猫の痛みのサインとは。市販の鎮痛剤や痛み止めを与えてはいけません!

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愛猫の病気のサインは見逃しやすいもの。私たちがしばしば経験する、風邪のような症状を示すとは限らないからです。猫は痛みを隠そうとする習性があるため、もっとも必要な時に適切なケアをしてあげることが困難です。でも、何に気をつければよいのか知っておけば、痛みのサインを早めにキャッチし、必要なサポートをしてあげることができます。

なぜ猫は痛みを隠そうとするの?

猫が不快感を隠そうとするのは、野性時代の行動の名残と考えられています。野生動物には病気や怪我をするということは、天敵に『背後から狙ってくれ』といっているようなものなのです。弱みを見せれば、攻撃を受けやすくなるだけでなく、仲間からいじめられたり、見捨てられたりすることさえあります。

現代の家猫は他の動物の餌食になる心配はほとんどありませんが、同居している動物や人間を食物や水を奪い合う競争相手としてみていることがあります。根強く残る本能か、過剰な防衛反応か ― どちらが理由だとしても、痛みのサインを見せることは、相手に勝ちを譲ることになるのではないかと不安になり、症状を隠そうとするのです。

よくある痛みのサイン

Orange and white cat lying down staring straight ahead.痛みがある猫では、行動の変化がよく認められます。敏感な飼い主さんにとっては、何かがおかしいと感じるヒントになるでしょう。飼い主と獣医師をつなぐ総合サイトVetstreetでは、猫の病気や痛みのサインとして次の項目を挙げています。

  • 隠れる
  • じっと座ったまま背中を丸めている
  • 人や同居動物、遊びに興味を示さなくなる
  • 毛づくろいをしなくなる または 同じところばかり過剰に毛づくろいしている
  • 喉をゴロゴロさせている、よく鳴く、いつもと違う鳴き声をしている
  • 慣れた場所なのに落ち着きがない または 攻撃性を示す
  • トイレ以外の場所で排泄する

また、痛みを感じている猫は、食欲不振、いつもと違う嘔吐、甘えて離れないなど、他にも性格や行動に明らかな変化を示すことがあります。関節炎などの慢性痛がある場合は、トイレに入るのが困難になり、トイレをまったく使用しなくなることもあります。同じ理由から、キャットタワーによじ登ったり、飛び乗ることがなくなるかもしれません。

獣医師にできること

Orange and white tabby cat lying in a brown cat bed.愛猫の行動の変化に気づいたら、それがどのようなものでも、まずはかかりつけの獣医師に相談しましょう。痛みによるものなのか、それとも病気によるものなのか判断してもらい、原因の治療を行う方法を一緒に考えてくれるでしょう。必要に応じて鎮痛薬、温熱療法、リハビリテーション、マッサージといった疼痛管理もサポートしてくれるはずです。

太り過ぎで、慢性的な関節痛がある場合は、体重管理用のキャットフードを処方されることもあるでしょう。関節用のサプリメントにも、体の動きを助けてくれるものがありますが、いずれは原因疾患の管理に療法食を試してみる必要が出てくるかもしれません。

絶対行ってはいけないことは、市販の鎮痛薬を与えることです。これらには猫の消化管に非常に強い毒性を示すものがあります。また、サプリメントについても必ずかかりつけの獣医師に相談し、安全性を確認してから与えるようにしましょう。痛みやそれに伴う生活習慣の変化に上手に対応できるよう、気分を落ち着かせてくれる薬を獣医師が処方してくれることもあります。

ご自宅でできること

ベッド、食器、水入れ、トイレを使いやすい場所に移動してあげるとよいでしょう。トイレはシンプルなデザインで、出入りしやすいものにしてあげてください。例えば、カバーや高い囲いが付いている場合は、浅くオープン型のトイレに切り替え、猫砂が少なくなる分、掃除の回数を増やしてあげます。多頭飼育や大家族の場合は、他の動物や子供と一緒に激しく遊ばせないよう注意しましょう。自力で逃げられるとは思いますが、闘病中に人間に対する信頼を損なわないようにすることも大切です。

しかし、何といっても最良の薬は予防です。年1回の健康診断とバランスのとれた食事は、痛みの伴う病気を予防する最大の秘訣です。

家族として、愛猫が一生を通して健康を維持してくれることは誰もが願うことです。痛みのサインに気づくことができれば、愛猫の生活の質の改善に大きく役に立つでしょう。

筆者紹介

ジーン・マリー・バウハウス

ジーン・マリー・バウハウス

 

ジーン・マリー・バウハウスは、オクラホマ州タルサ在住のフィクション作家であり、フリーランスのライターおよび編集者としても活動しています。ペットと一緒に暮らす熱心なペット愛好家で、自宅のオフィスで膝に乗せた愛猫や愛犬に助けられながらペットやペットの健康について積極的な執筆活動を行なっています。

 

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