
犬の攻撃性:攻撃性に対するトレーニング方法
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攻撃的な犬を訓練することは可能なのでしょうか。結論から言えば"できる"ということになりますが、犬の攻撃行動を修正することは素人が容易にできることではありません。攻撃対象(飼い主あるいは他人、他の犬等)に関わらず、攻撃行動は専門家のアドバイスが不可欠な深刻な問題行動なのです。生活環境の中で犬が攻撃的になってしまった原因を突き止め、犬の行動を変えていくための手順を踏むには、専門家による介入と飼い主側の積極的な姿勢や頑張りと忍耐が必要です。家庭での基本的な訓練は専門家による正しい見解の上で取り組むことがベストです。
犬の攻撃性:警告のサイン
攻撃性という用語は、様々な犬の行動を説明するために用いられる、いわば犬が本来もつ反応や行動です。攻撃行動は多くが警告として始まりますが、最終的に本当の攻撃、つまり危害を加えてしまう襲撃につながることがあります。そうならないために攻撃的な犬を訓練することは非常に重要です。
犬の攻撃行動は次のような形で現れます。
- 唸る
- 身体を強ばらせて立つ/じっと立つ
- 歯を見せる
- 歯を剥いて唸る
- 脅迫的に/しわがれ声で吠える
- 人に向かって突進/突撃する
- 口をパクパクさせる/圧力をかけずに軽く噛む
- パクリと噛む仕草をする/跡が付かない程度に人に噛みつく
- あざや歯の跡がつくほど噛む
- 素早く立て続けに噛む
犬が攻撃性を示す理由
犬が攻撃する理由は色々あります。攻撃的な犬は、以下の攻撃性カテゴリーのどれかに当てはまる、と米国動物虐待防止協会(ASPCA)は言っています:
- 縄張り性
- 所有性
- 防護性(飼い主など他者を守る)
- 恐怖性
- 非社会化性
- 防衛性(自分を守る)
- 疼痛性
攻撃性が現れる原因は色々ありますが、その多くは環境因子によるものです。保護施設から引き取られた犬の場合、過去に虐待されていた経験から、恐怖につながる何かが引き金になって攻撃性が引き起こされることがあるかもしれません。犬自身に愛されていることを分かってもらうこと、安全で安心できる環境を用意してあげることがとても重要です。
犬が怪我をした後に敵対的になっている場合は、おそらく痛いのでしょう。痛みがなくなれば攻撃性もなくなります。知っておいたほうがいいのは、飼い主として何とかしてあげたいと思うのは当然ですが、痛みを和らげようとしていろいろすることが、かえって犬の不快感を増長させ、攻撃的にしてしまうことがあるということです。病院に連れて行くこともできないほどひどい場合には、獣医師に連絡して、対処方法を相談してください。
縄張り意識が強い犬は、自分の所有物だと思っているおもちゃなどの物(自分の好きな人物のこともあります)に、別の人や動物が近づいたときに攻撃性サインを示すことがあります。この場合は、境界線を尊重するよう訓練し、防護が不要であることを分かってもらう必要があります。この攻撃性はどちらかというと持って生まれた感覚なので少し厄介ですが、時には育て方によって引き起こされることもあります。家の中のおもちゃのすべてを自分のものにしていた犬は、新しい犬が家に来た時、精神的なバランスがうまくとれず防衛的になってしまいがちです。この場合は、新たな変化を突然引き起こすのではなく、先住犬が時間をかけてその状況に慣れることができるように、ゆっくりと変化を導入するようにしてください。
犬が攻撃的な行動をとる理由を突き止めることができたら、トレーニングをさらに個々の犬に合ったものにアレンジすることができます。それと同時に、原因を排除したり環境を変えたりすることもできるでしょう。
攻撃的な犬のトレーニング方法
攻撃的な犬のトレーニングの第一歩は、誰に向かって攻撃的になっているのかを特定することです。犬は、特定の家族や友人、見知らぬ人、他の動物のどれに対して攻撃性のサインを示していますか?また、先に述べたとおり、環境内の何が犬の怒りの原因になっているのかを理解することも重要です。
愛犬の攻撃性を引き起こしている原因と攻撃対象が分かれば、いよいよ行動療法の専門家と取り組むときです。誰に相談すればよいかわからない時は、まずはかかりつけ獣医師に連絡して相談してください。また、ASPCA によると、「病気や合併症のために攻撃的になっている犬もいる」ということです。トレーニングを始める前に、かかりつけの獣医師に犬の健康状態を確認してもらいましょう。問題行動と決める前に、医学的な問題がないかを確認してもらうことは非常に重要です。
攻撃性を決して無視しない
これが大事なことと言えるのには、2つの理由があります。そのうち1つは当然のことながら、攻撃性というのは犬自身や飼い主を含む誰かを傷つけてしまうかもしれない、ペットとしては望ましくない気性だからです。知らない犬に攻撃性があることに気づいたときは、そのまま放っておくのが一番です。愛犬がこの気性が強い傾向を示しているときは、その攻撃性を低減するためのプランが立てられるように、確実にその理由をはっきりさせる必要があります。
一方で、攻撃性というのは、犬が危険や恐怖等を察知した時に示す正常な反応や行動であるため、犬の役割の1つである番犬という立場で考えれば、飼い主や家族の安全にとって極めて重要です。これが攻撃性を無視してはいけないもう1つの理由です。犬は飼い主を含む群れの一員として、脅威になりそうなあらゆるものから飼い主や家族の安全を守ろうと、生来の防護メカニズムを働かせます。普段はおとなしい犬が攻撃性のサインを示していることに気づいたときは、急いで周囲を調べてみたほうがいいでしょう。犬の嗅覚と聴覚は人よりはるかに優れているので、彼らは危険をずっと早く察知することができます。それが家の中にいる侵入者なのか、近くにいる野生動物かにかかわらず、愛犬の攻撃性のサインは実在するあらゆる危険に対してあっちへ行けと警告しているのです。
最後に、攻撃性を示したことで犬を罰するのは絶対にいけません。犬は罰の意味を理解できないので、罰せられたらむしろ、感情をむき出しにしたりさらに攻撃的になったりします。攻撃行動をやめるように訓練する一番いい方法は、罰するのではなく良い行動をほめることです。時には犬に飼い主がリーダーであることを思い出させなければならないこともありますが、最終的には報酬に基づく訓練を通した再条件付け(行動修正)を根気強く行うことが必要です。
人間の子どもと同じく、犬にも感情をむき出しにしないようにする条件付けが必要です。攻撃行動が続く時は、多くがもっと大きな問題の兆候であるため、犬が暮らす環境の中の原因を突き止めて、変えてあげなければなりません。獣医師やトレーナー等の専門家に助けてもらいながら、攻撃のきっかけを特定し、それに対する対処方法を学び、犬と一緒に取り組みましょう。簡単な事ではないかもしれませんが、愛情と諦めない忍耐強さをもって頑張りましょう。
Contributor Bio

エリン・オリラ
メッセージが持つ言葉の力は受け手に伝わり、時に大きな変化をもたらしうると信じる、ペットに夢中のライター。その著作はインターネットや出版物の至る所で目にすることができます。ツイッターは@ReinventingErin。さらに詳しい情報はホームページのhttp://erinollila.comで入手可能です。