
犬が口や顔を舐めるのは危険?病気のリスクや対処の仕方
ペットに最適なフードを見つけましょう。
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犬は人の顔や口を舐めることがあります。ときにはしつこくペロペロと舐め続けるので、愛情表現としてもやや過剰に見えるかもしれません。スキンシップの一環としてうれしい反面、口臭や衛生面が気になることもあるでしょう。また、フレンドリーな犬は誰にでも飛びついて顔を舐めようとするので、犬が苦手な人を驚かせてしまうこともあります。犬に舐めさせてもいいのか止めるべきか、理解しておくことが大切です。
犬が舐める理由
Animal Planet によると、犬の舐める行動は本能的に身につけていて、さらに生まれてすぐ学習も始まると考えられています。母犬は子犬が生まれるとすぐに顔を舐めて呼吸を促し、体を舐めてきれいにします。子犬も母犬にならって舐めることを学びます。舐める行為は幸福感をもたらして、ストレスの解消を助けるエンドルフィン(脳内の神経伝達物質)を放出させます。不安になったときに足などを舐め続ける犬がいるのはこの作用が理由です。また、犬の群れでは優位のメンバーを舐めることが服従の証しにもなります。一方、犬が人を舐める理由は愛情を表すスキンシップです。もしかしたら顔や口においしそうなにおいがついていたから舐めることもあるかもしれません。
犬の唾液は危険?口や顔を舐められたら病気がうつる?
以前は人の口より犬の口のほうが清潔で、犬の唾液には傷を癒やす効果もあると信じられていたという話もあったようですが、この伝説は完全に否定されています。犬はおしりや排泄物を舐めることもあり、口の中にはさまざまな雑菌がいます。唾液にはサルモネラ菌や大腸菌のような細菌やジアルジアやクリプトスポリジウムのような寄生虫がいる可能性もあります。しかし大半の人に対しては危険をもたらすほどの量は存在せず、犬に舐められたからといって病気がうつるということはありません。
犬に口や顔を舐めさせてはいけない人
一般的に健康な人は、犬に口や顔を舐められたところで病気になるリスクは低いですが、中には注意が必要な人もいます。たとえば以下に当てはまる人たちは、愛犬であっても口や顔を舐めさせるのはやめましょう、とVetstreetは言います。
- 乳幼児
- 妊婦
- 高齢者
- 顔や口まわりの傷や病気を治療中の人(にきび、歯周病など)
- 免疫力が低下している人(感染症、糖尿病、がんなどの病気の人)
犬に舐めさせる場合の衛星管理のポイント
犬が人に病気をうつすリスクは、飼い主が愛犬の健康をしっかり管理することで減らすことができます。寄生虫(ノミやダニ)の駆除や予防、定期的な健康診断は、愛犬を病気から守り、人に感染症をうつす危険度を低くするために役立ちます。犬の排泄物を放置しないですぐ片付けること、掃除後によく手を洗うことも病気のリスクを小さくします。また、愛犬に与える食べ物の衛生状態も重要です。細菌感染の原因になりそうな生肉などを避け、十分に火を通したものを与えましょう。食べ終わるまでに時間がかかる噛むおやつ(骨やブタミミ)は、片付けるときによく洗い、冷蔵庫に保管するのも一案です。おやつの代わりに知育玩具などの噛むおもちゃを使うのも衛生的です。中に総合栄養食のドッグフードを入れれば、カロリーや栄養バランスの面でも安心です。口の健康を維持して細菌の繁殖を防ぐためにも、定期的に愛犬の歯を磨くことも必要です。
犬に舐めるのをやめさせる方法
愛犬に顔や口をできれば舐められたくない場合は、舐めさせないように教えるのが一番です。ペットトレーナーのビクトリア・スティルウェルさんは、愛犬が舐めようとしたら無視して立ち上がり、離れてしまうのが一番いい、とAnimal Planetに話しています。舐められないうえ見返りも得られないので、やがてまったく舐めようとしなくなります。もし愛情表現として受け止めたい場合は、顔の代わりに手を舐めさせるのも一案です。
愛犬に舐められても気にならない、むしろ大好きという飼い主もいるでしょう。健康に問題がなければ多少舐めさせてもリスクは少ないものの、愛情とは別の問題として衛生面には注意が必要です。愛犬が舐めたがるから仕方がないと我慢して、終わった後に顔を洗いたくなるほど気になる場合も、感染症などのリスクを考えたら決して大げさではありません。犬に顔を舐めさせるかどうかは飼い主の体調や考え方によりますが、犬とのスキンシップの方法は他にもたくさんあるので、互いに安全で心地よいコミュニケーションを考えてみましょう。
Contributor Bio

筆者紹介
ジーン・マリー・バウハウス
オクラホマ州タルサ在住のペットオーナーでもあり、ペットブロガー、兼小説家。いつもペットたちに見守られながら執筆活動に勤しんでいます。