猫の正しい抱っこの仕方

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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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猫が抱っこを嫌がるのは飼い主を嫌っているからではなく、性格や気分、環境によるものです。猫を抱くときは、正しい抱き方とタイミングを守ることが重要です。詳しく見ていきましょう。

猫が抱っこを嫌がるのはなぜ?

呼びかけてるのに、猫に無視されることってありますよね。これは、決して飼い主さんのこと嫌っているわけではありません。猫はもともと自主性のある動物ですから、そのときの気分やほかに気をとられていることがあるときには、反応しないこともあります。好きなおもちゃや何か気になることに集中しているとき、あるいはお気に入りの場所でまったりしたいときにはスルーすることもあるのです。

要は一見嫌われているように見える行動でも、そうではないということです。抱かれることも同様で、飼い主さんのことを嫌いなのではなく、単に抱かれるのが嫌いな猫もいます。Petful*¹ では、「子猫の早い時期に人間とふれあう機会がなかった場合、人をより怖がる傾向があります。猫は多くの野生の本能を持ち合わせており、引き取られるまでの環境や経験によっては、安心できるはずの場所であっても臆病だったり神経質な性質が残ってしまうこともあります。」と説明しています。

ほかにも猫の品種の特性として、抱かれることへの好き嫌いがある場合があります。ヘアレスキャットとして有名なスフィンクスは、最も人懐っこい猫のひとつとして知られており、PetHelpful*² によると、この猫種は遊び好きで人間のことが大好きです。柔らかな被毛をもつ美しい猫、ラグドールも、その名の通り抱かれるのが好きな猫種のひとつです。

ベンガルは、ずっと触っていたいと思うほどのゴージャスな被毛を持ち、性格もいい半面、抱き上げられたり抱きしめられたりするのを嫌がることが多いようです。本来の野性的な性質を残しており、独立心が強く非常に活発なため、自由に動くことのできないような状態は好まないのでしょう。

キャリコネコを抱く女-SW

猫を抱っこするタイミングはいつ?

猫を抱くベストなタイミングは、「こすりつける」など猫が幸せを感じていることを意味する行動を見せるときです。また、「尻尾を逆立てる」など見られる場合は、抱っこするのを控えるようにしましょう。

抱っこしても大丈夫なタイミング

以下の行動が見られるときは、猫を抱っこしてもいいタイミングです。

  • こすりつける
  • なめる
  • 尻尾を振って喜ぶ

Trupanionでは、それらの行動は猫が幸せを感じていることを意味すると解説しています。

抱っこしないほうがいいタイミング

一方で、以下のような行動が見られるときは、猫を抱こうとするのは諦めましょう。

  • 尻尾が逆立っている
  • 低めでネガティブな感じの鳴き声をあげる
  • ストレスを感じている(来客時や同居ペットと小競り合いをしているときなど)

抱けたとしても、腕の中で体をねじったり、噛みついてくるようなら、すぐに下ろしましょう。抱かれることで行動を制限され、不安を感じてしまうのかもしれません。

とはいっても、状況によっては、危険を回避するため猫を抱き上げなければならないときもあります。猫が危険な食べ物のニオイをかいでいたり、好ましくない場所にいたりする場合(バスタブ、キッチンのシンクなど)です。こうしたところはすべて猫が行きたがる場所ですが、否応なく猫を抱き上げる必要があります。いわゆる理想的な抱っこではないですが、すぐに安全な場所に下ろしてあげれば問題ないでしょう。

 

猫を抱く黒ポロの男

猫の正しい抱っこの仕方は?

猫を抱っこするときは、必ず両手でおしりと体をしっかり支え、猫が驚かないように落ち着いて密着させながら安定した姿勢で抱き上げましょう。

両手で抱く

猫は突然の動きにはびっくりするので、ゆっくりと落ち着いて動くようにします。猫が自ら近寄ってきてニオイをかいだり、頭をこすりつけてきたりすれば、猫の機嫌がよいというサインです。Cat Behavior Associates*³ によると、猫を抱き上げるときは、猫のサイズに関わらず必ず両手で抱くようにしてください、と アドバイスしています。

しっかりと抱く

行動学の専門家である Marilyn Krieger 氏 はPetcha の中で、「猫のお尻を腕の肘の曲げている部分で支える姿勢を取る」ようにしっかりと抱くことで安全に抱くことができると語っています。以下はその手順です。

  • 片方の手を猫の前足の脇の下に入れる
  • もう一方の手で猫の後ろ足とおしりを支える
  • 猫のお尻を腕の肘の曲げている部分で安定させる

ポイントは、おしりをしっかりと支えて、後ろ足が宙ぶらりんにならないようにすること、猫の体を自身の体に密着させて安定するようすることです。

抱っこが終わったら、猫はどう下ろしたらいい?

猫を下ろすときも、高い場所でいきなり手を離すことはせずに、腰を落としてからそっと下ろすようにします。猫は高いジャンプ力を持ってはいますが、万が一の落下事故には注意しましょう。猫の安全のためにやむを得ない状況ということでない限り、体をねじって嫌がっているのを無理に押さえたりしないでください。

参照先:

*1 https://www.petful.com/behaviors/cat-does-not-like-to-be-held/
*2 https://pethelpful.com/cats/Sphynx-Cats
*3 https://catbehaviorassociates.com/the-proper-way-to-pick-up-and-hold-a-cat/

Contributor Bio

クリスティーン・オブライエン

クリスティーン・オブライエン

クリスティーン・オブライエンは、ライターであり母であり、ロシアン・ブルー2頭と暮らす長年の愛猫家でもあります。Care.com、What to Expect、Fit Pregnancyでも、ペット、妊娠そして家庭生活について記事を書いています。InstagramとTwitter(@brovelliobrien)でも彼女をフォローすることができます。