたら、「leave it」と言って、おもちゃや犬にとってもっと魅力的な遊びで気をそらすようにします。これを身に付けさせるトレーニングには少し時間がかかるかもしれませんが、好ましくないマウンティングをやめさせるには、おそらく一番簡単な方法です。

注意したほうがよいマウンティング

犬のマウンティングは基本的に正常な行動ですが、時には隠れた他の問題のサインである場合もあります。マウンティングの前または同時に見られる他の行動を注意深く観察して、注意したほうがよいかどうか見極めましょう。

  • マウンティングは退屈のしるし?愛犬がゴロゴロ寝そべっていた後やウロウロ歩き回った後にマウンティングを始めた場合、単に退屈して、もっと遊びたいと飼い主にアピールしているだけかもしれません。
  • 痒みを和らげようとしている?愛犬がマウンティングしたり、過剰に性器を舐めたりするケースの中には、皮膚のアレルギー症状や尿路感染症などで違和感があるためにそのような行動をする場合もあります。マウンティングに加えて、お尻を気にして舐める、頻繁に排尿する、排尿しにくいなどの行動に気づいたら獣医師の診察を受けたほうがよい、とASPCAは言います。
  • ストレスを感じている?ASPCAによると、性別にかかわらず犬はストレスを緩和する方法としてマウンティングすることがあります。 新しいペットや赤ちゃんが家族に加わった、あるいは最近仕事のスケジュールが変わったりしていませんか。毎日の日課のほんの些細な変化でさえ、時には犬にとってストレスにつながることがあり、ストレスに対する反応は犬によっていろいろです。犬が不安を感じる可能性のあることがないか、一度ゆっくり考えてみましょう。そして、新たな日課に犬が早く慣れてくれそうなことを考えてやってみましょう。ストレスからくるマウンティングを長く放置すると、マウンティング癖がついてしまい直すのが非常に難しくなることがあります。そのような場合、専門家による服従トレーニングが必要になることもあります。
  • すでに悪い癖になってしまっている?他の原因がすべて除外されてもなおマウンティングの問題を解決できない場合には、専門家による服従トレーニングを受ける必要がある可能性があります。集団社会化トレーニングのような新しい手法や、専門家による1対1のトレーニング、あるいはタイムアウト法(好ましくない行動をしたときに犬をしばらく完全無視する方法)の導入がおそらく必要になってくるでしょう。獣医師にマウンティングの医学的な原因を除外してもらったら、次の行うべきアプローチについてもアドバイスしてもらいましょう。

メス犬がマウンティングする理由はいろいろとありますが、犬によって原因も対処法も異なります。医学的問題を解決することはもちろんですが、犬の個性や性格を見極めてその犬に合った対処法を選択することで犬と人間との正しい関係を築くことが解決の鍵になるでしょう。

Contributor Bio

クリッシー・クリンガー

クリッシー・クリンガー

 

クリッシー・クリンガーは、2人の子供、夫、そしてペットと暮らしています。授業中や、本やブログの執筆活動中を除いて、家族みんなで過ごす時間を楽しんでいます。飼い主とペットのアクティブで有意義な生活に役立つ記事の執筆に情熱を傾けています。

 

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