猫の嘔吐の原因

執筆: クリッシー・クリンガー
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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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あの独特な音や、全身で表現する苦しそうな様子、そしてそのあとにしなければならない後始末。さらに、たいてい「なんで今・・・」という絶妙なタイミング・・・。

そうです!猫の嘔吐は時々あることはわかっていても、やっぱりできれば経験したくないものです。毎日吐くケースもありますね。

猫が毎日のように吐く理由は様々で、毛玉を吐くという生理的な現象のほか、中にはかなり深刻なものもあります。猫の飼い主として、猫の嘔吐のタイプと獣医師の診察が必要なケースについて知っておきましょう。

草の上をかじる口を開けた長髪の猫

猫のよくある嘔吐の原因:ヘアボール(毛玉)、その他消化できないものの摂取等

ベテランのペットオーナーでも、猫の嘔吐の背景にある原因を理解しておくことは大切です。年齢とともに猫の身体は変化します。嘔吐はその変化が正常か異常かを知る一つの手段になることがあります。

猫は観葉植物の一部を食べたり、おもちゃを飲み込んだりなど、消化できないものや刺激物を摂取して吐くことがあります。また食べ過ぎたときでも吐いてしまうこともあります。毛づくろいをし過ぎて胃のムカムカが起こり、結果ヘアボールを吐き出すこともあります。

猫が時々ヘアボールを吐き戻すのは普通のことですが、心配する必要がある場合もあります。ヘアボール の吐き出しは本来、猫にとって痛みを伴ったり、頻繁に起こるものでもなく、難しいものでもありません。ただ、The Nestによると、ヘアボールは吐き戻しとは反対の方向に向かう場合もあり、放置すると極端な場合には痛みを伴う腸閉塞を起こすこともあります。ですから、愛猫の普段の様子をよく観察して、しばらくヘアボールを吐いていないときには、便秘、元気消失、食欲不振などの症状に注意してください。愛猫が頻繁にヘアボール問題を起こすときは、ヘアボール用に作られたキャットフード を検討してみてはいかがでしょう。

猫の嘔吐:獣医師に相談するケースと受診時の準備

ヘアボールを(しばしば泡状または黄色い液体とともに)時々吐く程度なら獣医師に診せるほどのことではありませんが、たとえば週に1回など定期的に、あるいは頻繁に吐くときや、吐こうとしているのに何も出てこない、食欲が落ちてきた等のようなときは、早めに動物病院を受診しましょう。

コーネル猫保健センターによると、一般的な診察の流れとして、獣医師は猫の全身状態を確認後、嘔吐の問題がヘアボールと関係があるかどうか、猫のおもちゃやそのほか家庭にある猫にとって危険あるいは有害な異物を口にした可能性がないかを検討します。必要に応じて、原因究明のためにX線検査や超音波検査等の検査に進む、と紹介しています。

獣医師の猫の嘔吐に対する診察手順を知っておくことで、飼い主は診察に行く前に診断に役立つ情報を集めて準備することができます。動物病院に連絡するときは、猫の最近の環境、活動性、そして嘔吐の頻度と様子を説明できるように準備しておきましょう。

猫の嘔吐:その他の原因

猫が吐いたとしても、行動がいつもと変わらず、普段どおりに食べていて、吐く以外は健康そうに見えるなら、おそらくそれほど心配はいらないでしょう。ただし、場合によっては、隠れた重大な病気の結果、頻繁または過剰な嘔吐を引き起こすということもないわけではありませんので、頻繁に嘔吐が見られる場合は、必ず、かかりつけの動物病院にかかってくださいね。

