あなたにぴったりの犬とは？

ジャン・マリー・バウハウス

2016年8月08日

犬を飼おうと思っている皆さん！どんなワンちゃんが好みですか？スタイルがかっこいい、トリミングでいろいろ可愛くしたい、などなど、いわゆる容姿への憧れや好みが強い場合もあれば、運動好きで一緒に遊びたい、あるいはお家で一緒にまったりしたい、等のライフスタイルの好みが優先されることもあるでしょう。そして、こういった容姿やライフスタイルに加えて、多くの方に関心があるのは、性格ということになるでしょう。犬の性格は、その犬がその家庭に合うかどうかを判断する上で大きなポイントになります。ご自身のニーズや好み、そしてライフスタイルに無理なく合うのは、どんな犬の形質や特徴なのかをじっくり考えてみましょう。それがわかってくると、どんな犬種を選んだらいいのかがだんだんわかってきます。第一印象のフィーリングももちろん大事なのですが、あらかじめ犬種についての特徴を知っておくことで、後々のミスマッチを防がなければなりません。

家族構成や住宅事情を考慮する

Two young blonde boys and a baby snuggle with a larger brown dog in bed. ご家族に小さなお子さんがいる、あるいは年配の家族がいる、他に同居しているペットがいるなどの家族構成のほか、常にお家に人がいるのか、留守な時間が多いか、などの要素も、どんな性格の犬を選ぶべきかに大きく影響します。また、当然ながら住宅事情も考慮すべき内容の一つです。一戸建てか集合住宅か、庭の有無、周囲に犬が散歩できるような環境が整っているかなどは、飼育できる犬の犬種やサイズに影響します。

住んでいる地域が市街地で、周囲に犬を十分に運動させられる公園のような場所がなければ、運動が必要な大型犬種の飼育は難しいかもしれません。そこまでの運動を必要としない小型犬のほうがライフスタイルに合うということになります。また、小さなお子さんがいる場合、あまりにも小さな超小型犬の飼育は理想的ではないかもしれません。犬が華奢で怪我や事故の可能性があり、さらに幼い子どもがいると神経質な性格になることがあるともいわれます。子どもと暮らすのに向いているのは、ある程度骨格のしっかりした大きさの犬で、寛容で子ども好きなタイプがいいでしょう。そして、グレート・デーンやセント・バーナードのような超大型犬に心引かれている場合は、ご自身の住宅に大型犬が十分快適に過ごせるスペースがあるか、周囲に十分に運動させられるような場所があるかを確認してください。

ライフスタイルを考慮する

ご自身のライフスタイルはどんな感じでしょうか。勤務時間が長かったり、出張が多かったりしますか。外出が好きですか、それとも家で過ごすほうが好きでしょうか。

運動好きで、日頃から活動的なライフスタイルなら、一緒に運動に付き合ってくれるような活発な犬種がぴったりです。テリア種やスポーツ好きの犬種グループなら、多くのアクティビティや運動を楽しんでくれます。反対に、のんびり、まったりとした過ごし方が好きであれば、こういった犬種は合いません。かえって、運動不足がストレスになり問題行動に発展してしまう可能性もあります。また、留守の時間が長いライフスタイルの場合には、一日の大半を一人で過ごすことを苦にしない、独立心のあるタイプの犬種が合っています。

犬を飼いたい目的を考慮する

今更のように思えるようなことかもしれませんが、そもそも犬は様々な目的(仕事、役割）のために繁殖されてきた歴史があります。つまり、飼いたいと思う側のニーズによって合う犬と合わない犬がいるということです。わかりやすいところで言えば、番犬としての役割をしてほしい、一緒にジョギングに付き合ってくれる仲間が欲しい、いつもそばにいて抱いたりできるような相棒が欲しいなどです。犬を飼いたい理由としては、"家族の一員として犬を迎えて、犬との生活を楽しみたい"ということで共通だと思いますが、どんな役割をしてほしいかによって、選ぶべき犬が絞られてくるのです。

