
ビタミン:ペットにとっても重要な栄養素
ペットに最適なフードを見つけましょう。
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ビタミンには様々な種類があることはご存知かと思いますが、まず脂溶性と水溶性の大きく2種類に分類できます。さらに、ビタミンと似ているものの厳密にはビタミンには分類されない、ビタミン様物質というグループがあります。
脂溶性ビタミン | 水溶性ビタミン |
ビタミン様物質 |
ビタミンA | ビタミンB群 | L-カルニチン |
ビタミンD | チアミン(B1) | カロテノイド |
ビタミンE | リボフラビン(B2) | フラボノイドS |
ビタミンK | ナイアシン ピリドキシン(B6) パントテン酸 葉酸 コバラミン(B12) ビオチン コリン ビタミンC |
物質がビタミンに分類されるには、5つの基本特性を備えている必要があります:
- 脂肪、タンパク質、炭水化物とは異なる有機化合物でなければなりません。
- 食物の成分でなければなりません。
- 正常な生理機能のためにわずかな量しか必要ありません。
- 不足すると必ず欠乏症が引き起こされます。
- 正常な生理機能を支えるのに十分な量が合成されることはありません。
個々のビタミン
ビタミンA
ビタミンAは以下のために必要です:
- 正常な視力
- 健康な被毛
- 健康な皮膚
- 健康な粘膜
- 健康な歯
ビタミンD
ビタミンDの主な働きはカルシウムとリンの恒常性に関与していて、具体的には以下の働きをしています:
- カルシウムやリンの腸における吸収および動員の促進
- カルシウムとリンの体内蓄積や骨への沈着の促進
ビタミンE
ビタミンEは様々な形態で存在し、最も活性のある形態はα-トコフェロールです。α-トコフェロールには以下の働きがあります:
- 強力な生物学的抗酸化作用
- 膜の健全性を維持するのを助ける
生体は、正常な代謝における副産物として、細胞を損傷する有害なフリーラジカル(酸化を引き起こす物質)を生成します。フリーラジカルは免疫系にダメージを与え、加齢による老化現象を促進し、数多くの様々な疾患の発症において重要な役割を果たします。生体内で活性を示す抗酸化物質(ビタミンEはその最も顕著な物質の一つ)は、抗酸化作用を示すのに十分な量が存在すれば、生体をフリーラジカルの有害な影響から保護してくれます。
ビタミンK
ビタミンKは腸内細菌によって合成され、幾つかの血液凝固因子の活性化に関与しています。
ビタミンB群
個々のビタミンBには固有の働きがありますが、全体としては以下の作用があります:
- 酵素成分としての働き
- 代謝工程の補因子としての働き
ビタミンC
ビタミンCは健康な犬猫の体内でグルコースから合成されるため、厳密には必須栄養素ではありません。しかし、最近の研究は、欠乏を防ぐという観点から、疾患の治療・予防という観点へとシフトしてきています。ビタミンCは免疫機能において重要な役割を果たします。
ビタミンCは、運動によるストレスからの回復においても有益な働きをしていると考えられています。
L-カルニチン
L-カルニチンはビタミン様物質として最もよく知られている物質の一つです。あらゆる動物細胞にもともと含まれている構成成分です。主な機能は、脂肪をエネルギーへ変換する際に補助する役割をしています。L-カルニチンが脂肪酸を輸送し、ミトコンドリア(細胞のエネルギー産生工場)内膜を通過させることによって、脂肪酸の酸化やエネルギーへの変換が可能になります。
加齢に伴って、ミトコンドリアの効率が低下し、フリーラジカルの産生量が増加します。L-カルニチンはミトコンドリアの効率を高めることによって、フリーラジカルの産生量を低下させ、ミトコンドリアの健康状態をより長く維持することができます。肝臓、骨格筋および心筋には体内のL-カルニチンの95~98%が存在しており、重要な貯蔵場所となっています。
L-カルニチンは肥満の猫の体重を減らすのに役立つことが示されています。
カロテノイド
カロテノイドは植物や動物に広く分布する脂溶性の天然色素類で、ビタミン様作用を示します。600種類を超える化合物がカロテノイドとして分類されていますが、そのうちビタミンAに変換されるのは10%以下です。カロテノイドは緑黄色野菜に豊富に含まれています。また、カロテノイドには抗酸化作用があります。
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フラボノイド
フラボノイドはビタミン様作用をもつ、カロテノイドとは別の色素群(赤、青、黄色など)です。フラボノイドは有色の果物や野菜の皮に含まれます。フラボノイドはビタミンCを節約するのに役立ち、抗酸化システムを支えています。
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Contributor Bio

高橋智司
編集責任者: 高橋智司
アソシエイト ディレクター、獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社
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