嘔吐は嘔吐ですが、その色と内容物が嘔吐の原因をまさに物語ることがあります。
たとえば、黄色い泡立ちは空腹やヘアボールによる嘔吐を意味することが多いです。吐いたものが黄色っぽい液体であった場合は、胆汁が胃に逆流してきている可能性があります。胆汁は肝臓でつくられてから胆のうで保存され、必要なときに十二指腸に分泌されます。何かしらの理由で胃の動きが悪くなった場合、腸に流れるはずだった胆汁が胃に逆流してしまい黄色い液体として吐き出してしまうことがあります。ストレスを感じてしまっていたり、ご飯の回数が多かったり、空腹の時間が多かった場合にこの現象が起きやすいので原因を探り取り除いてあげましょう。

ドロッとした黄色い胆汁は重大な腎臓の問題または感染の兆候の可能性もある、とワシントン州立大学獣医学部は言います。もしこの黄色い嘔吐に加えて、元気消失、食欲廃絶、食欲増進、あるいはいつもとは様子が異なる行動が見られるときは、直ちに獣医師の診察を受ける必要があります。

猫が透明の液体や白い泡を吹いたときは胃液を吐いている可能性があります。胃液を吐く原因の一つとして空腹があります。この場合は、ご飯の回数を少しずつ増やしたり、ご飯やおやつの間隔を短くしたりしてあげましょう。ただ、いきなり量を増やしてしまうと胃がびっくりしてしまうので適度な量を見極めて調整してみてください。また、空腹の他に遺物を飲み込んでしまい、胃の不快感から吐いている場合もあるので心当たりがある場合は獣医師にすぐに相談しましょう。

また、嘔吐物に赤い血が混ざった場合は、猫の状態をよくみてあげてください。鮮やかな血が混ざっている場合は口の中や胃、食道といった、口から近い部分で出血が起こっていると考えられます。例えば、口内炎だったり、歯周病だったり、口の中の腫瘍が考えられます。また、他にも胃炎や食道炎、または異物を飲み込んだ際に食道や胃の粘膜が傷ついたりすることが出血の原因となっている場合があります。

赤茶色の血が混ざっている場合は口から遠い箇所を疑う必要があります。例えば心臓の病気、心筋症などによって全身の血液の循環が悪くなると、肺水腫が引き起こされ血混じりの液体を吐くことも。この場合は早めの処置が必要となりますので獣医師に診てもらいましょう。

また時として猫(場合によっては犬も)は、単に早く食べ過ぎただけで食べた物を未消化の状態で全部吐き出すことがあります。これは吐出と呼ばれ、多くの猫に見られる現象であり通常は心配いりません。おそらく、1回に与える食事の量を減らして食事の回数を増やし、猫がゆっくりと食べられるようにすることで解決します。

まれなケースではありますが、内部寄生虫が嘔吐を引き起すことがあります。糞便検査を受けて獣医師に寄生虫の可能性を除外してもらう必要があるかもしれません。

食物アレルギー

食物不耐症とアレルギーから消化器の問題を起こす猫もいます。食べる前と食べた後の猫の行動に細心の注意を払いましょう。嘔吐のほかに、下痢や斑点状の脱毛や発疹、皮膚の痒みの症状はありませんか。これらが見られたときは獣医師に相談して、フードの選択についてアドバイスを受けてください。

症状からアレルギーを疑って、診断や治療のためにもっと詳しい検査や投薬が必要になったり、特別に調整されたフードや療法食が必要になったりすることがあります。くれぐれもペットオーナーだけの判断で猫のアレルギーを診断しようとはしないでください。自分の判断でフードを変更して、もしそれが正しくなかった場合、猫の症状をかえって悪化させることになりかねません。

ペットオーナーの心構えとして、常に慎重な姿勢を忘れず、何かがおかしいと感じたらすぐに獣医師に診てもらうようにしましょう。猫の嘔吐はよくあることで、そこまで心配しないでも大丈夫なことが多いとは言っても、猫は1匹1匹違っていますし、個々の猫でもいつも同じ原因で嘔吐するとは限りません。嘔吐の原因を適切に診断できるのは獣医師なのです!