時間と費用を考慮する

犬を飼うのに、だいたいのどのくらいの費用と時間が必要になるのか、考えてみましょう。犬を飼うことは、手がかかる小さな子どもをずっと面倒を見るという感覚に近いものがあります。適切な栄養、寝床、おもちゃなどのさまざまな犬の生活必需品を用意することに加えて、お手入れ、十分な運動、さらに健康管理もやらなければなりません。とりわけ手がかかる犬もいます。たとえば、どんなにマルチーズの子犬が気に入ったとしても、定期的なブラッシングとトリミングに必要な費用と時間を工面できないなら、それはぴったりの犬とはいえないのです。また、特定の病気になりやすい遺伝的素因を持つ犬種もいて、病気が発症した場合には、それなりの費用もかかりますし、多くの時間を犬のために割く必要がでてくるでしょう。このように犬を飼うということにかかる費用と時間は、決して最初に犬を手に入れるための費用や食費だけではないですし、時には日常生活の調整が必要なほど、多くの時間が必要になることもしっかりと理解しておく必要があります。

子犬は生後1年間、ワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成犬は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢犬や特別なケアが必要な犬は、より頻繁な検診が必要になる場合があります。

成犬か子犬か

little sleeping French bulldog puppies lying on a beautiful green grass 年齢は、犬を新たに飼うときに考慮するべきもう一つの重要な特性です。多くの人がその抗いがたい可愛さから、子犬を飼いたがりますし、中には子犬のうちから育てたほうが強い絆が生まれるものと思っている人もいます。でも、子犬から飼うということは、トレーニングやケアに多くの手間や時間がかかり、飼い主として我慢の限界を試されるということも多々あります。それに対して成犬は、すでにしつけられて社会化されている傾向があります。少なくとも、歯が生え替わるときの「目に付いたものを何でも噛む」という破壊的な時期は過ぎています。よほどのトラウマになるような過去がない限り、新しい生活に慣れるまで多少時間がかかっても、成犬は新しい家族とコミュニケーションをとりながら、堅い絆を結ぶことができます。

犬種または犬のタイプを選ぶ

ご自身にとって理想の犬の特徴がリストアップできてきたら、次は犬種または犬のタイプの調査です。HillsPet.comには犬種ガイドとして役立つ品種情報記事がたくさん掲載されていますし、アメリカンケネルクラブも同様の情報を提供しています。犬のことを知るのに、まずは犬種グループについて考えてみるのもいいかもしれません。たとえば、テリアグループの犬種は、自己主張が強めでエネルギッシュな傾向があり、彼らをトレーニングするためには断固とした態度と忍耐力が必要になります。牧羊犬などのワーキンググループの犬は、知能が高くて比較的訓練しやすく、やるべき仕事があるときが一番幸せそうです。このように犬種グループから始めると、絞り込みに役立ちます。そして、動物保護施設にも新しい家族を待っている犬達が多くいます。面倒をみているスタッフに、保護している犬達の特徴や性格を尋ねることもできるでしょう。事前にいろいろ調べて、情報を集めましょう。

選択の幅が狭まってきたら、興味を持った犬種の飼育経験者と話してみることがお勧めです。それらの犬種を飼ったことがある人に個人的に心当たりがないときは、オンラインで検索してみましょう。特定の犬種を中心としたコミュニティやブログなどが見つかるはずです。また、獣医師に相談するのもいい考えです。選んだ犬種について、その気性に関するアドバイスだけでなく、知っておいたほうがいい医学的素因に関する情報も教えてくれるかもしれません。獣医師は、評判がいいお勧めのブリーダーや保護施設の情報を教えてくれることもあります。

純血種かミックス犬か

一般に動物保護施設で温かい家庭を必要としている犬には、純血種の子もいれば、実に多種多様なミックス犬もいます。ミックス犬は、特定の基準を満たすように育種されている純血種の犬に比べて、気性を予測するのが難しいこともあるかもしれませんが、どの品種がそのミックス犬のメインになっているかを仮定することで、大体想像できることもあります。一般に、ミックス犬はその親の優性形質をバランスよく持ち合わせている傾向があります。性格も、純血種の犬で時々見られるような極端なものではなく、中間的であることが多いようです。また、米国動物愛護協会によると、ミックス犬は、過剰な選択育種の結果として純血種の犬に時々見られる遺伝的欠陥をそれほど持っていない傾向があります。保護犬の引き取りを考えているのなら、保護施設のスタッフに、希望する性格的特徴について話してみましょう。

いかがでしたか。犬と一言でいっても、ほんとうに様々です。そして、何といっても、愛犬は今後10年から15年にわたってご自身の生活の大きな部分を占めるようになるのですから、その場限りの"かわいさ"や"かっこ良さ"だけで決められるようなことではないのです。じっくり調べて、ベストなパートナーに出会えるように準備しましょう！