猫の爪切りの方法やコツ。人間用のハサミでも大丈夫？どこまで切るの？

猫の飼い主として、被毛のブラッシングや歯磨きといった定期的メンテナンスを欠かしてはいけないことはご存じかと思いますが、その中に爪切りは入っていますか?

家具を傷つけられないようにするため以外にも、猫の爪切りが重要な理由はいくつかあります。たとえば、猫があなたをモミモミするときに爪が刺さらないようにするためとか。獣医師の情報サイトVetstreetでは、「爪の先っぽを切っておけば、この愛らしい仕草をビクビクしないで楽しむことができます。爪を切ることは、鋭い爪がカーペットに引っかかったときなどに起こりがちな、痛みを伴う爪割れを防ぐことにもなります」と説明されています。きちんと爪を切っておくと、猫が廊下を走るときのカチカチという音も少なくなります。

理想を言えば、爪切りは子ねこのうちから始めるべきです。幼いときに始める一番の利点はもちろん、猫が爪切りに慣れてくれること。そうすれば、爪切りを取り出すたびに大騒ぎになることを防いでくれます。

もう大きくなっていても心配はいりませんし、絶好のチャンスを逃したわけでもありません。嫌がられるかもしれませんが、試してみる価値はあります。

必要な道具

猫用の爪切りは、近くのペット用品店や動物病院などで購入できます。そのほかに、人間の赤ちゃん用の爪切り、とくに持ち手が丸くて握りやすいものも使うことができます。

まず、爪切りに慣れてもらいましょう。ペットの情報サイトPetchaでは、爪切りを猫が嗅ぎつけられるよう近くに置くことを勧めています。猫が爪切りに静かに近づいたら褒めてあげます。その後、「猫が爪切りに見慣れたら、爪切りで足や爪に触れて、足の近くに爪切りがあることに慣れさせます」爪切りが足の周りにあっても平気なようなら、爪切りを取り出しただけで、イヤがるようなことはなくなります。

猫の爪の切り方と正しい長さ

1. バスルームやベッドルームのような、ドアがあって照明が良好な、狭くて安全な場所を選びます。
2. 必要なもの（爪切り、いい子にしていたごほうびに与えるおやつ）をあらかじめ用意しておきます。
3. 床に座って、猫ちゃんをお腹を上にして膝の上でしっかりと抱えます。お腹をさすったり言葉でなだめたりして、安心させます。おやつによく反応するようなら、一つ与えてリラックスさせるのも良いでしょう。
4. 親指と人差し指で猫ちゃんの足をやさしく圧迫して、爪を伸ばします。
5. 爪の鋭い先端を、ためらいなく切り取ります。

爪はどこまで切ればいいのでしょうか。血管と神経終末があるピンク色の『最も痛い部分』の際まで切らないようにします。その部分を切ってしまうと、出血と痛みが生じます。もし切ってしまったら、プリンストン動物病院は、まず少量のコーンスターチか小麦粉を爪にすり込み、そこを押さえて凝固を促し血を止めるよう助言しています。その時点で、もうその日は爪切りを諦めて、猫の感情面のケアをしてあげましょう。

爪切りのヒントと避けるべきこと

よけいに興奮させるかもしれないので、猫をタオルでくるまないこと。

1回で4本の足のすべての爪を切ろうとしないこと。猫が慣れるまでは、1日に足1本にしましょう。1回に爪1個だけでも構いません。VCAホスピタルは、「目標は、ペットが足を持って爪を切られることと心地良い結果を関連付けてくれることです」と指摘しています。お利口なふるまいを褒めることは、猫に自尊心を、あなたに達成感を与えてくれます。

努力に見切りをつけるべきとき

爪切り作業があまりにも大変なときは、潔く、動物病院か信頼できるトリマーに任せましょう。あなた自身が猫に爪切りをすることは終わってしまうかもしれませんが、最終的には、あなたと愛猫の双方にとって最良の選択になるかもしれません。