猫をキャリーケースに慣れさせる方法

執筆: クリスティーン・オブライエン
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愛猫がキャリーになかなか入ってくれなくて、動物病院に行くたびに猫と格闘・・・。結局逃げられて、今日はダメだった・・・・なんて経験はありませんか。

考えてみれば、仕方のないことです。猫がキャリーケース(バッグ)に入れられるときなんて、たいていは動物病院のことが多いでしょうから、猫にとっては、「キャリー=動物病院の受診」の構図が出来上がっています。不安で怖くて、とにかく"イヤな事"の象徴なのかもしれません。

多くの猫にとって、動物病院の受診は頻繁なことでありません。ヴェットストリート は、「普段はおとなしく温厚な猫の多くが、あらゆる手(歯と爪も)を尽くして、全身全霊でそのケースの中に入れられることを拒否して抵抗する・・・」といいます。

そんな悪者になってしまったキャリーの印象を変えるべく、次の方法をご紹介します!

two striped tabby cats on a towel in a cat carrier

1.キャリーを隠さず、あえて出しておく

たまにしか使わないものなので、クローゼットや棚の上などにしまっているケースも多いのではないかと思います。でも、これは猫にとって、最高に嫌いなものがたまに突然出てくる感覚に等しく、かえって怪しさや恐怖を増長することにしかなりません。突如現れた"天敵"に対して、どこか見えにくい場所に逃げて引きこもってしまうことでしょう。やはり、何事も慣れることがポイントです。キャリーを(その扉を開いて)常に出しっぱなしにしておくか、少なくとも実際に使用する数時間前には取り出して、その存在に過敏にならないよう慣れさせておきます。

2.キャリーで遊ぶ

キャリーの印象を挽回するために、次はいつもの遊びにキャリーを取り入れることをやってみましょう。キャリーのことを、怪しい罠ではなく、楽しい隠れ場所と思ってもらうのです。猫は本来、狭くて暗い場所が大好きです。そこでは安心と安全の両方が得られるからですが、キャリーはまさにその両方の要素を兼ね備えています。お気に入りのおもちゃ、おやつ、フードなどを投げ入れて、猫の気を引いてみましょう。毎日そんな遊びをしていくうちに、イヤなやつだったキャリーから、意外と大丈夫かも⇒結構楽しくて好きかも、というように徐々に変わっていくはずです。キャリーに入っていることに慣れてくれるように、家の中の移動にキャリーを使うというのもいい考えです。キャリーに入っても必ず動物病院に連れて行かれるわけではないことが理解できれば、キャリーとイヤな経験を関連付けなくなります。

3.キャリーを快適な場所にする

よりキャリー内の居心地が良くなるように、猫が気に入っている毛布やタオルなどを入れておきましょう。これらは猫の安心感を高めるよいツールになります。また、万一緊張のあまりキャリーの中で失禁してしまっても、これらが吸収してくれます。万一の時に備えて、代わりのシーツやタオルを用意しておきましょう。

4.スムーズに猫をキャリーに入れる方法

上記の方法をためしても、猫ちゃんが頑固で、どうしても自分からキャリーに入ってくれない場合、それでも必要な時なんとかしてキャリーに入れなければなりません。でも、猫は何かを無理やりしようとする気配にはとても敏感で、不安や恐怖の感情は威嚇として表現されます。キャリーに入れることに手こずっているうちに、猫の負の感情はどんどん大きくなります。なので、できるだけスムーズに事を行うのも、猫がキャリーにイヤな印象を持たないようにするためのポイントです。引っ掻かれずスムーズに行う方法の一つとして、タオルで猫を優しくくるみ、そのままタオルごとキャリーの中に入れてしまいます。何が起こっているのかを猫が見ることができるように、お尻側から入れるようにしてください。天井が開くタイプのキャリーならもっと簡単で、キャリーの中に猫を下ろしてから素早く閉じて固定します。

cream colored cat sticking her head out of pink cat carrier5.適切なキャリーを用意する

キャリーには、様々なタイプのものがあります。猫のサイズに合っていて、猫が快適で安全なものを選ぶのがよいですが、ご自身が使いやすく、持ち運びしやすいかどうかも大事なポイントです。

まず、どんな大きさのキャリーがいいかを決めます。スペース的に、基本は猫が立ったり向きを変えたりできる十分な広さが必要です。収容予定の頭数も考慮します。あまり大きすぎるのは、かえって猫が不安になる場合もあるため一般的には推奨されません。特殊なケース(避難時等)では、フードや飲み水のボール、あるいはトイレ等が入れられる大きいタイプのものが役立つこともあります。

安心感を与えながら、居心地の良さも提供できるキャリーを選んでください。キャリーの材質は、猫によって適するものが違ってきます。汚しがちな猫さんの場合は、きれいに拭き取りやすいプラスチック製がいいでしょうし、あまり汚すことのないような猫さんなら、持ち運びしやすい布製のバック型も便利です。そのほかの選ぶポイントには、入口の向きが横向きか上向きかや、手や指が入れられるような小窓の有無、付属品が収納できるポケットの有無などがあります。

特にショルダーバッグ型のものについては、すべてのハンドルと掛け金がしっかりと固定されていることを確認するようにしてください。猫の中にはジッパーや面ファスナーを開ける名人がいます。こういう猫さんには、ジッパー型ではなく脱走されないよう、上下に掛け金の付いたゲート式の従来型キャリーが必要でしょう。

猫をキャリーにいれて運ぶことは、頻繁ではなくてもどうしても必要な時があります。猫にとっても人間にとってもお互いにできるだけストレスなくできるよう、猫への配慮を忘れずに色々と工夫して頑張りましょう!

筆者紹介

Christine O'Brien Contributor Bio Photo

クリスティーン・オブライエン

クリスティーン・オブライエンは、ライターであり長年の愛猫家でもあります。InstagramとTwitter(@brovelliobrien)でも彼女をフォローすることができます。

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