
聴導犬とは?聴導犬の仕事や犬種、必要な訓練
ペットに最適なフードを見つけましょう。
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・聴導犬とは?
聴導犬は耳の不自由な人のために、生活に必要な音を体にタッチするなど色々な動作を使って知らせてサポートしてくれる犬のことです。
・聴導犬の役割
携帯のメール着信音、FAXの着信音、キッチンタイマーの音、ノックの音、玄関チャイムの音、目覚まし時計の音などをユーザーに知らせ音源まで誘導します。
また警報器の音を知らせるなどユーザーの安全を守る仕事もします。
屋外では、窓口での順番待ちの時に鈴を鳴らしてもらい、名前が呼ばれたことを知らせる仕事もあります。
音が聞こえない事からくる不安を軽減し、耳の不自由な人の快適で安全な生活を支えるのが聴導犬の役割です。
・聴導犬の犬種
小型犬を含め様々な犬種の犬たちが活躍します。社会性の求められる場面で適切な行動が出来ること、飼育の負担感が少ない穏やかな性格であることは、補助犬全てに共通しています。
※具体的な犬種と理由 下記 介助犬の場合参照 チワワやプードル、小型犬・日本犬MIX、ラブラドール等
理由は、
盲導犬は目の不自由な方を誘導するために大きな体が必要です。介助犬は指示された物を咥えて運ぶために大きな口をもつ大型犬が中心です。しかし、聴導犬の音を知らせるパフォーマンスは、飼い主にタッチしたり前脚を上げるしぐさで、犬の体の大きさは関係ありません。
・聴導犬の訓練
聴導犬の訓練は1歳から2歳迄の1年間。この間に基礎訓練と聴導動作訓練、合同訓練が行われます。
・聴導犬の誕生から引退
聴導犬候補犬の選抜方法は下記の3つがあります。
1.聴導犬に向く犬を自家繁殖して、パピー・ファミリーと呼ばれるボランティアの元で1歳まで育てて頂きます。1歳になると訓練センターに戻り適性評価が行われます。
適性があると判断された犬のみが候補犬となります。
2.捨てられた犬を動物愛護センターから引き取り、訓練します。その際、良き家庭犬のテストと音反応テストを行い、聴導犬に向く犬を選抜します。
3.耳の不自由な方が既に飼育をしているペットを訓練します。聴導犬を希望する方から「飼い犬を聴導犬に訓練してほしい」と相談された際は、その犬が聴導犬に向くかどうかを判断するために、良き家庭犬のテストと音反応テストを行い、判断します。
候補犬達は10ヶ月間の基礎訓練と聴導動作訓練終了後、いよいよ将来の飼い主(ユーザー)と合同訓練と呼ばれるクラスに参加します。
合同訓練において所定のカリキュラムを終了し、厚生労働省指定法人による「身体障害者補助犬認定審査会」に合格して聴導犬が誕生します。
聴導犬は10歳を過ぎると引退しますので、実働は2歳から10歳までの約8年間です。
引退した聴導犬は引退犬ファミリー(引退犬飼育ボランティア)のご家庭で余生を過ごしますが、ユーザーが引き続き引退犬ファミリーとして飼育する場合や、仔犬の時に育てくれたパピー・ファミリーに引き取られ余生を過ごす場合があります。
・聴導犬との関わり方
聴導犬は着用しているマントに「聴導犬」の表示が義務付けられています。この表示を付けている時は「仕事中」です。犬を呼んだり話しかけたり、頭を撫でる、おやつをあげる等の行為はしないで下さい。
・聴導犬に対するヒルズの取り組み
日本ヒルズ・コルゲートでは、聴導犬を含む補助犬の啓発・育成のサポートを行っています。聴導犬を育成する日本補助犬協会にフードの無償提供を行っています。 ⾼品質なフードを提供することで、健全な補助犬育成の⽀援を続けています。

安杖直人
平成5年防衛大学校卒業後、幹部自衛官として陸上自衛隊名寄駐屯地、富士学校等で勤務。
平成13年10月 交通事故で脊髄を損傷し自衛隊を退職。
その後介助犬を飼った縁で、日本補助犬協会に就職し広報担当として補助犬の普及に尽力している。
令和2年から盲導犬ユーザーの青木氏と共に日本ヒルズ・コルゲートの社員として人とペットの共生社会の実現のため活躍している。
〈体験談 聴導犬ユーザー 福永 順子さん〉
私が人生ではじめて出会った聴導犬は「パール」と名付けられた真っ白なマルチーズの女の子でした。彼女が我が家に来るまでは、目覚まし時計のベル、チャイムなどの音を振動「ブルルル」、光「ピカピカ」に変えて知らせてくれる器具を使い、多少なりとも事足りていたので、当時、聴導犬を持ちたいとは思っていませんでした。
私はその頃から(現在も)日本補助犬協会の職員(事務含め盲導犬・介助犬の訓練士にも)に手話を教えています。授業の合間に、愛くるしい犬達が聴覚障害者の必要とする音に反応し、得意げに訓練士に知らせる様子を見ていると、理屈ではなく私も聴導犬と暮らしたいと想うようになりました。聴導犬を伴い社会参加をすることで、耳の不自由な方を理解してもらうための一助になれば嬉しいという想いもあり、聴導犬との生活を決心しました。
身体障害者補助犬法で認められている聴導犬の同伴を理解してもらうため、バス・電車などの乗り物、レストラン、スーパー・マーケットなどの公共施設に連れて行きましたが、最初の頃はまだ補助犬という認識がされていないからでしょうか、行く先々で同伴を拒まれ悲しい思いをしました。でも、「ここで諦めたら普及できない、多くの聴覚障害者を理解してもらうためには、私自身が積極的に聴導犬を同伴しなければ理解を得られない」と、いろいろな所に連れて行くようにしました。
少しずつですが、パールや私の2頭目の聴導犬マルコのお陰で、社会がやさしく変わってきたように感じます。今ではマルコと外出するのが当たり前になりました。家の中では日々癒され、とても幸せを感じています。パールそして今はマルコと暮らすようになって、これまで以上に自分のため、家族のため、社会のために健康でいようと思うようになりました。
こんな素晴らしい聴導犬の存在を多くの聴覚障害者に知ってほしい。聴導犬は愛する家族。更に、共に社会参加の道を切り開くパートナーになれるのです。
今、聴導犬を、どのようにしたら社会と聴覚障害者に、より理解してもらえるか思案しています。