猫アレルギーの症状と対策について

執筆: カーラ・マーフィー
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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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猫が大好きなのに、アレルギー症状が出てしまうので、猫を飼うのは最初から諦めている・・なんていうなんとも切ない話を聞いたことがあるかもしれません。猫アレルギーを持ちながらの生活は気をつけなければならないこともたくさんありなかなか難しいことかもしれませんが、だからといって、猫はもう一生飼えないのでしょうか?また、猫を飼い始めてからアレルギーが分かった場合にはどうすればいいいのでしょうか。猫アレルギーの人が比較的快適に猫と暮らしていくことができる方法を、猫アレルギーの症状や原因を含め見ていきましょう。

猫アレルギーに見られる症状について

猫アレルギーの症状には、くしゃみ、涙目、鼻水、息苦しさ等があります。Environmental Health Perspectives誌*¹によると、重症になると猫アレルギーで喘息が悪化することもある、とも紹介しています。猫の近くにいると突然、くしゃみ、息苦しさ、鼻づまりが生じるようになったときは、病院で猫アレルギーの検査をしてもらったほうがいいでしょう。

猫アレルギーはどのようにして起こるのか

猫アレルギーはすごく珍しいものではありません。実際のところ、米国喘息・アレルギー基金*²によると、人は猫に対して犬に対するより2倍アレルギーを起こしやすいそうです。でも、そもそも猫アレルギーはどのようにして起こるのでしょうか。

免疫系は異物を見つけて破壊する(またはくしゃみで外に出す)ために毎日働いていますが、その免疫系が他の人よりも敏感な人たちがいます。猫アレルギーの人の免疫系は、猫のフケ(死んだ皮膚細胞)、唾液、尿によって放出された基本的に無害な極小サイズのタンパク質に反応してしまうことで様々な症状が発現します。

多くの人はペットの毛が猫アレルギーを引き起こすと考えているようですが、毛だけではアレルゲンにはなりません。とはいえ、毛にはフケが集まるので、猫から毛が抜け落ちると、フケが家中のあちこちにばらまかれることになります。それが家具、寝床、カーペットに溜まったり、空中に長時間漂っていたりするのです。

猫アレルギーは治る?

最終的に免疫を獲得でき猫アレルギーが治る幸運な人も確かにいますが、さらされるたびにアレルギー反応が悪化することもあります。それまで猫にアレルギーを起こしたことがない人が反応し始めることもあります。

猫アレルギーへの対策について

猫アレルギーに対する対策をいくつか準備しておくと、猫アレルギーを持っていても症状とうまく付き合いながら、猫と生活できるようになります。いくつか猫アレルギーの対策を紹介します。

短毛種の猫を選び、猫アレルギーリスクを抑える

猫のせいでくしゃみがでるようになったとしても、猫にはもちろんどうしようもありません。でも、猫アレルギー反応を減らすためにできることがあります。

猫アレルギーを引き起こしにくい猫など存在しませんが、アレルギーを起こしやすい人が猫を迎えるなら、長毛種よりも短毛種のほうがいいかもしれません。短毛種の猫のほうが抜け毛が少なく、これはフケがくっついた毛が家中に散らばることが少ないことを意味します。

猫アレルギーリスクを抑えるのに適した猫種

ヘアレス(無毛)の猫では、当然のことながら短毛種よりもさらに抜け毛が少なくなります。スフィンクスは完全にヘアレスの、極めて愛情深い猫です。比較的珍しい品種のスフィンクスは通常とても高価ですし、ヘアレスとはいっても唾液やフケは出るので完全にアレルギーが無くなるわけではありません。猫アレルギーの人向きのその他の品種には、バリニーズ、コーニッシュレックス、デボンレックス、サイベリアンなどが言われています。

こまめな掃除で、猫アレルギーのアレルゲン除去

猫を迎えた後は、家中の掃除をこまめに行うことが猫アレルギー症状を抑える鍵になります。

  • 壁や床を含めて、家の中の平らな面を定期的に拭き上げる。極小サイズのフケはあらゆる種類の表面にくっつくことができるので、目に見えなくてもそこに存在します。
  • フィルター付きの掃除機を使い、カーペットは頻繁に蒸気洗浄する。カーペットを敷いた部屋には猫を入らせないようにするのも一案です。
  • 猫のベッドや毛布を頻繁に洗濯する。
  • 猫アレルギーを持つ人の寝室など、特定の部屋を猫禁止ゾーンと決め、猫が立ち入りできないようにする。
  • 布張りの家具の交換を検討する。布張りの椅子やソファは猫アレルギーのアレルゲンが溜まりやすい上に、丸洗いや掃除がしにくいからです。布張りの家具に猫を近づけないようにするか(うまくいくことを祈ります!)、拭き取りやすい木製、プラスチック製または革製の家具への買い換えを検討しましょう。
  • カーテンを取り外す。布張りの家具と同様、カーテンも猫の毛がつきやすいからです。ブラインドやロールスクリーン等の掃除しやすいタイプへの交換を検討するか、カーテンを使い続ける場合は定期的に洗濯しましょう。
  • HEPAフィルター(高性能エアフィルター)を購入する。これには手持ちの暖房器具やエアコンに取り付けられるタイプもあれば、独立型の空気清浄機もあります。どんなタイプにせよ、空中の小さな粒子を減らしてくれます。

Cute little ginger kitten is sleeping in soft blanket on wooden floor

猫のお手入れで、猫アレルギーのアレルゲン発生抑制

猫アレルギーの影響を軽減するその他の方法には、日常的な猫のケアが含まれます。定期的なブラッシングは抜け毛を減らすのでアレルギー反応の減少に役立ちます-ヘアボールの予防にもなるので猫にとって喜ばしいことです!冬毛が抜ける春にはブラッシングの回数を増やしましょう。ベストな方法は、猫アレルギーのない人にこの作業を担当してもらって、窓の近くか、可能なら猫にリードを付けて屋外でブラッシングしてもらうことです。

猫の毛が抜けるのは健康、病気に由来する場合がありますので、気になる方はこちらをご覧ください。

猫の唾液、毛、フケに認められるものと同じタンパク質が猫の尿にも認められるため、猫トイレをこまめに掃除することもアレルギーの低減に役立ちます。この場合も、一番いいのは猫アレルギーのない人にこの作業を担当してもらうことです(猫トイレの掃除から解放される、なんと素晴らしい方法!)。

最後に、ペットにも安全なシャンプーを使って猫を入浴させるという方法もあります。入浴などほぼ不可能な猫がいる一方、平気な猫もいます。定期的な入浴は猫アレルギーの原因となりえるフケを減らすのに役立ちますが、ブラッシングのほうが効果的です。

これらの対策を行いながら、猫アレルギー症状に対しては医師に体質に合った医薬品を処方したもらったり、その他の治療法について相談しましょう。

正しい対策を講じることで、猫アレルギーとうまくつきあっていくことが可能です。家の中のアレルゲンを減らすこと、猫のお手入れと猫のトイレの掃除を怠らないことを心がけ、万が一症状が出たときの薬を常備しておきましょう。大変なこともあるかもしれませんが、猫とより長く快適に暮らしていくために頑張りましょう。

参照先:
*1 https://ehp.niehs.nih.gov/doi/10.1289/ehp.1307922/
*2 https://aafa.org/allergies/types-of-allergies/pet-dog-cat-allergies/

筆者紹介

Kara Murphy

カーラ・マーフィー

ペンシルバニア州エリー在住のフリーライター。猫のオリーブと暮らしています。

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