うちの子はいつおとなになるの?

執筆: ジーン・マリー・バウハウス
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子犬から成犬になる境目はわかりにくいですよね。子犬の頃から育ててきた飼い主さんなら、歯が生えてきたり持って来て遊びを覚えたりしたさまざまな成長や、一緒にトイレトレーニングや社会化に励んだことを覚えているでしょう。

でも、大きくなるにつれて、犬の発達上の変化はだんだん小さく、微妙なものになって行きます。飼い主として大切なことは、成犬に成長していく過程でのニーズの変化に気づけるように、子犬の発達段階で起こる変化を理解しておくことです。

子犬が成犬になる時期


子犬はいきなり成熟するわけではありません。人と同じように、犬も赤ちゃんからおとなへと段階的に移行して行きます。外を走っている子犬に鼻を鳴らす大人の犬
ただ、犬では移行が人よりもずっと速く進みます。子犬の成熟に伴う変化を見ていきましょう。

  • 性的成熟: ほとんどの犬は、身体的にも精神的にも発達上まだ子犬の段階にある生後6カ月までに性成熟に達します。この時点で生殖器も発達しているので、やんちゃざかりの子犬に見えたとしても繁殖が可能になります。望まない妊娠やマーキングを避けるための避妊・去勢手術を受けさせるには、一般的にこの時期が最適といわれています。
  • 身体的成熟: 身体面について言うと、犬は満1歳になるまでに完全に成長しますが、大型の犬種は2歳頃まで成長し続けることもあります。犬によっては身体的成熟に達してもまだ子犬のような行動をすることがあるかもしれませんが、健康維持のために必要な摂取カロリーや運動量などの身体的ニーズはすでに成犬と同じです。
  • 精神的成熟: 子犬らしい振る舞いをしなくなり、落ち着いてすっかりおとなの犬らしくなったら、飼い主さんは愛犬が精神的に成熟したことを実感するでしょう。この節目を迎える時期には個体差があるものの、ほとんどの犬は満2歳になるまでに精神的成熟に達します。子犬の頃に比べてあまり気が散らなくなり、人の言うことをよく聞いて従うようになり、穏やかで落ち着いて行動するようになります。

青少年期の子犬への対応

子犬の発達の中で、性成熟に達してから精神的成熟に達するまでの間の時期は、人間の青少年期に似ています。子犬はまるで反抗期の10代を思わせるような行動をしたりして、難しい時期になるかもしれません。青少年期の子犬のすべてが問題行動を起こすわけではありませんが、極めて多く見られることは確かです。まだ成長途中の愛犬に、望ましい行動やいけない行動を教えていくときは、辛抱強く一貫した姿勢で臨むことが重要です。

成長期の愛犬のニーズを満たす:食事、ケア、運動など

まだ精神的には成熟しきっていなくても、身体的成熟に達した子犬の身体的ニーズはもう成犬と同じになっています。では、成長期の犬の変化するニーズにどのように応えるべきか見ていきましょう。

  • 成犬用フード: 成長期の子犬は1日で多くのエネルギーを消費するので、身体を維持するために高タンパク、高脂肪、高カロリーの特別な子犬用フードを必要とします。でも、完全に成長した後は、栄養ニーズを満たしながら太りすぎを防ぐことができる成犬用フードに切り替えなければいけません。いつまでも子犬用を与えていると肥満や病気の原因になります。ただし、急にフードを変えるとお腹をこわすことがあるため、新しい成犬用フードを1〜2割ずつ加え、その分だけ子犬用フードを徐々に減らし、1週間ほどかけてゆっくりと移行させましょう。.
  • 獣医学的ケア: 子犬の場合は、6~8週齢から始まって16週齢頃に終わる一連のワクチン接種を獣医師に実施してもらわなければならない、と米国動物虐待防止協会(ASPCA)は言います。それに対して維持期の成犬は、法律に定められた毎年の狂犬病予防接種に加えて、健康診断や混合ワクチンの接種、寄生虫駆除薬の投与のために定期的に動物病院に連れていく必要がありますが、それでも子犬のときよりも頻度は少なくなります。もちろん、病気やけがの場合はすぐに受診してくださいね。

女性は秋の間に森の中をビーグル犬を歩きます。

  • 運動: ASPCAによると、成犬の運動ニーズは、大きさ、品種、性別、年齢、および健康状態によってさまざまです。一部の小型犬種は、飼い主の後を追って家の中を歩き回ったり、ときどき遊びに夢中になったりするだけで運動ニーズを満たすことができますが、それでも屋外のさまざまな刺激を得るための散歩が必要です。さらに大型犬になると、心身の健康ためには毎日の散歩に加えて、少なくとも30分間の運動が必要と考えましょう。おとなになった愛犬は、子犬のようにはしゃぎ回ったり探検したりする衝動がなくても、家族と一緒に散歩やハイキングに出かけたり、裏庭で持って来て遊びをしたりといった、コミュニケーションを兼ねる運動を必要としているのです。
  • 犬用品: 子犬のときと比べてどれほど大きくなるかによりますが、成長に伴い新しい犬用品の購入が必要になることがほとんど。特に首輪とリードを始めとして、フードと水のボウル、ベッド、ケージやキャリーなどは大きいものに買い換えてくださいね。さらにより激しい遊びに耐えられる、もっと大きくて頑丈なおもちゃも必要になるでしょう。

子犬がおとなになっていくのを見るのはうれしくもあり寂しくもあるかもしれません。それでも愛犬の本来の性格や飼い主の社会化の努力が現れてくるのを見るのも、子犬時代の1年間と同じくらい楽しいことです。飼い主としてこれほど報われる思いを経験することもそうありません。子犬の変化するニーズに合わせることは、これから何年も続く飼い主と愛犬の愛情あふれる関係性を築き上げるのにきっと役に立つでしょう。

Contributor Bio

ジャン・マリー・バウハウス

筆者紹介
ジーン・マリー・バウハウス

 

オクラホマ州タルサ在住のペットオーナーでもあるペットブロガー兼小説家。いつもペットたちに見守られながら執筆活動に勤しんでいる。

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