嘔吐の合併症に関して

嘔吐は猫にとって、しばしばあることですが何かを吐くと同時に下痢がある場合もあります。人間もお腹の調子が悪い時に下痢や吐く症状が出ることがあります。猫も同様ですので食べ物を見直したらり様子を観察する必要があります。また、嘔吐に引き続き発熱、けいれんがある場合は病気が潜んでいる可能性もあるのでより注意が必要とも考えられます。

例えば吐いたり下痢などの症状があり、さらにけいれんを引き起こした場合、急性腎臓病の疑いもあります。腎臓病になると体外に排出されなければならない有害な物質が体の中に溜まってしまいます、よって嘔吐や下痢がおこり、急性の場合はけいれんを引き起こし死に至るおそれもあるため、早急な治療が必要とされています。

また、嘔吐に発熱を伴う場合は、熱中症や感染症の疑いもあります。嘔吐したものをよく観察し、他の症状の伴った場合は病気の可能性もあるのですぐに獣医師にしっかりと診てもらいましょう。

猫の嘔吐を防ぐ方法はある?

ペットの飼い主なら、ペットの嘔吐をなくす秘訣や、ベッドやカーペットの上で吐かないようにトレーニングする方法を知りたい・・なんていうことを思ったことがあるかもしれません。残念ながら、さすがにそのような魔法はありませんが、後始末の手間を省き、猫の不快感を和らげるためのケアや対策の方法がありますのでご紹介します。

猫の嘔吐で最も一般的なのはヘアボールによるものですから、こまめに猫をブラッシングすることで猫自身の毛づくろいをサポートしてお腹の中に入る毛の量を減らしましょう。また、猫の胃腸の健康のために、一緒に遊んだりなど運動の機会を設けること、栄養バランスのとれたフードを与えることを心がけましょう。

吐出に関しては、猫に毎日必ず決まった時間に食事を与えるようにしてください。フードの量は獣医師に勧められた量を守り、水は清潔で新鮮なものをいつでも飲めるようにしておきましょう。頻繁に吐き戻す猫は脱水を起こすおそれがあります。ほとんどの猫は水分のほとんどを食物から摂りますが、吐き戻すと水分が失われることもあるので、必ずいつでも水を飲めるようにして、可能ならば水を飲むように促してみてください。この"決まった時間と量、水分摂取"の3つの対策は、過食や早食いの防止にとても役立ちます。それでもまだガツガツ早食いする猫には、ゆっくり食べてくれるように、パズルフィーダーや粒が大きくて歯応えのあるドライフードを試してみましょう。

基礎疾患やアレルギーなどがある猫の場合には、必ず定期的に獣医師の診察を受け、その都度心配事について相談するようにしましょう。猫の状態に合わせて獣医師が勧める特別に調整されたフードや処方されるお薬は、症状を未然に防いだり、緩和したりすることに役立ちます。指導の通りに使用し、自己判断でやめたり変更したりしないようにしましょう。

猫を飼っていれば、猫の嘔吐は誰もがいつかは経験することですが、嘔吐のタイプや対処法を知って獣医師に相談するタイミングを把握することで、その回数を減らせる可能性があります。あの"後始末"の回数が減れば、猫との生活がもっと楽しいものになるでしょう。

おすすめのキャットフードは?

おすすめなのは

ヒルズ サイエンス・ダイエット 室内猫の毛玉・体重ケア アダルト 1~6歳 成猫用 チキン(インドアキャット アダルト)

ヒルズ独自のブレンドによる食物繊維で体内の毛を無理なく排泄し、毛玉の軽減をサポートします。

筆者紹介

クリッシー・クリンガー

クリッシー・クリンガー

クリッシー・クリンガーは、2人の子供、夫、そしてペットと暮らしています。授業中や、本やブログの執筆活動中を除いて、家族みんなで過ごす時間を楽しんでいます。飼い主とペットのアクティブで有意義な生活に役立つ記事の執筆に情熱を傾けています。

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